ユネスコ無形文化遺産に登録された「大津祭の曳山行事」に関する新発見!『四宮祭礼図絵巻』について
滋賀県大津市(大津市役所)

江戸時代前期の大津祭の様子を描いた「四宮祭礼図絵巻(しのみやさいれいずえまき)」が、この度、新たに発見されました!
[画像1:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/87178/230/87178-230-2a70df9e344a47e14e1b7d796a1e6597-3900x1733.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
四宮祭礼図絵巻(一部)『狸山(現:西行桜狸山)』 大阪青山歴史文学博物館蔵
- サイズ縦:約31センチメートル×横:約10メートル- 内容曳山13基(古くは14基)が出揃う前の姿で、現在と異なる曳山の姿や今は巡行に加わらない「ねりもの」などが描かれています。(この絵巻には、曳山6基とねりもの4種以上が描写)- 評価大津祭を描いた絵画はほとんどなく、特に初期の祭礼の様子が記録されているのは貴重です。豪華に描かれた大津祭の様子からは、江戸時代前期の大津の経済力が垣間見ることができます。
[画像2:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/87178/230/87178-230-ff7d009a0a5252f96e2cf8ea2b5608c8-3900x2601.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
四宮祭礼図絵巻 大阪青山歴史文学博物館蔵
昨年(2025年)秋、大阪青山歴史文学博物館から、所蔵品整理をしたところ大津祭ではないかと思われる絵巻が見つかったと、連絡を受けました。本市歴史博物館が調査したところ、絵の内容から、江戸時代前期(約350年前)の大津祭(当時の名称は「四宮祭」)の様子が描かれたものであることが判明しました。
大津祭(四宮祭)は、大津市指定文化財「四宮祭礼牽山永代伝記(しのみやさいれいひきやまえいだいでんき)(以下「永代伝記」)」などの文字資料が存在するものの、祭礼行列を描いた絵画はほとんどなく、本作品は当時の様子を具体的に知ることのできる貴重な絵巻物です。
絵巻は、6基の曳山の巡行から始まり、ねりもの(4種以上)の描写、神輿2基の渡御へとうつり、最後に四宮神社(天孫神社)の神事と社殿の描写で終わります。題箋等の記録がないものの、現在もくじ取らずである狸山が先頭を巡行していることに加えて、他の曳山の名前やねりもの行列が「永代伝記」などに記録されている江戸時代の様子とほぼ一致することから、大津祭の絵巻であると判明しました。
絵巻には、曳山とねりものが混在して描かれています。「永代伝記」に記された記録とは出し物にずれがみられるものの、曳山上に見える人形(からくり)や、ねりものの内容から、江戸時代前期(17世紀後半)の大津祭の様子だと判断されます。
作者は不明ながら、躍動感あふれる描写での祭礼の熱気を生き生きと伝えており、当時の一流絵師による作品であることがうかがえます。また、金や絵具をふんだんに使用した極めて豪華なつくりから、依頼主の贅を尽くした絵巻で祭礼の様子を記録したいという強い意図が感じられます。
曳山上の人形やねりものなどの描写は大津祭特有のもので、実際の祭礼をもとに描かれたと考えられます。ただし、曳山の描写については「永代伝記」の冒頭に「同(寛永)十五年戌寅年より三ツ車を付候而、丸太木材をかり、祇園会鉾形ちの山を建」とあり、当時は3輪の曳山だったとされます。絵巻に描かれた曳山は祇園祭の山鉾山鉾の形に似るものの4輪であるため、記録とは形が異なります。今後、祇園祭礼図や各所風俗図などの定型的な表現を取り入れている可能性も含め、調査研究が必要です。
これまで実態が不明であった、江戸時代前期の大津祭の行事の様子が視覚的にイメージできる絵巻だといえます。大津祭の祭礼行事は「永代伝記」に祭礼の移り変わりが記録されていますが、日記(リアルタイム)として記録されるようになるのは文化9年(1812年)以降です。今後、詳細な検討が必要なものの、絵巻に描かれた姿も当時の大津祭を知る手掛かりになるといえます。
秋空のもと、華麗な13基の曳山が巡行する湖国三大祭りの一つで、400年の歴史があります。曳山は豪華な見送り幕で飾られ、コンチキチンの囃子とともに、京町三丁目の天孫神社から市街地一帯を巡行。曳山上で演じられるからくりも精巧で見応えがあります。曳山は市の有形民俗文化財で、祭は国の無形民俗文化財。本祭りは体育の日の前日。
令和7年12月11日、「大津祭の曳山行事(おおつまつりのひきやまぎょうじ)」を含む計4件の行事がユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」へ記載(登録)されました。
ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」への登録を記念して、『四宮祭礼図絵巻』の特別展示を行います!
- 会期 令和8年9月8日(火)から11月1日(日)まで 休館日:月曜日(9月21日、10月12日を除く)、9月24日、10月13日- 会場 大津市歴史博物館(滋賀県大津市御陵町2番2号) 常設展示室(1階 ミニ企画展コーナー)- 協力 大阪青山大学- URL
https://www.rekihaku.otsu.shiga.jp/news/2604_mk_shinomiya.htmlプレスリリース提供:PR TIMES

記事提供:PRTimes