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日立、サプライチェーンにおける部門間調整を高度に効率化するAIオーケストレーション技術を開発

株式会社 日立製作所

日立、サプライチェーンにおける部門間調整を高度に効

製造業向けに計画最適化技術を活用し、複数部門のAIエージェントを連携。HMAX Industryとして展開へ


[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/141666/75/141666-75-2b9830654f1c9d312ee77c2b09bef98b-622x554.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
AIオーケストレーション技術のイメージ

 株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、サプライチェーン(以下、SC)全体において、注文変更や納期調整が発生した際、営業・生産・調達など部門間でのスケジュール調整を自動化・最適化し、各部門のAIエージェントを連携・統括する、製造業向けのAIオーケストレーション技術(以下、本技術)を開発しました。
 近年、業務効率化を目的に部門ごとのAIエージェント導入が進む一方、購買から出荷に至る各工程が相互に影響する製造現場では、突発的な需要変動や納期変更の際に部門間で行うスケジュール調整作業に多大な負担がかかり、全社最適な計画立案が困難でした。
 本技術は、営業や生産管理、調達など各部門のAIエージェントと自律的に会話・協調し、手作業で行っていた部門間のすり合わせを自動化します。部材在庫や設備リソース、現場の許容残業時間、過去の顧客交渉実績といった複雑な制約条件を迅速に把握し、実際の現場で安全に実行できる全体最適なスケジュール変更案を自動で立案し、実行計画を提示します。その上で、方針や最終的な判断・決定は人が行うプロセスとすることで、現場の納得感と安全性を担保しながら、実効性の高い計画立案と迅速な意思決定を実現するとともに、業務品質の向上、属人化の解消および技術継承に貢献します。日立は本技術を、現実世界を認識・理解して自律的に判断・制御を行うフィジカルAIを実装した次世代ソリューション群「HMAX Industry」のラインアップとして2027年中に提供開始する予定です。
 本技術の中核には、汎用LLM*1の推論のみに依存せず、日立の「Hitachi AI Technology/計画最適化サービス/MLCP (Machine Learning Constraint Programming)」*2のコア技術である「数理最適化×機械学習」の融合技術が採用されています。MLCPは製造業や流通業をはじめ、さまざまな業界への豊富な導入実績を有しており、現場ごとの複雑な制約条件に対応してきた日立独自の最適化ノウハウが凝縮されています。本技術を、こうした実績に裏打ちされたMLCPの技術と連携させることで、単なるデータ上の計算や抽象的なAIの応答にとどまらず、実際の現場設備や作業リソース、エネルギー制約などを考慮した、きわめて実効性の高いスケジュール変更案を短時間で導出します。長年培ったドメインナレッジと最新の最適化技術を融合させ、現場の運用ルールを高度に反映した全社最適な意思決定を自律支援できる点は、幅広い産業領域で実績を重ねてきた日立ならではの強みです。
 日立は今後、幅広いお客さまとのPoCを実施し、実際の現場における本技術の試験運用や機能拡張を進めるとともに、ERP*3やMES*4などの周辺システムとの連携を強化し、自律的なSC運営を支援します。
 日立のコネクティブインダストリーズ(CI)セクター インダストリアルソリューションビジネスユニットでは、プロダクトの豊富なインストールベース(デジタライズドアセット)のデータにドメインナレッジと先進AIを組み合わせた次世代ソリューション群「HMAX Industry」に注力しています。フィジカルAIのリーディングカンパニーとして、これらをコアとする「インダストリアルソリューション」の提供を通じて、お客さまのライフタイムバリューを最大化し、グローバルに産業を変革することで、豊かな社会の 実現をめざします。

*1 LLM(Large Language Model) : 膨大な文章データを学習し、自然な対話や文章の理解・生成を行うAI。
*2 Hitachi AI Technology/計画最適化サービス/MLCP : お客さまの計画業務における制約条件や熟練者の計画パターンを抽出し、「Hitachi AI Technology/MLCP」に組み込むことで、最適な計画を高速に立案します。熟練者ノウハウを反映可能な生産計画最適化技術の開発・実用化への貢献により、2025年に「第71回(令和6年度)大河内記念生産賞」を受賞しました。
2025年3月26日日立のニュースリリース : 日立の生産計画最適化技術が「第71回大河内記念生産賞」を受賞
*3 ERP(Enterprise Resource Planning) : 企業全体の調達・生産・販売・会計などの経営資源を一元管理する統合型業務システム。
*4 MES(Manufacturing Execution System) : 製造実行システム。工場の生産ラインにおける作業指示や設備の稼働状況、生産実績などを管理・制御するシステム。

AIオーケストレーション技術の特長
1. 計画最適化技術によるSC全体最適化
AIオーケストレーション技術が、各部門の特性や制約を学習したAIエージェント(営業AI、生産管理AI、調達AIなど)と自律的に会話・協調し、日立の計画最適化技術を活用することで、全体最適な条件を提示します。従来は、突発的な納期前倒しや特急注文が発生したとき、関係部門の担当者が複数のシステムを確認しながら手作業ですり合わせを行っていました。本技術では、たとえば営業AIが「顧客の重要度や過去の納期遅延の許容実績」を確認する一方で、生産管理AIが「現在の在庫数や追加生産に必要な現場の残業時間」を瞬時に算出します。各部門のKPIや制約条件を網羅的に考慮し、複数の計画を連動させることで、単なる部分最適にとどまらない、全社横断で最適化された計画案を短時間で導出します。

2. 人とAIが協調する意思決定プロセス
AIが各エージェントと協調して立案した全体最適なスケジュール案は、実行上のメリットおよびデメリットとともに人に提示され、人が最終的な確認と判断を行います。たとえば、「追加の残業が発生するものの、過去の実績の範囲内で顧客と納期交渉が可能であり、現場でも実行可能」といった具体的な評価結果が提示されます。人が確認のうえ「納期をさらに短縮してほしい」などの改善要望や条件を入力すると、AIが即座に条件を再調整し、新たな計画案を再提示します。交渉ログや判断根拠を記録として蓄積することで、現場の納得感と安全性を担保しながら、属人化の解消や技術継承を促進するとともに、説明可能で監査にも耐える運用を実現します。

3. 業務システムとAIエージェントをシームレスに連携、人の役割転換を支援
企業内には、データの記録を担うERPや、現場の制御を担うMES、あるいは特定の工程に最適化された専用システムなどが混在しています。AIオーケストレーション技術を上位に置く階層型アーキテクチャーにより、これらの多様な業務システムやAIエージェント群に加え、製造装置やロボットなど現実世界を認識・制御するフィジカルAIをシームレスに連携させます。データの収集から判断、そして現場での実行指示に至る一連のプロセスを、サイバー空間からフィジカル空間まで一気通貫でAIが自律的に支援するため、人は従来のようなシステム間をまたぐ手作業でのデータ収集や調整業務から解放されます。これにより、現場では例外処理への対応やSC全体の業務設計・改善など、より高度で創造的な業務に注力できるようになります。

Hitachi Social Innovation Forum 2026 JAPANでの紹介について
 本技術は、日立が2026年9月3日(木)~4日(金)に開催する「Hitachi Social Innovation Forum 2026 JAPAN」において、ご覧いただけます。9月3日(木)11:30から開催する「SE01-03: AIエージェントが“組織”として動く時代へ ~オーケストレーターAIによる部門横断の業務変革~」の中でご紹介する予定です。
詳しくは、公式サイト(https://www.service.event.hitachi/regist/)をご覧ください。

商標注記
記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

日立製作所について
日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、社会インフラをデジタルで革新し続けるグローバルリーダーをめざし、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の課題を解決します。2025年度(2026年3月期)売上収益は10兆5,867億円、2026年3月末時点で連結子会社は606社、全世界で約29万人の従業員を擁しています。詳しくは、www.hitachi.com/ja-jp/をご覧ください。




お問い合わせ先
株式会社日立製作所
製品・ソリューションに関するお問い合わせ:インダストリー:日立

プレスリリース提供:PR TIMES

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