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ロヒンギャ危機から9年が経過も、子どもたちを取り巻く状況は悪化 バングラデシュの難民キャンプで、3人に1人が飢餓の危機に直面

公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン

ロヒンギャ危機から9年が経過も、子どもたちを取り巻


「セーブ・ザ・チルドレン」(拠点:英ロンドン)は、世界最大の難民居住区であるバングラデシュ南東部コックスバザールのロヒンギャ難民キャンプで、3人に1人以上が「危機的」レベルの飢餓に直面すると見込まれており[1]、子どもたちが栄養不良に陥るリスクがさらに高まっていると発表しました。
避難生活が9年を迎える中、状況が憂慮すべき速さで悪化しています。

ミャンマーでの襲撃や暴力から逃れるため、数十万人のロヒンギャの人々がバングラデシュに避難してから9年が経ちました。ロヒンギャ難民の子どもたちの一世代がまるごと、避難生活の中で育ち、難民キャンプでの暮らししか知らない子どもも多くいます。

国際支援の資金削減と、それに伴うこの1年間の食料配給の縮小が、過密な居住環境をはじめ、清潔な水や栄養のある食料、生計手段の不足といった既存の課題をさらに深刻にしています。 今年9月から12月にかけて、コックスバザールの約30のキャンプに暮らす120万人の食料不足の深刻さはさらに悪化すると見込まれています。35%がIPC(統合的食料安全保障レベル分類)フェーズ3である「危機的」レベル以上に分類され、うち10%は「緊急」レベルの飢餓に直面するとされています[2]。これは昨年の30%から上昇しています。

コックスバザールのロヒンギャ難民キャンプでは人口の半数以上を子どもが占めており[3]、現在、深刻な人道危機、気候危機、そして治安上の危機に直面しています。さらに追い打ちをかけるように、7月にはモンスーンの豪雨によって引き起こされた地滑りで、10人の子どもが命を落としました。 こうした状況により、密航業者や人身売買業者による虐待や、海での遭難や溺死といったリスクがあることを知りながら、一部の難民はより良い生活を求めて危険な船旅に駆り立てられています。2025年には、子どもを含む約900人のロヒンギャ難民が、海上で行方不明または死亡したと報告されており、これは過去最多の数字となりました[4]。

■ 現在も難民キャンプで暮らす子育て世帯の実状
5人の子どもを持つロヒンギャ難民の女性、ラミダさん(30歳) は、夫と共にキャンプで暮らしており、生き延びること自体が絶え間ない試練だと語っています。3歳になる息子ラキブさんもその一人です。

「ラキブがお腹にいた頃、夫には十分なお金がなく、そのせいで私は食べたいだけ食べられず、必要なものを得ることもできませんでした」


[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5097/363/5097-363-716aa1f292d568a9a75230f13717a4b3-1500x1000.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
母子医療センターでラキブさんの体重を測定する様子

ラキブさんは低出生体重で生まれ、成長してからも頻繁に体調を崩しました。その後、キャンプ内にあるセーブ・ザ・チルドレンの母子医療センターに紹介され、重度の急性栄養不良と診断、治療を受けました。母親の栄養不良は、乳児の低出生体重や栄養不良のリスクを高め、それが子どもの死亡リスクや、成人後まで続く健康問題のリスクを大きく高めることにつながります。

■ セーブ・ザ・チルドレン・バングラデシュ コックスバザール地域事務所長 ゴラム・モスタファのコメント
「ロヒンギャの人々の大規模な避難から9年が経ち、一世代の子どもたちが故郷を追われたまま育っています。しかし、安全や権利の保障、恒久的な解決に向けた前進が見られるどころか、ロヒンギャの人々は深刻な飢餓、教育や就労含むさまざまな機会の減少、そして将来への強い不安を抱えています。
飢餓や栄養不良は、単なる食料不足の結果ではありません。それは、ほぼ10年にわたって未解決のまま放置されてきた危機の結果なのです。ロヒンギャの子どもたちに必要なのは、生き延びることだけではありません。保護、教育、尊厳、そしてより良い未来への確かな道筋が必要です」


[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/5097/363/5097-363-3b220136744e673e0ded67d2bccda853-244x313.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■「セーブ・ザ・チルドレン」コックスバザールでの活動について
セーブ・ザ・チルドレンは2012年からコックスバザールで活動しており、2017年のロヒンギャ難民大量流入以降、その支援活動を大幅に拡大してきました。
セーブ・ザ・チルドレンは、女性や子どもをはじめ栄養面で脆弱な立場にある人々に対し、栄養状態のスクリーニングと治療を、保健・保護サービスとあわせて提供しています。新設された母子医療センターでは、医療的合併症を伴う重度急性栄養不良の子どもたちに24時間体制の入院治療を提供しています。
治療によって急性栄養不良の子どもたちの命を守ることはできますが、そもそも子どもたちが栄養不良に陥ることを防ぐには、家族が栄養のある食料、清潔な水、医療サービスに継続的にアクセスできることが不可欠です。しかし資金削減により、こうした支援は依然として大きく不足しています。
セーブ・ザ・チルドレンは国際社会に対し、人道支援の資金不足を解消するよう求めるとともに、各国政府に対して難民の権利を守り、ロヒンギャの人々が終わりのない避難生活を脱し、未来を切り拓けるような解決策の実現に向け、より一層の緊急性を持って取り組むよう呼びかけています。

【詳細】 セーブ・ザ・チルドレン:スタッフブログ
https://www.savechildren.or.jp/scjcms/sc_activity.php?d=5036


*https://data.unhcr.org/en/country/bgd/591
*飢餓の緊急度を評価する監視システムであるIPCスケールによると、フェーズ3は危機、フェーズ4は緊急事態です。
* コックスバザールとバサンチャールのバンダルバン、スナムガンジ、FDMNの人口は最も影響を受け続ける見込みで、2026年9月から12月の間に約35%がIPCフェーズ3以上になるとされています。

[1] IPC: https://www.ipcinfo.org/ipc-country-analysis/en/?country=BGD
[2] https://reliefweb.int/report/bangladesh/bangladesh-ipc-acute-food-insecurity-and-acute-malnutrition-analysis-may-december-2026-issued-30-june-2026
[3] https://data.unhcr.org/en/country/bgd/591
[4] https://news.un.org/en/story/2026/04/1167320

プレスリリース提供:PR TIMES

ロヒンギャ危機から9年が経過も、子どもたちを取り巻

記事提供:PRTimes

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