防災の日調査:避難所生活経験者の78.3%が皮膚トラブルを経験|皮膚科医が推奨する防災ポーチ必須アイテム5選
医療法人社団鉄結会

~災害時の湿疹・あせも・かぶれを防ぐために今から準備すべきスキンケア用品と常備薬を解説~
【結論】本調査のポイント
結論から言うと、避難所で起こりやすい皮膚トラブルは汗疹(あせも)・湿疹・かぶれの3つが上位を占めます。防災グッズには保湿剤・ステロイド外用薬・抗ヒスタミン内服薬を最低限備えることを推奨します。災害時に症状を悪化させないためには、清潔の維持と早期の保湿ケアが重要です。
・避難所生活経験者の78.3%が何らかの皮膚トラブルを経験
・防災ポーチにスキンケア用品を入れている人はわずか23.7%
・皮膚トラブル経験者の65.0%が「事前に薬を備えておけばよかった」と回答
用語解説
■ 汗疹(あせも)とは
汗疹とは、大量の発汗により汗腺の出口が詰まり、汗が皮膚内に溜まることで生じる皮膚疾患である。赤い発疹や水疱、かゆみを伴い、高温多湿の環境下で発症しやすい。避難所生活では入浴困難や密集環境により発症リスクが高まる。
■ 接触皮膚炎(かぶれ)とは
接触皮膚炎とは、皮膚に接触した物質による刺激やアレルギー反応で生じる炎症性皮膚疾患である。避難所では普段使用しない寝具や衣類、消毒液などが原因となりやすく、赤み・かゆみ・水疱などの症状を呈する。
■ ステロイド外用薬とは
ステロイド外用薬とは、副腎皮質ホルモンを主成分とする塗り薬で、炎症を抑える効果に優れる。湿疹やかぶれなど多くの皮膚疾患に用いられ、強さによりウィーク~ストロンゲストの5段階に分類される。
防災ポーチに入れるべきスキンケア・医薬品の比較
[表:
https://prtimes.jp/data/corp/56499/table/264_1_e47ba7b2b45111393e47531c60a0f581.jpg?v=202608311015 ]
※一般的な目安であり、個人差があります。持病やアレルギーのある方は事前に医師へご相談ください。
医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、9月1日の「防災の日」を前に、避難所生活における皮膚トラブルの実態と防災準備に関する調査を実施しました。本調査は皮膚外科・皮膚科領域で15年以上の臨床経験を持つ高桑康太医師の監修のもと、災害時の皮膚トラブル予防に向けた啓発を目的としています。
調査背景
日本は地震・台風・豪雨など自然災害が多発する国であり、避難所生活を余儀なくされる可能性は誰にでもあります。避難所では入浴困難、密集環境、ストレス、不慣れな寝具の使用など、皮膚トラブルを誘発する要因が複数重なります。しかし、防災グッズの準備において皮膚ケア用品の優先度は低く見られがちです。本調査では、実際に避難所生活を経験した方々の声を集め、事前に準備すべきスキンケア用品や常備薬を明らかにすることを目的としました。
調査概要
調査対象:過去10年以内に災害により避難所生活(1日以上)を経験した全国の20~60代の男女
調査期間:2026年8月10日~8月19日
調査方法:インターネット調査
調査対象人数:300名
調査結果
【調査結果】避難所生活経験者の約8割が皮膚トラブルを経験
設問:避難所生活中に皮膚トラブル(湿疹・あせも・かぶれ・乾燥など)を経験しましたか?
[画像1:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/264/56499-264-0c4d286584b96125a340250ca556dee7-850x883.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
避難所生活経験者の78.3%が何らかの皮膚トラブルを経験していることが判明しました。入浴困難や環境変化により、普段は皮膚トラブルと無縁の方でも発症リスクが高まることが示唆されます。
【調査結果】最多は「あせも」で54.9%、次いで「湿疹」「かぶれ」
設問:避難所生活中に経験した皮膚トラブルの種類は何ですか?(複数回答可・皮膚トラブル経験者235名対象)
[画像2:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/264/56499-264-875be195f94fa373bf7b30db5dad23ca-1485x881.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
高温多湿の避難所環境を反映し、あせもが最多となりました。湿疹・かぶれも多く、不慣れな環境や物品との接触が原因と考えられます。複数のトラブルを同時に抱えるケースも多く見られました。
【調査結果】防災ポーチにスキンケア用品を備えている人はわずか23.7%
設問:現在の防災ポーチ・防災バッグにスキンケア用品や皮膚用の薬を入れていますか?
[画像3:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/264/56499-264-c977519b80a205ef71a86c74e3c8f75d-928x883.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
皮膚トラブル経験率の高さに対し、事前に備えている人は4人に1人以下という結果に。防災意識の中でスキンケアの優先度が低い実態が浮き彫りになりました。
【調査結果】4割以上が「何もできなかった」と回答
設問:避難所生活で皮膚トラブルが発生した際、どのように対処しましたか?(皮膚トラブル経験者235名対象)
[画像4:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/264/56499-264-06ff66abe376d469f74b7f83e4cf2a7f-1485x881.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「何もできなかった」が最多であり、かゆみや炎症を我慢せざるを得ない状況が多く発生していたことがわかります。医療支援体制が整うまで数日かかることもあり、自己対処の準備が重要です。
【調査結果】65.0%が「塗り薬・飲み薬」の備えを後悔
設問:避難所生活を経験して「事前に準備しておけばよかった」と感じた皮膚ケア用品は何ですか?(複数回答可)
[画像5:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/264/56499-264-eb02abab0e1268958592990a61645d7a-1486x881.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
実際に経験した方々の声として、塗り薬と保湿剤の重要性が突出しています。入浴できない状況を想定した清拭シートの需要も高く、清潔維持への意識がうかがえます。
調査まとめ
本調査により、避難所生活では約8割の方が皮膚トラブルを経験している一方、事前にスキンケア用品を備えている人は2割強にとどまることが明らかになりました。あせも・湿疹・かぶれが主な症状であり、入浴困難や環境変化が大きな要因と考えられます。また、4割以上が皮膚トラブル発生時に何もできず我慢を強いられており、自己対処用の薬や保湿剤を事前に準備することの重要性が示されました。防災の日を機に、防災ポーチの中身を見直し、皮膚ケア用品を追加することを推奨します。
医師コメント|アイシークリニック 高桑康太医師
皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、避難所生活における皮膚トラブルは予防可能なものが大半です。適切な準備と早期対処により、症状の悪化や日常生活への支障を最小限に抑えることができます。
避難所環境では、入浴困難による汗や汚れの蓄積、高温多湿による発汗増加、不慣れな寝具や衣類との接触、ストレスによる免疫機能の低下など、皮膚トラブルを引き起こす要因が複合的に存在します。特に夏季の避難所では体育館など空調が十分でない環境も多く、あせも(汗疹)のリスクが著しく高まります。
日本皮膚科学会の災害時皮膚科対応マニュアルでも指摘されている通り、災害時は平常時以上に皮膚のバリア機能が低下しやすく、軽微な刺激でも湿疹やかぶれを発症しやすくなります。一度発症すると、入浴できない環境では治癒が遅れ、掻破による二次感染のリスクも高まります。
防災ポーチには、最低限「保湿剤」「ステロイド外用薬」「抗ヒスタミン内服薬」の3点を備えることを推奨します。保湿剤はワセリンが万能で、乾燥予防だけでなく皮膚保護にも使えます。ステロイド外用薬は市販のミディアムクラスで十分対応可能です。かゆみによる睡眠障害を防ぐため、抗ヒスタミン内服薬も重要です。
特に持病(アトピー性皮膚炎、湿疹など)をお持ちの方は、普段使用している処方薬を1~2週間分余分に備蓄しておくことを強くお勧めします。災害時は医療機関の受診が困難になることを想定し、主治医と相談の上、予備の処方を受けておくことも選択肢の一つです。
【エビデンス】日本皮膚科学会の災害時対応ガイドラインでは、避難所での皮膚疾患発生率の高さが報告されており、特に高齢者や小児、基礎疾患を持つ方への配慮が求められています。皮膚科医としての臨床経験では、災害後の外来で「避難所でこじらせた湿疹」を診察する機会が多く、早期対処の重要性を実感しています。
防災ポーチに入れるべき皮膚ケア必須アイテム5選
・保湿剤(ワセリンまたは乳液タイプ):50g程度の携帯サイズ
・ステロイド外用薬(市販のミディアムクラス):チューブ1本
・抗ヒスタミン内服薬:1週間分
・ノンアルコール清拭シート:大判サイズ20~30枚
・絆創膏・ガーゼ:各種サイズを数枚ずつ
避難所生活で皮膚トラブルを悪化させないための3原則
・清潔の維持:入浴できなくても清拭シートで汗や汚れを拭き取る(1日2回以上)
・早期の保湿:皮膚の乾燥を感じたらすぐにワセリンや保湿剤を塗布する
・我慢しない:かゆみや赤みを感じたら早めにステロイド外用薬を使用し、救護班にも相談する
特に注意が必要な方への追加アドバイス
・アトピー性皮膚炎の方:普段の処方薬を2週間分以上備蓄、主治医に災害時対応を相談
・高齢者:皮膚が薄く乾燥しやすいため、保湿剤を多めに準備
・乳幼児:おむつかぶれ対策として亜鉛華軟膏やベビーパウダーも追加
高桑 康太(たかくわ こうた)医師
皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
・ミラドライ認定医
臨床実績(2024年時点、累計)
・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上
・腋臭症治療:2,000件以上
・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
略歴
・2009年 東京大学医学部医学科 卒業
・2009年 東京逓信病院 初期研修
・2012年 東京警察病院 皮膚科
・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科
・2019年 アイシークリニック 治療責任者
監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
よくある質問(Q&A)
Q1. 避難所で起こりやすい皮膚トラブルは何ですか?
A. あせも(汗疹)、湿疹、かぶれ(接触皮膚炎)の3つが上位を占めます。
本調査では、皮膚トラブル経験者のうち54.9%があせも、48.5%が湿疹、35.3%がかぶれを経験していました。入浴困難、高温多湿、不慣れな寝具や衣類との接触、ストレスなど複合的な要因が重なることで発症リスクが高まります。複数の症状を同時に抱えるケースも多く報告されています。
Q2. 防災グッズに入れるべき皮膚用の薬は何ですか?
A. 最低限「保湿剤」「ステロイド外用薬」「抗ヒスタミン内服薬」の3点を備えてください。
保湿剤はワセリンが万能で、乾燥予防と皮膚保護の両方に使えます。ステロイド外用薬は市販のミディアムクラス(リンデロンVsなど)で湿疹・かぶれに対応可能です。抗ヒスタミン内服薬はかゆみによる睡眠障害を防ぎます。本調査でも65.0%が「塗り薬を備えておけばよかった」と回答しています。
Q3. 災害時に湿疹やあせもを悪化させないためにはどうすればいいですか?
A. 清潔の維持、早期の保湿、症状が出たら我慢せず早めに対処することが重要です。
入浴できない環境でも、ノンアルコールの清拭シートで1日2回以上汗や汚れを拭き取ることが有効です。皮膚の乾燥を感じたらすぐに保湿剤を塗布し、バリア機能を維持しましょう。かゆみや赤みを感じたら我慢せず、早めにステロイド外用薬を使用し、救護班への相談も検討してください。
Q4. アトピー性皮膚炎の人は避難所生活でどのような準備が必要ですか?
A. 普段の処方薬を2週間分以上備蓄し、主治医に災害時の対応を事前に相談しておくことが重要です。
アトピー性皮膚炎の方は環境変化やストレスで症状が悪化しやすいため、通常以上の準備が必要です。ステロイド外用薬、保湿剤、免疫抑制剤などを多めに備蓄し、薬の名称をメモしておくと医療支援を受ける際に役立ちます。災害時は医療機関の受診が困難になることを想定し、主治医と事前に相談しておきましょう。
Q5. 市販のステロイド外用薬は災害時に使っても大丈夫ですか?
A. 短期間の使用であれば市販のステロイド外用薬は安全に使用できます。
市販のステロイド外用薬(ミディアムクラス)は、湿疹・かぶれ・あせもなど一般的な皮膚トラブルに有効です。顔面や陰部への使用は避け、1週間程度の使用を目安にしてください。症状が改善しない場合や悪化する場合は、医療支援を受けるようにしましょう。持病のある方は事前に医師に相談しておくことを推奨します。
放置のリスク
・皮膚トラブルを放置すると掻破による二次感染(とびひ・蜂窩織炎など)を起こす可能性がある
・かゆみによる睡眠障害が続くと、避難生活のストレスと相まって心身の健康に悪影響を及ぼす
・アトピー性皮膚炎などの基礎疾患がある方は、環境変化により重症化するリスクがある
こんな方はご相談ください|受診の目安
・かゆみや赤みが広範囲に広がっている場合
・水疱や膿が出ている場合(感染の可能性)
・市販薬を1週間使用しても改善しない場合
・発熱を伴う場合
・普段の持病の薬が切れそうな場合
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