【飲食店の防災調査】約7割が災害に「備えている」も、事業継続には課題 代替の仕入先を確保できているのは約3割、約6割が休業時1か月超の事業継続を見通せず
株式会社シンクロ・フード

飲食店の出店・開業・運営に役立つサービスをワンストップで提供する「飲食店ドットコム」を運営する株式会社シンクロ・フード(本社:東京都渋谷区、代表取締役:大久保俊、東証プライム市場:3963)は、「飲食店ドットコム」会員の飲食店経営者・運営者を対象に、防災対策についてのアンケート調査を実施いたしました。
■調査概要
調査対象:飲食店ドットコム会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:222
調査期間:2026年8月20日~2026年8月23日
調査方法:インターネット調査
■回答者属性
回答者のうち69.4%が1店舗運営の事業者です。また、店舗の所在地は46.4%が東京都、首都圏では62.2%を占めており、これらの背景が結果に影響していると推測されます。
<調査結果サマリー>
●「災害に備えている」のは71.2%。一方で、災害時の対応方針・役割分担を「文書やマニュアルにまとめ、スタッフと共有している」のはわずか5.4%
●災害の影響で休業した場合に事業を継続できる期間は「1か月以内」が37.4%、「わからない」が22.1%。合わせて59.5%が、資金面で1か月を超えて事業を継続できる見通しを持てていない
●主要な仕入先から仕入れができなくなった際に「すぐ切り替えられる」は29.3%。停電・断水への備えは「特に対策は取っていない」が35.6%
●備えが進まない理由は「日々の営業で手一杯で、時間が取れない」39.2%が最多。今年7月の地震を受け、備えの見直し・追加対策に動いた店舗は7.7%
はじめに、運営している飲食店で災害に対する備えをしているかを尋ねました。「不足があるかもしれないが、ある程度は検討・備えをしている」が60.4%、「検討の上、十分に備えを行っている」が10.8%で、合わせて71.2%が何らかの備えをしていると回答しました。「防災については全く検討できていない」は28.8%でした。
続いて、災害で被害を受けた場合の対応方針や役割分担を定めているかを聞いたところ、「文書やマニュアルにまとめ、スタッフと共有している」は5.4%にとどまりました。「大まかに決めているが、文書にはしていない」は36.0%。定めていない店舗は「必要性は感じているが、手をつけられていない」42.8%、「特に必要性は感じておらず、定めてはいない」15.8%で、合わせて58.6%を占めます。
前問で「備えをしている」と回答した158店舗に限っても、文書化してスタッフと共有できているのは7.6%でした。備え自体は広がっている一方で、被災したときに誰が何をするかを共有できている店舗は限られています。
[画像1:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/1049/740/1049-740-3ca962135fb98d672cf98d5c5fa25b8e-1028x752.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
対応方針を定めている92店舗にその内容を聞くと、「従業員の安否確認・連絡方法」が73.9%で最多。「厨房設備・冷蔵設備の点検、復旧の手順」と「お客さまや近隣への情報発信(SNS・店頭掲示など)」がともに59.8%、「営業を再開するかどうかの判断基準」が50.0%で続きました。一方、「当面の運転資金の確保方法」は30.4%、「従業員の給与・雇用の扱い」は23.9%、「テイクアウトなど、通常営業に戻る前の代替営業手段」は14.1%と、事業継続に関わる項目は低い水準にとどまりました。
[画像2:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/1049/740/1049-740-0294e1334fa31c9a55fbc29ec00470a3-1124x600.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
災害の影響で休業した場合、資金繰りの面でどのくらいの期間、事業を継続できそうかを尋ねました。「1週間まで」7.7%、「2週間程度」9.0%、「1か月程度」20.7%と、1か月以内が合わせて37.4%。さらに「わからない」が22.1%あり、両者を合わせると59.5%が、資金面で1か月を超えて事業を継続できる見通しを持てていないことになります。「2~3か月程度」は23.0%、「3か月以上」は17.6%でした。
続いて、主要な仕入先から通常の仕入れができなくなった場合に、代替可能な仕入れ先を確保しているかを聞きました。「複数の仕入れ先と日常的に取引があり、すぐ切り替えられる」は29.3%。「必要だと思うが、確保できていない」が31.1%で最も多く、「代替先の候補は把握しているが、取引実績はない」17.6%、「これまで考えたことがなかった」16.7%、「確保する必要性を感じていない」5.4%と続きました。取引実績のある代替先を持たない店舗は、合わせて70.7%にのぼります。
[画像3:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/1049/740/1049-740-764b9b2b43c3567b2444aea017700579-992x726.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
停電や断水が発生した場合に備えて対策していることを聞くと、最も多かったのは「釣り銭の準備をするなど、停電時に現金での会計ができるようにしている」で37.4%。次いで「カセットコンロなど、電気・ガスが停止しても調理可能な手段を用意している」28.4%、「飲料水・調理用水を備蓄している」24.3%、「冷蔵・冷凍在庫の損失を補償する保険に加入している」21.2%、「クーラーボックスや保冷剤を備えている」20.3%が続きます。「ポータブル電源や発電機を用意している」は12.6%、「食材の緊急的な移動先・保管先を確保している」は8.1%にとどまりました。一方で「特に対策は取っていない」も35.6%を占めています。
停電が半日程度続いた場合に廃棄せざるを得ない食材の金額を1店舗あたりで尋ねると、「5万円未満」41.9%、「5万円~10万円未満」29.3%が中心でした。ただし「10万円~30万円未満」14.9%、「30万円~50万円未満」4.5%、「50万円~100万円未満」4.1%、「100万円以上」0.9%と、10万円以上と回答した店舗も合わせて24.3%あり、停電による食材廃棄が店舗の直接的な経済損失につながる可能性がうかがえます。
[画像4:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/1049/740/1049-740-fa6fdef7cd2be0820bfe4c38bb92cc03-1604x550.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
営業中に大きな地震が発生した場合の、お客さまや従業員の避難について準備しているかを尋ねました。「避難経路や誘導の役割分担を決め、訓練も行っている」は9.5%、「避難経路や誘導の役割分担は決めているが、訓練は行っていない」は22.1%で、役割分担まで決めている店舗は、合わせて31.5%となりました。「避難経路は把握しているが、役割分担までは決めていない」は27.9%、「その場で判断することになると思う」は36.9%、「特に考えたことがない」は3.6%でした。
[画像5:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/1049/740/1049-740-992b98c93ab19a7a489cf791e3ba14ec-1120x432.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
災害への備えが進まない理由を聞くと、「日々の営業で手一杯で、時間が取れない」が39.2%で最多となりました。次いで「賃貸物件のため、建物や設備に手を加えられない」34.2%、「優先順位が上がらず、後回しになっている」32.4%、「備蓄などを保管するスペースがない」30.6%、「何から手をつければよいかわからない」24.3%、「費用の負担が大きい」22.1%、「人手が足りない」18.0%が挙がりました。「自店の地域では災害が起きる可能性が低いと感じている」は12.2%、「特に障壁はなく、十分に備えられている」は5.4%でした。
時間や人手といった日々の運営上の制約に加え、賃貸物件であることや保管スペースの不足など、店舗単独では解決しにくい要因も上位に並んでいます。
また、2026年7月28日、熊本県熊本地方で最大震度7を観測する地震が発生しました。これを受けて自店の災害への備えについて変更したことがあるかを尋ねたところ、「すでに見直し・追加の対策を行った」が4.5%、「見直しに着手している」が3.2%で、行動に移した店舗は合わせて7.7%でした。「見直す必要を感じているが、まだ行動できていない」が34.7%、「特に変化はない」が57.7%となっています。
[画像6:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/1049/740/1049-740-5be1f271baa0102c3eccb58680be1541-1550x562.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
最後に、災害への備えについて工夫していることや課題に感じていることを自由に聞いたところ、さまざまな声が寄せられました。
<備えを進めている店舗の工夫>
・災害時、ガスが使えるようにプロパンガスを選択し、使用している。太陽光による発電&発電機の準備、ミネラルウォーター、米は必要数+αストックする様にして、近隣の方への炊き出しができるように意識している(静岡県/フランス料理/1店舗)
・食料や飲料水、防災用品のローリングストックを実施しています。また、避難経路や非常用の連絡手段についても事前に確認を行っています。一方で、備蓄品の保管場所の確保や、使用期限・賞味期限の管理を継続的に行う点に課題を感じています(東京都/カフェ/4~5店舗)
・消防計画で避難経路、役割分担、安否確認方法、備蓄方針を定めています。課題は、計画の定期的な更新、訓練時間の確保、非常用電源や備蓄設備の費用負担です(東京都/焼肉/2~3店舗)
<何から手をつければよいかわからない>
・ガイドラインが何もないので、どこから手をつけていいのか分からない(新潟県/専門料理/1店舗)
・2年前大きい地震があったので恐怖はあるが、対策しようにも何をどうすればいいかわからず、費用かかることもできず結局何もできていません(石川県/居酒屋・ダイニングバー/2~3店舗)
<建物・立地の制約>
・避難経路の確保がしずらい。ビルのオーナーの協力が得られない(東京都/居酒屋・ダイニングバー/2~3店舗)
・出口が1つだけなので、どう避難経路を確保するかが課題(東京都/イタリア料理/1店舗)
・日本酒バーで「瓶」が多いため、ショーケースが開いたり倒れてきたりした時に、破損してガラス片が散る可能性がある(東京都/バー/1店舗)
<災害後の営業継続への不安>
・災害自体の備えはできたとしても、災害後の営業がどのように対処出来るのかが未知数なので不安(東京都/バー/1店舗)
・災害への対処は規模や被害状況に応じて変化するため、何をどう準備しておくべきか分からない。スタッフへは万一、勤務中に何か大きな災害にあった場合はとにかく自分自身やお客様の命を最優先に避難してくれたら、店のことはどうでもいいとだけ伝えてあります(大阪府/居酒屋・ダイニングバー/2~3店舗)
・課題としては、日常の中で、防災について具体的に対処することを忘れがちであり、最低限のマニュアルさえ文書化出来ていないこと(東京都/カフェ/1店舗)
また、行政や業界団体に期待する支援についても意見が寄せられました。
<行政・業界団体に期待する支援>
・地域や業界に即した具体的・実践的な防災マニュアルやガイドラインの提供を期待します。また、企業や個人で準備すべき備蓄品リストの提示や、防災資機材の購入に関する補助金・助成制度などの支援があると助かります(東京都/カフェ/4~5店舗)
・災害による営業再開が2週間以上となれば、おそらく資金繰りがショートする可能性が高いです。国の支援策として、雇用、家賃、売り上げベースの協力金、公庫銀行の融資制度があると安心です(埼玉県/その他/6~10店舗)
・店舗ごとでなく、従業員や避難のお客様も含め、会費でも良いから地域での備蓄対策や協力体制をやれると良い。各々に行動を任せるよりも、町場の店舗は地域で協力し合うことが不安の解消や正しい判断に繋がると思う(東京都/洋食/11店舗以上)
・食材の支援をいただけると炊き出しを行うことができる。それが復興後、店に来店するキッカケにもなると思う(静岡県/フランス料理/1店舗)
飲食店ドットコムでは、今後も飲食店の経営に役立つ情報をお届けしてまいります。
・クレジットに「飲食店ドットコム(株式会社シンクロ・フード)調べ」と明記ください。
・WEB上で引用いただく際には、「飲食店リサーチ」
(
https://www.inshokuten.com/research/company/)のリンク付与をお願いいたします。
当社は、”多様な飲食体験から生まれるしあわせを、日本中に、そして世界へと広げる”というビジョンのもと、飲食店経営・運営を支援するプラットフォーム「飲食店ドットコム」を運営しています。テクノロジーを最大限に活用し、飲食店の出店開業・運営に必要な「ヒト・モノ・情報・サービス」など多様な選択肢をシンプル・スピーディに提供していくことで、飲食業界の発展・関わる人のしあわせに貢献してまいります。
【本社】 東京都渋谷区恵比寿南一丁目7番8号 恵比寿サウスワン3階
【代表者】 代表取締役 大久保 俊
【上場市場】 東京証券取引所プライム市場
【URL】
http://www.synchro-food.co.jp/
【運営サイト】
▼飲食店開業・運営支援のサービス
・飲食店の出店・運営支援サイト「飲食店ドットコム(
https://www.inshokuten.com/home/)
・飲食業界専門の求人サイト「求人飲食店ドットコム」(
https://job.inshokuten.com/)
・飲食店運営に役立つWEBマガジン「飲食店ドットコム ジャーナル」(
https://www.inshokuten.com/foodist/)
・飲食業界に精通した税理士事務所とのマッチング「飲食店ドットコム 税理士探し」(
https://www.inshokuten.com/food-accounting/)
・SNSショート動画アルバイト求人サイト「グルメバイトちゃん」(
https://gourmet-baito-chan.com/)
▼飲食業界を超えて広がるサービス
・店舗デザインのポータルサイト「店舗デザイン.COM」(
https://www.tenpodesign.com/)
・内装建築工事のマッチングサイト「内装建築.com」(
https://naisoh-kenchiku.com/)
・キッチンカーシェア・マッチングサイト「モビマル」(
https://mobimaru.com/)
・インテリア業界や建築業界特化型の求人情報サイト「求人@インテリアデザイン」(
https://job.tenpodesign.com/)
・食品・農業分野特化の求人情報サイト「農業ジョブ」(
https://agrijob.jp/)
・食品・農業分野特化の新卒情報サイト「食品・農業就活ナビ」(
https://agrijob.jp/campus)
本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。
株式会社シンクロ・フード 広報 今西・大木
Mail:public-relations@synchro-food.co.jp
プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes