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『親子断絶問題』を国会に伝えるための国会議員陳情の新たな手法

特定非営利活動法人アートで社会問題を解決する会キミト

『親子断絶問題』を国会に伝えるための国会議員陳情の

~Web座談会(「ヒューマンライブラリ―」)の可能性を探る実証考察を公開~


[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/138153/17/138153-17-b621fbe068e9de3ee0621dc9a70d42f6-1920x1080.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


―1年8か月に渡る国会陳情活動から見えた日本の課題
特定非営利活動法人アートで社会問題を解決する会キミト(以下「弊会」)は、設立前の令和4年8月から「親子断絶問題」の理解を促す国会議員陳情をしてきました。令和6年4月の共同親権導入の国会審議が始まる前までに、永田町の国会議員会館の事務所を訪問した回数は延べ2000回、直接お会いした議員は50人以上です。こうした1年8か月に渡る精力的な国会議員陳情活動は、上述の国会時に一定の成果を出せたと考えています。
この国会陳情活動を通して弊会は国民が国会に声を届けるまでのハードルの高さを実感しており、これは日本の民主主義政治の実現のハードルでもあります。

―「国会議員に国民の声を届ける」を阻む3つの壁
1.国会議員とのスケジュール調整の困難さ
弊会が国会議員4名(与党1名、野党3名)に直接ヒアリングしたところ、議員が受ける陳情(対面)の件数は年間800件~1500件でした。800件は当時1期目の参議院議員(野党)で、1500件は当時2期目の衆議院議員(与党)で、幅はありますが、1日2件~4件(365日で割って計算)と他の政務公務などもこなすことを考えると非常に多いことがわかります。
「親子断絶」を受けている当事者の多くが会社員など平日の日中は仕事で時間が取れないため多忙な国会議員とのスケジュール調整に難航します。
2.資料作成の困難さ
「親子断絶」を引き起こす原因は“様々なレイヤーで構成されている”と言うとわかりやすく、それらを全て説明できる資料は当事者個人が作成するのにかなりの労力になります。国会議員は上述1のように多忙でたとえ会えたとしても15分~30分程度の枠の中です。コンパクトにまとめてわかりやすくプレゼンテーションするとなると全ての“レイヤー”を15分~30分で説明し切ることは陳情慣れしていない当事者ではほとんど不可能ではないかと考えます。
ちなみに、弊会は独自でビジュアルやタイトリングなどデザインを工夫してまるで紙芝居を見るように楽に理解できる陳情冊子を作成しましたが、ここに行きつくまでに半年以上掛かっています。
3.リアリティーが伝わりにくい
「親子断絶」という聞きなれない問題を説明するのに有効と思われる陳情の手法は当事者各自のエピソードを聞いてもらうことです。当事者毎にそこに至るまでのプロセスも状況も違うため事例を示して説明するのが問題の現状把握に有効です。
しかし、上述の説明時間と説明スキルの確保が難しく、複数人のエピソードを聞いてもらう陳情は現実的ではありません。
また、国会議員に向けた「勉強会」や「シンポジウム」の開催は一つの手ですが、一般の当事者が会場を借りてパネリストを用意して国会議員に集めるというのはかなりハードルが高い作業になります。
―新たな試み|Webを活用した座談会形式の陳情活動
弊会は上記の課題を解決するために、弊会では初めてのWeb上での陳情活動を試みました。

『Web森ゼミ座談会/ゲスト:与党議員』について
1、概要
「親子断絶」の当事者である森ゼミ生を集めて、弊会が間に入り国会議員との彼らのスケジューリングと司会進行を担当しました。国会議員には事前に前回のプレスリリース(※)内容と詳細資料を渡し、座談会では議員から各当事者に質問を1つしてもらい各自回答しながら、当事者のエピソードのヒアリングが可能な場に。
※前回のプレスリリース
PRTIMES『新民法(共同親権導入)施行直後の当事者6名の体験・判決資料の分析を公開 ──NPOキミトが当事者レポートから「現場の実態」を報告』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000138153.html

2、実施日等
令和8年8月23日(日)午後9時から11時
(45分×2回)/Zoomミーティング
参加当事者:森ゼミ生6名(全て男性で会社員)
ゲスト議員:1名(与党議員で女性)

3、ポイント|「ヒューマンライブラリ―」の手法の導入
当事者を「本」、聞き手を「本の読み手」に見立てて特定の問題について聞き手に実感を促しリアリティーを持って認識を促す「ヒューマンライブラリー」※の手法を取り入れました。
「ヒューマンライブラリー」の長所は、聞き手が関心を持った事項を複数の当事者に対して直接質問できるため、聞き手の興味関心を主体に必要な学びが当事者自身の声でエピソードをベースに得られる点です。「ヒューマンライブラリー」の手法を取り入れることで“「国会議員に国民の声を届ける」を阻む3つの壁”の突破し「親子断絶問題」の理解増進を狙いました。
※「ヒューマンライブラリ―」特定の困難者と第三者の相互理解を深めることで差別や偏見を取り除く社会課題解決のための手法の一つで、2000年頃から国際的に広まった。

―結果と考察
1~2で結果を示し、3で弊会の考察を示します。
▼当日の様子は以下を参照ください▼
https://kimito.bitfan.id/contents/432681
(弊会公式HPより)

1、『Web森ゼミ座談会/ゲスト:与党議員』参加者6名の感想
■Aさん
ヒューマンライブラリーの手法、僕には合っていると思います。他の当事者の意見も聞けますし、それを基に全員で議論が出来るというのも良いかなと!議員ご自身にとっても、何人もの状況を把握できたと思うので良い機会だったのでは?と思っています。
■Bさん
前半の説明で知識レベルを引き上げ、その上で率直に意見を求めるスタイルは、心理的安全も高く良いと思いました。当事者の心理的安全性は高かったように感じます。
議員にとって我々の声が単なる補強ではなく新しいインサイトが入った感じでそれが後に参加した我々にフィードバックされる、つまり国民と国会議員のセッションの価値が高まると思いました。
■Cさん
WEB座談会は議員からの質問なので、議員が知りたいことに対して当事者が自らの体験を当てはめ伝えることができるので、問題をより深く伝わるという感想です。
■Dさん
多忙な国会議員でも参加しやすいと思いました。
■Eさん
テーマや論点が明確になるのでよかったと思います!下準備があったからだと思います。
■Fさん
子供たちの為に汗をかいて下さる議員さんに法改正後の現場の実態をお伝え出来てよかったです。また、議員さんたちがどれほど頑張って下さっているか直接聞く事ができ、勇気をもらいました。絶望的な気持ちが和らぎ、小さな希望の光を見た気がしました。

2、感想からわかる「Web座談会方式」のメリット
■Web方式
 ⇒【解消1.国会議員とのスケジュール調整の困難さ】
・Web方式でアクセスがしやすかった。
・直接議員と話せる機会を得られたこと自体が力になった。
■下準備(国会議員に事前にプレスリリース資料を渡す)
 ⇒【解消2.資料作成の困難さ】
・テーマと議論が明確で話題の散乱の回避ができてすっきりとまとまる。
■座談会方式(「ヒューマンライブラリー」手法導入)
 ⇒【解消3.リアリティーが伝わりにくい】
・複数人のエピソードを各自が聞けることによる当事者間の相互理解も促せる。
・議員の興味関心に必要な情報提供ができて効率がよくかつ効果的だ。
・当事者の声がダイレクトに国会に反映することでのマインドの盛り上がりが期待できる。
・堅苦しくなくざっくばらんな雰囲気が国会議員を身近に感じる貴重な体験となった。
・国会議員に対する心理的な壁がなく安心して話ができた。

3、まとめ
概ね期待した効果が得られたと考えます。
特に座談会(ヒューマンライブラリ―)方式は国会議員との会話が初めての当事者にも安心して自分のエピソードが語れたようです。これがまさに当事者と第三者(国会議員)との相互理解の深まりです。
座談会後に議員が『秋には国会がありますが、このことをしっかり伝えていく、私は決意ができました』と述べたように国会議員のエンパワメントとなりました。
心理的障壁を取り除くだけでこれだけのパワーが生み出されたことを考えると、引き続き「Web座談会(ヒューマンライブラリー)活用した国会議員陳情」を実施しその結果と考察を公開していくことの価値が見いだせました。
―国会に当事者の声を反映させるためのさらなる課題
今回の「Web座談会(ヒューマンライブラリー)活用した国会議員陳情」は成功しましたが、しかし、課題はありました。
■課題1―問題を初めて知る国会議員用ではない
ゲストの国会議員が「親子断絶問題」のエキスパートであったことが成功の大部分を占めていました。当事者の安心感も、即時に問題の核心に迫る質問がされたことも、議員の秋の国会への意欲も、これら重要な点は、ゲスト議員の深いリテラシーがあったのことでした。
⇒対策:問題の基本的な知識が得られる事前のテキスト・資料が必要
■課題2―ゲストに招きやすい国会議員とのコネクションがないと難しい
ざっくばらんな座談会だからこそ成功したわけですが、弊会と今回のゲスト議員のコネクションがあっての開催でした。そうすると、国会議員とのコネクションが全くない人たちが気軽にできない課題があります。
⇒対策:地元の国会議員に対象を絞り地元の当事者が集う体制を整えておく
―最後に
上記2つの課題はいずれも国会議員と一般の人との隔たり自体がやはりネックにはなっていることがわかります。
「選挙に立候補する人と投票する人」だけの関係性では、国民主権の民主主義には遠いと言えるでしょう。「親子断絶問題」が国会で議題になりにくいのは、日本の「国民と国会の隔たり」という政治課題が引き起こしていると言えるのではないでしょうか。
弊会は「親子断絶問題」の調査研究を通じて日本の政治課題の解消に必要な政策案の提示ができる可能性を感じています。
「親子断絶問題」解消が日本の政治課題の解消にもなるよう今後も努力をしていきたと思います。

プレスリリース提供:PR TIMES

記事提供:PRTimes

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