PFNとPFR、屋内移動ロボット向け環境高度理解基盤モデルPLaMo-SemGroundを共同開発開始
プリファードロボティクス

経産省・NEDOによる国家プロジェクト「GENIAC ロボット基盤モデルの研究開発」に採択
株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岡野原 大輔、以下、PFN)と株式会社Preferred Robotics(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:礒部達、以下、PFR)は、屋内移動ロボットの導入・運用の省力化に向け、自然言語・RGB画像・深度情報から走行可能/禁止領域や複雑な作業条件を理解する、20億(2B)パラメータ級以下の小型の環境高度理解基盤モデル「PLaMo-SemGround(プラモ・セムグラウンド)」を共同開発します。本事業は、経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する国内の生成AIの開発力強化と社会実装の促進を目的としたプロジェクト「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」の「
ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ロボット基盤モデルの研究開発(GENIAC)(補助)【GX】」に両社が共同提案したもので、同プロジェクトの採択を受けて開始するものです。
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近年、物流倉庫、製造現場、商業施設などの屋内環境で、人手不足の解消を目的とした搬送・巡回・清掃業務の自動化ニーズが急拡大しています。一方で、現場ごとのレイアウトや運用ルール(通行方向、進入禁止領域、段差、仮置きした物など)に合わせた走行制約の設定や、運用中の環境変化・想定外の状況への対処には、専門技術者による調整が必要になる場合があり、こうした対応にかかる時間・コストが、屋内移動ロボットのさらなる普及に向けた課題となっています。
PFNとPFRは、環境高度理解基盤モデルPLaMo-SemGroundの開発により、屋内移動ロボット導入に必要な初期設定・運用タスクの90%以上をAIと現場担当者に委譲することを目指します。PLaMo-SemGroundという名称は、PFNがフルスクラッチで開発する国産生成AI基盤モデル「PLaMo」と、自然言語に含まれる意味情報(semantic information)を画像や3次元空間上の物体・領域・位置に対応付ける技術(grounding)に由来します。
PFNとPFRは本モデルにより、以下の要素を通じて人手不足の解消と国内産業の競争力強化に貢献します。
- 導入容易性: 地図・走行制約の設定を支援して、専門人材への依存を低減します。- 現場適応性: レイアウト変更や仮置きした物等の環境変化に応じた設定の更新を支援します。- 安全性: 進入禁止領域、段差、障害物等を認識し、安全な走行を支援します。- 多様なロボット・業務への展開: 搬送、清掃、巡回、点検等の業務や、車輪型から脚型・人型まで幅広い屋内移動ロボットへの展開を目指します。
本事業では、自社で生成AI基盤モデルを開発するPFNの開発力と、2023年から自律搬送ロボット「
カチャカ」シリーズなどを開発・運用し、工場・物流向けAMR(自律走行ロボット)国内市場メーカーシェア1位(2026年富士経済調べ)であるPFRの現場ノウハウを結集し、開発から社会実装まで以下の5つの内容を実施します。
- 50現場以上の多様な実用データの収集(PFR)
PFRが開発する自律移動ロボット(搬送・清掃ロボット)や専用のデータ取得台車を活用し、許可を得た工場や商業施設などの50現場以上から、RGB画像、深度情報、走行ログ、現場ルールなどを収集。学習・評価に利用可能な実用データを80万フレーム以上の規模で確保します。
- 2,000万サンプル以上の学習・評価用データ基盤の構築(PFN)
収集した実用データと公開データ・合成データを統合し、画像質問応答(VQA)や対象領域の特定(visual grounding)等に利用可能な2,000万サンプル以上の学習・評価用データ基盤を構築します。
- 公開ベンチマークの整備および独自ベンチマークの構築(PFN)
公開ベンチマーク「EmbodiedScan」を本事業の評価タスク向けに変換・整備。さらに、PFRが400現場以上で収集した利用可能な既存データと、新たに収集する50現場以上の現場データを活用し、対象業務に適した独自ベンチマークを構築します。
- ロボット環境高度理解基盤モデルPLaMo-SemGroundの研究開発(PFN、PFR)
自然言語による指示、カメラによるRGB画像・センサーによる周囲の物体や床・壁などまでの距離(深度情報)から、領域、物体、走行制約を2次元および3次元で特定し、意味情報付き地図(semantic map)や経路計画器(planner)へ接続可能な基盤モデルを開発します。クラウドを通さないエッジデバイス(ロボット本体に搭載した計算機や現場に設置したローカルPCなど)での動作を見据え、PFNが自社開発した大規模言語モデルPLaMoおよび視覚言語モデルPLaMo-VLなどの知見を活かし、2Bパラメータ級以下の軽量化と実装最適化を実現します。
- 10現場以上での実証試験(PFN、PFR)
開発したモデルは実証試験のため、PFRの搬送・清掃ロボットへ実装し、5業種・10現場以上で空間認識性能と、設定作業の90%委譲という目標の達成度を評価します。
今後、本事業の成果は、PFR製品に2028年度(2028年4月~2029年3月)中に先行実装される予定です。さらに、PFNからモデルライセンス、SDK(ソフトウェア開発キット)、評価基盤等として国内のロボットメーカー、システムインテグレーター、施設管理事業者へ段階的に商用販売していく計画です。将来的には、AMR(自律移動ロボット)やAGV(無人搬送車)に加え、次世代の脚型ロボットやヒューマノイドへの適用も視野に入れ、日本国内のロボティクス産業の競争力強化に貢献することを目指します。
事業のロードマップ
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株式会社Preferred Networksについて
https://www.preferred.jp
Preferred Networks(PFN)は、「現実世界を計算可能にし、共に未来を創り出す」というミッションのもと、生成AI基盤モデルからスーパーコンピュータ、半導体までAI技術のバリューチェーンを垂直統合することで、ソフトウェアとハードウェアを高度に融合したAIプロダクト・ソリューションを開発し、様々な産業領域で事業化しています。現在、AIプロセッサーMN-Core(TM)シリーズ、AI向けクラウドサービスPFCP(TM)、国産生成AI基盤モデルPLaMo(TM)などを開発・提供しています。2014年創業。
株式会社Preferred Roboticsについて
https://www.pfrobotics.jp
プリファードロボティクスは、株式会社Preferred Networks(PFN)の子会社として2021年11月に設立された、日本のロボットメーカーです。PFNが強みを持つAI技術を最大限に活用し、人の役に立つロボットの提供を目指しています。アマノと共同開発した業務用の小型床洗浄ロボット「HAPiiBOT」(2022年10月発売)に続き、自社開発の家庭用自律搬送ロボット「カチャカ」を2023年5月に、法人向けに特化した「カチャカプロ」を2024年2月に発売しました。富士経済が発行した市場調査レポート「2026年版 国内自律走行ロボット市場分析」において、AMR(自律走行ロボット)国内市場におけるメーカーシェア1位を獲得しています。
本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
株式会社Preferred Robotics 広報担当
pfr-pr@pfrobotics.jpプレスリリース提供:PR TIMES

記事提供:PRTimes