【技術動向レポート】介護現場に「人と向き合う時間」を取り戻せるか―MyTokkyo.Ai
リーガルテック株式会社

MyTokkyo.Aiで介護産業向けバーティカルAIの国内特許動向を調査 ― 最大の壁は、データの分断と介護職員の暗黙知のデータ化 ―
リーガルテック株式会社(本社:東京都、代表取締役CEO:平井智之)は、特許調査・発明抽出プラットフォーム「MyTokkyo.Ai」を使用し、介護産業向けバーティカルAIの技術課題と国内特許動向を調査した。
見守り、介護記録、体調変化予測などの技術が広がる一方、データ統合、熟練職員の暗黙知の継承、説明可能性とプライバシーの両立が主要な課題として浮かび上がった。
[画像1:
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調査の背景
介護現場では、限られた人員で多くの業務を進めながら、利用者一人ひとりへの声かけ、体調変化への気づき、家族への説明など、丁寧な対応を続けることが求められている。
厚生労働省の推計では、介護職員は2026年度に約240万人、2040年度に約272万人が必要とされる。2022年度の約215万人と比べ、それぞれ約25万人、約57万人を新たに確保する必要がある。[1]
一方、同省は介護分野の生産性向上を、単なる業務量の削減ではなく「介護の価値を高めること」と位置付けている。業務改善で生まれた時間を利用者とのコミュニケーションやケアの質向上に充てるという考え方である。[2]
そこで本調査では、AIを介護職員の代替としてではなく、機械に任せられる業務を支援し、人が人に向き合う時間を生み出すための技術として捉えた。介護現場固有の業務、データ、判断基準に対応する「バーティカルAI」に焦点を当て、日本国内の公開特許・登録特許を調査した。
調査概要
[表:
https://prtimes.jp/data/corp/42056/table/534_1_0cc9abf4fe52fb09114a119aba454518.jpg?v=202609112215 ]
調査結果の要点
・最大の技術課題は、見守りセンサー、バイタル機器、介護記録などに散在するデータの統合である。
・熟練職員の気づきや判断を記録・共有し、AIが扱える情報に変換する技術も重要な開発テーマとなっている。
・見守り・異常検知、介護記録の生成、利用者の状態に応じた提案に関する国内出願が確認された。
・今回の検索範囲では、介護ロボットとAIの連携、職員配置・業務計画の最適化は確認例が限られ、複数技術を組み合わせる余地があると考えられる。
[画像2:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/42056/534/42056-534-ca875b81c6d0e51c1f34b8c2e93ba609-1041x701.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図1 MyTokkyo.Aiの調査結果画面(技術課題・国内特許動向)
注目企業の取り組み
今回の検索結果では、介護バーティカルAIに関する取り組みとして、次の企業が確認された。各社は、現場データ、介護機器、AI解析など、それぞれの強みを生かした技術開発を進めている。
・ソフトバンクグループ株式会社:見守り、体調変化予測、個別ケア提案、業務効率化まで幅広い領域で出願が確認され、複数データを組み合わせる統合型の開発が特徴である。
・パラマウントベッド株式会社:介護職員の気づきや介助ノウハウをデータ化し、共有・活用する技術を継続的に展開している。
・コニカミノルタ株式会社:複数施設のデータを比較し、施設ごとの課題やケア上の注意点を把握する技術に取り組んでいる。
介護現場で想定されるバーティカルAIの活用場面
介護分野のバーティカルAIは、施設ごとの業務や利用者の状態、職員の判断基準を踏まえて支援することが求められる。今回の調査結果からは、特に次のような活用が想定される。
・夜間の見守り・異常検知:センサーや映像から変化を捉え、対応が必要な場合に職員へ知らせる。
・介護記録・申し送り:音声や観察情報を整理し、記録入力や職員間の情報共有を支援する。
・移乗・移動支援:利用者の状態や介助履歴を踏まえ、介護ロボットの動作や支援方法を調整する。
見守りや記録などの間接業務をAIが支えることで、職員が利用者への声かけ、会話、家族への説明に充てられる時間を増やすことが期待される。
介護現場に「向き合う時間」を生み出すために
今回確認した特許には、利用者の状態把握、記録作成、介助ノウハウの共有など、職員の判断や間接業務を支援する技術が見られた。これらは、業務を速く終わらせること自体を目的とするものではない。夜間の巡回や記録入力などの負担を軽減し、必要な利用者への声かけ、状態変化の確認、家族との対話に時間を振り向けるための技術である。
施設側にとっては、AIの機能だけでなく、既存システムとの連携、職員が判断根拠を確認できるか、利用者や家族に説明できるデータ管理になっているかが導入時の重要な確認項目となる。
[画像3:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/42056/534/42056-534-ad540b841b7fa966a53192d588aa5a99-1027x542.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図2 MyTokkyo.Aiの調査結果画面(開発・知財機会とまとめ)
介護施設・開発企業が導入時に確認したいポイント
介護現場への導入では、AIの精度だけでなく、日々の業務に無理なく組み込めるかという視点が重要である。施設と開発企業は、次の点を初期段階から確認する必要がある。
・既存システムとの連携:見守り機器、介護記録、バイタル情報を重複入力せずに利用できるか。
・判断根拠の分かりやすさ:なぜAIが通知や提案を行ったのか、職員や家族が確認できるか。
・プライバシーと運用:映像・音声の保存範囲、閲覧権限、利用者や家族への説明方法が整理されているか。
介護バーティカルAIの定着には、導入前の機能比較だけでなく、職員が使い続けられる運用設計と、利用者の尊厳を守るデータ管理を両立させることが欠かせない。
MyTokkyo.Aiを使用して分かったこと
介護分野の技術は、「介護AI」という一つの言葉だけでは捉えにくい。見守り、音声認識、生成AI、ベッド、センサー、業務支援など、異なる技術領域に関連特許が分散しているためである。
MyTokkyo.Aiでは、調べたい課題を自然文で入力し、関連する特許の検索、要約、比較を行える。今回のように、現場課題を起点として複数の技術領域を横断し、主要な開発テーマや企業ごとの取り組みを初期整理する用途にも活用できる。
MyTokkyo.Aiについて
MyTokkyo.Aiは、AIとの対話を通じて、発明内容の整理、関連特許の検索・要約・比較、技術課題の分析、特許ドラフト作成に向けた情報整理などを支援する特許調査・発明抽出プラットフォームである。研究開発から知財業務につながる一連のプロセスで活用できる。
サービスサイト:
https://www.tokkyo.ai/
参考資料
[1]厚生労働省「介護人材確保に向けた取組について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02977.html
[2]厚生労働省「介護分野における『生産性向上』とは?」
https://www.mhlw.go.jp/kaigoseisansei/what/productivity.html
[3]J-GLOBAL「情報処理装置、情報処理システム、および情報処理プログラム」
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=202503021193449996
[4]コニカミノルタ「HitomeQ 知的財産権の紹介」
https://www.konicaminolta.com/jp-ja/care-support/company/intellectual-property/index.html
[5]J-GLOBAL「見守り監視システム」
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=202103013025665800
[6]J-GLOBAL「情報処理装置及び情報処理方法」
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=202203018048126604
[7]J-GLOBAL「介護情報生成システム」
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=202503012839177648
[8]J-GLOBAL「システム」
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=202603002432896315
会社概要
会社名:リーガルテック株式会社
設立:2021年3月
資本金:4億9,300万円(資本準備金含む)
代表取締役CEO:平井 智之
所在地:東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F
URL:
https://www.legaltech.co.jp/
事業概要:
・特許調査・発明抽出プラットフォーム「MyTokkyo.Ai」の提供・開発
・知の資産化ナレッジベース「IPGenius」の提供・開発
・秘密情報の共有データルーム「リーガルテックVDR」の提供・開発
プレスリリース提供:PR TIMES


記事提供:PRTimes