【本文冒頭の試し読みあり】東京から離れ山で半自給自足生活を送る 東出昌大、初の単著『誰が為にか書く ~東京から離れた山暮らし日記~』9月25日発売!
株式会社扶桑社

株式会社扶桑社は、東出昌大氏初の単著『誰が為にか書く~東京から離れた山暮らし日記~』を2026年9月25日に発売いたします。
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東出昌大氏
東京から離れ山で半自給自足生活を送る東出昌大、初の単著!
2021年春、東京を離れ、北関東の山間部で狩猟生活を始めた東出昌大氏。時に鹿を撃ち、解体し、その肉を食べる日々…。家族との会話や山での暮らしを通じて感じたこと、考えたことを、24編のエッセイとして綴っています。
「動物を撃ち、捌き、その肉を食らうこと。爪切りが見当たらなくて119番通報をすること。どちらが“ヤバい”のか。ものさしが違うだけで、どっちが善でどっちが悪などと、善悪二元論では答えが出せない議論や問題が多いのではないか」(本文より)
山での生活を通して浮かび上がる、現代社会の価値観や善悪、豊かさについての思索。本書は、日常の一コマと率直な言葉から、新たな視点を投げかける一冊です。
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電車が止まった。もうすぐ新宿駅に着くところだったのだが「ホーム上の緊急停止ボタンが押された」らしい。窓の外、暮れかかる西陽を浴びた灰色のビル群と、ゴチャゴチャと延びては互いに絡み合った黒い電線は、止まっている車窓から眺められる心づもりはなかったようでどこか情けなく寂しそうに映る。このあとの乗り換えの時間も調べていたけれど、どうやらそれには乗れそうにない。こんな時、なす術はない。
最近、緊急停止ボタンが押される頻度が増えたように感じる。ホームに立ち、見渡すとすぐ目に入るこのボタン。どぎつい黄色のボックスに日常ではお目にかかれないサイズの赤いボタンが真ん中に堂々とましましている。これは、私がまだ子供だった頃に設置が始まったように記憶している。当時の東出少年は「これを押す時は、この世の終わりくらいのよっぽどの時なんだろうな~」と妄想を膨らましていた。
しかしここ最近「人ってそんなに線路に落ちるか?」と疑念を持つくらいには、乗車中の電車が急停車しているように感じる。手に持った皿からトーストがこぼれ落ちる瞬間、ジャムがついた方が床に落ちる想像をしてしまうくらいの、悲観的な気のせいなのかも知れないが。
先日見たニュースでは、119番通報を受ける『災害救急情報センター』の職員が「誤報が多くて困る」と嘆いていた。「爪切りが見当たらない」「テレビがつかない」なんて通報もあるそうだ。
「なんでそんなことになっちゃうんだろうねぇ」と一緒になって真剣に考えても、全然見当がつかない。119番に電話するって、目に見えてかなりヤバい状況じゃないとしちゃいけないんじゃなかったっけ? 何をヤバいと思うか、この『ものさし』は人それぞれだと、これまた最近、切に思う。
狩猟をしていると言うと「え、じゃあ動物捌けるの? 血とか出るんでしょ? ヤバッ」と忌避感たっぷりの顔で言われることもままある。確かに狩猟は残酷で、力みなぎる大型獣のフサフサの身体にナイフを突き立てるときは、とんでもなく非情なことをしているという実感を抱く。しかし、動物を殺めることをなんとも思わない猟師もいるし「スーパーに行けば肉は買えるのに、わざわざ狩るなんて残酷な人」とツッコミを入れたくなるよう な非難を堂々としながら食い物を残す人もいる。
電車が動き出した。「ホーム上の安全の確認が取れた」らしい。5分くらい停まっていたか。果たしてなんだったのだろう。線路に落ちそうな急病人がいたのだろうか。ワイヤレスイヤホンを片っぽ落としたとかだったら、頭をひっぱたいてやりたい。
動物を撃ち、捌き、その肉を食らうこと。爪切りが見当たらなくて119番通報をすること。どちらが“ヤバい”のか。ものさしが違うだけで、どっちが善でどっちが悪などと、善悪二元論では答えが出せない議論や問題が多いのではないかと、最近思う。そもそも答えなぞないのかも知れないし。
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【著者プロフィール】
東出昌大(ひがしで まさひろ)
1988年、埼玉県生まれ。2004年「第19回メンズノンノ専属モデルオーディション」でグランプリを獲得。2012年、映画『桐島、部活やめるってよ』で役者デビュー。現在は北関東の山間部で狩猟生活をしながら役者業をしている。
【書誌情報】
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タイトル:『誰が為にか書く~東京から離れた山暮らし日記~』
著者:東出昌大
判型・ページ数:B6判・160ページ
定価:1650円(税込)
発行:扶桑社
発売日:2026年9月25日(金)
ISBN:978-4594101930
■Amazon
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◆著者取材、記事化など本書に関するお問い合わせ
株式会社扶桑社 宣伝PR宛
senden@fusosha.co.jp
プレスリリース提供:PR TIMES



記事提供:PRTimes