岡山の心療内科 HIKARI CLINICで「準備・体験・統合」を軸にしたケタミン支援療法(KAP)を開始
医療法人啓光会

― サイケデリック支援療法の三段階モデルを国内で実践し、治療と並行して実証研究を実施 ―
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医療法人啓光会 HIKARI CLINIC(岡山市北区、理事長・院長:遠迫憲英)は、2026年9月より、うつ病を対象としたケタミン支援療法(Ketamine-Assisted Psychotherapy、以下 KAP)の提供を開始しました。本プログラムは、海外のサイケデリック支援療法(Psychedelic-Assisted Therapy)で標準的な枠組みとされる「準備・体験・統合」の三段階モデルを治療の中核に据え、薬剤投与を精神療法の過程の中で統合する点を最大の特徴とします。あわせて、2026年6月に発足した岡山サイケデリック精神医療研究会(Okayama Institute of Psychedelic Integration、以下 OIPI)と連携し、治療の効果と技法に関する実証研究を治療提供と並行して進めます。
ケタミンは麻酔薬として長く用いられてきた薬剤で、近年、うつ病に対する速やかな作用が海外を中心に研究されています。国内でも2026年6月の日本精神神経学会学術総会で精神展開剤に関するシンポジウムが開かれるなど、精神医学の中で議論が本格化しています。
海外のサイケデリック支援療法の研究・臨床では、薬剤の投与そのものと同じかそれ以上に、投与前の準備、投与中の環境と伴走、投与後の体験の意味づけ(統合)が重視されてきました。薬剤がもたらす体験は、それ自体で治療が完結するものではなく、本人がその体験をどう受け止め、人生の重要な経験としてどう位置づけるかによって治療的な意味が変わると考えられているためです。
一方、国内のケタミン治療の多くは薬剤投与を中心に構成され、この三段階の枠組みを備えた形での実施はほとんどなく、国内の臨床データも蓄積されていません。本プログラムは、この枠組みを国内で本格的に実践し、同時にその意義を検証することを目的としています。
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当院は、以下の三段階を一体のものとして提供します。いずれの段階も省略せず、すべて精神科専門医が担当します。
1. 準備(Preparation)
薬剤投与に先立ち、1~2時間の準備面接を行います。ここでは、治療の「目的と本人の希望」を言葉にすること、投与中に起こりうる体験(知覚や時間感覚の変化、感情の高まりなど)について事前に理解しておくこと、治療者との信頼関係を築くことを重視します。何を目指し、何が起こりうるかを共有しておくことが、体験の段階での安全と安心の土台になります。
2. 体験(Experience)
ケタミンセッション(院内1.5~2時間)は、静かで落ち着いた環境の中で、治療者が同席して行います。筋肉内注射による段階的な用量設定を採用し、セッション中は常時バイタルサインを監視します。治療者は体験を誘導するのではなく、本人が内側で起きていることに向き合えるよう見守り、必要なときに支えます。セッション後は60分以上の院内観察を行います。
3. 統合(Integration)
セッションと同日に、約1時間の統合面談を必須としています。投与中の体験を治療者とともに言葉にし、その体験が本人にとってどのような意味を持つのか、日常生活や対人関係にどう結びつくのかを探ります。2週間後のフォローアップでも統合を継続し、体験が一過性のものにとどまらず、生活の変化へとつながることを目指します。
この三段階の設計は、投与中の体験を「治療の副産物」ではなく「治療の中心的な体験」として扱うという考え方に基づいています。
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- 精神科専門医・精神保健指定医が、適応評価から統合面談までの全過程を担当します
- 投与プロトコルは麻酔科専門医の監修のもとで設計しています
- 筋肉内注射による段階的な用量設定、セッション中の常時バイタルサイン監視、終了後60分以上の院内観察を行います
本研究は、治療を受ける患者さんのうち、書面による同意をいただいた方を対象に実施します。研究への参加は任意であり、参加の有無が治療を受けられるかどうかに影響することはありません。
- 症状の経時変化:標準化された抑うつ評価尺度による、治療前・各セッション後・フォローアップ時の評価
- 安全性:副作用、解離症状、血圧等の生理指標の系統的な記録
- 体験の質と転帰の関係:セッション中の主観的体験(標準化された体験評価尺度を用いる)と、その後の経過との関連
- 準備・統合の役割:三段階モデルの精神療法過程が治療経過に与える影響の検討
- 用量設定:段階的な用量調整の妥当性の検証
- 倫理審査委員会の審査・承認を経て実施します
- 個人情報は匿名化して管理し、研究目的以外には使用しません
- 結果は個人が特定されない形で、学会発表および学術論文として公表します
- 研究責任者:遠迫憲英(精神科専門医・精神保健指定医)
将来的には、当院で提供している rTMS やフローティングタンクとの併用モデルについても、同様の枠組みで検証していく予定です。
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1. 初診・適応評価(約60分)
2. 準備面接(1~2時間)
3. ケタミンセッション(院内 1.5~2時間)
4. 統合面談(同日・約1時間)
5. 2週間後フォローアップ(オンライン可)
※上記は単回セッションでの目安となります。
臨床研究では、比較的短い期間(1~2か月以内)に複数回のセッションを行うことで、より持続的な改善につながる可能性が報告されています。米国では、うつ病に対するケタミン治療は6回行うのが標準的です。
費用(自由診療・税込)
[表:
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※一括前払い制。研究への参加による費用の減免はありません。詳細な条件は当院の重要事項説明書をご確認ください。
本治療は公的医療保険の適用外(自由診療)です。
ケタミンは国内で麻酔薬として承認されていますが、うつ病に対する使用は承認された効能・効果の範囲外(適応外使用)です。使用するケタミンは国内の医薬品卸から適法に入手しています。
主な副作用として、血圧上昇、悪心、めまい、解離症状(現実感の変化、時間感覚の変化など)、一時的な不安の増強などが報告されています。
ケタミンは米国ではうつ病の治療法としてFDAに認可されており、抗うつ薬の増強療法としてはrTMSとともに最も有効な治療法として承認されています。
本邦においては適応外使用のため、医薬品副作用被害救済制度の対象外です。
すべての方が対象となるわけではなく、精神科専門医による適応評価を経て実施の可否を判断します。
本治療の有効性は現在検証の途上にあり、既存の薬物療法や精神療法を置き換えるものではありません。効果には個人差があります。
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「精神科医として、患者さんの内側で起きている体験をどう扱うかを長年考えてきました。ケタミン治療における私たちの関心は、薬剤そのものより、その深い体験を本人がどう意味づけ、人生に持ち帰るかにあります。『準備し、体験し、統合する』。この三つを切り離さないことが、私たちの治療の柱です。従来の精神科医療にて改善の難しかった難治性うつ病、PTSD、強迫性障害、エンドライフケアなどの新たな治療選択肢となります。そして、それが本当に治療の役に立っているのかは、印象ではなくデータで確かめなければなりません。岡山から、安全性と対話を重んじた形でこの分野の議論に耐えうる臨床知見を積み重ねていきたいと考えています。」
医療法人啓光会 理事長 遠迫憲英(精神科専門医・精神保健指定医)
初期症例の集積結果の学会発表
OIPI による専門職向け勉強会・市民向け対話イベントの開催
医療者向け研修プログラムの整備
他施設・大学との共同研究体制の構築
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フローティングタンク
2009年開院の心療内科・精神科クリニック。対話を重視した診療を方針とし、リワークプログラム、成人発達障害外来、VRカウンセリング、rTMS、フローティングタンク(COCOON)など多様な治療・支援を提供。瞑想用フローティングタンクを併設した医療機関。統合メンタルリトリート。
所在地:岡山市北区下石井2-1-18 OGW岡山下石井ビル2F
Web:[
https://hikariclinic.jp/]
KAP専用サイト:[
https://kap.hikariclinic.jp/]
2026年6月発足。精神展開剤を用いた治療における「準備・体験・統合」の三段階モデルを掲げ、知見共有、専門職育成、研究、国際連携、市民対話、法令遵守を活動の柱とする。代表:遠迫憲英。
Web:[
https://www.oipi.jp/]
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本件に関するお問い合わせ
医療法人啓光会 HIKARI CLINIC 広報担当
Tel:086-222-5200
Mail:info@hikariclinic.jp
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