AI活用事例、社内に100件。岐阜のIT企業ITreat、総務・経理・デザイナーまで社員37名が「自分の業務での使い方」を朝礼で発表
株式会社ITreat

2026年2月開始。毎週の朝礼で全部署から4名前後がAI活用事例を発表し、社員33名が平均約3回登壇。エンジニアだけではなく総務や経理担当も自らAIで業務ツールを作成し業務効率化を進めています。
株式会社ITreat(本社:岐阜県岐阜市、代表取締役:木村健太)は、毎週の朝礼で社員がAIの活用事例を発表する社内の取り組みが、2026年9月28日に通算100回に到達したことをお知らせします。
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2026年2月の開始から8か月弱で全部署が持ち回りで登壇しています。
発表テーマは「自分の業務でAIをこう使ってみた」。外部講師による研修ではなく、社員自身が実務のなかで試したことの記録が、100回分積み上がりました。
発表者はエンジニアに限りません。デザイナー、ディレクターに加え、総務・経理やカスタマーサクセスといった非エンジニア職からも、自分の業務を自動化するツールが生まれています。
中小企業がいま最も欲しいのは「他社の活用事例」--不足を訴える企業は83.3%
独立行政法人中小企業基盤整備機構が2026年3月に公表した「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査」(全国の中小企業10,000社に配布、有効回答1,647社、調査期間2025年11月17日~12月12日)では、AI活用にあたって不足している情報の第1位が「成功事例や活用事例などの情報」で、83.3%の企業が不足を訴えています。
一方で、AIを「使っていない」わけではありません。
総務省が2026年7月に公表した令和8年版情報通信白書によると、日本企業のうち何らかの形で生成AIを業務で利用している割合は86.4%で、米国(90.9%)やドイツ(91.6%)と大きな差はありません。差がつくのはその先で、全社横断的に事業変革やイノベーションに取り組んでいる企業は日本が21.5%にとどまり、米国(35.6%)、中国(40.9%)と差が大きくなっています。
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中小企業では、さらに手前の段階に壁があります。商工中金の調査(2026年1月1日時点、有効回答3,892社)では、生成AIの利用を「会社での導入はなく、使用は個人の判断に任せている」企業が64.9%を占め、会社として制度的に導入しているのは16%台。導入を検討している企業が挙げる課題の第1位は「導入を推進する人材がいない」(32.0%)、次いで「従業員の知識不足、心理的抵抗」(29.2%)でした。
ITreatの取り組みは、この「学ぶ環境がない」「事例が手に入らない」という二つの課題を、新しい制度をつくらず、毎週の朝礼という既存の場だけで解決したものです。
自分でつくったツールで業務時間を削減
発表の多くは、事例紹介にとどまらず、担当者自身がつくったツールの報告です。社内で共有された主な効果は以下のとおりです。
[表1:
https://prtimes.jp/data/corp/159384/table/57_1_73bb7eada39e4481e2213e32fe533e17.jpg?v=202610012315 ]
※各数値は発表者本人による社内報告に基づく自己申告値です。業務内容や条件により変動します。
プログラミング未経験の採用担当が、応募者対応を1件15分から5分に
これまでは、応募メールに気づいた担当者が本文と履歴書PDFを読み、応募者管理シートに手入力し、添付書類をリネームして保存し、担当者へ選考を依頼する--という一連の作業を手で行っていました。
現在は、5分おきにAIがメールを自動チェックし、チャットへの通知、応募者シートへの記入、履歴書のリネーム保存、選考依頼の下書き作成までが自動で進みます。
採用担当者のコメント
「最初は自分でできるとは思っていませんでしたが、要素を分解して簡単なものから作り、どんどん機能を増やしていく形で実現しました。応募者に対して素早い反応ができるので、業務時間の削減だけでなく、採用の面でもいい効果が出るのではないかと思っています。」
同じように、カスタマーサクセスの担当者は、写真のアップロード、個人情報・著作権のチェック、画像加工、圧縮、文章作成、投稿と別々のツールにまたがっていたブログ投稿の工程をひとつに統合しました。
総務・経理の担当者は、請求書と振込データの照合に自作のAI設定を導入し、表記揺れ(株式会社/カ)や手数料の差額、振込先情報の不一致を自動で検出。代表に相談したうえで作成し、同じ部署のメンバーにも共有して運用しています。手書き文字など精度に課題が残る部分は目視を併用していますが、「チェックの自動化で心理的な負担も減った」と報告されています。
「導入しても、使う人が限られる」--研修ではなく、朝礼のなかに場をつくった
生成AIのツールを法人契約しても、実際に使いこなすのは一部の社員にとどまる。多くの中小企業が直面するこの課題は、ITreatでも同じでした。
同社が選んだのは、研修プログラムの導入ではなく、「自分の仕事でAIをどう使っているか話す」場を朝礼の中につくることでした。設計上、意識したのは次の2点です。
- 教える側と教わる側を固定しない- 成功事例だけでなく、試したが実用に至らなかった話も同じ場で共有する
成功事例だけではなく失敗したことや、検証中のことも話すのは、100回続いた理由のひとつだと同社は考えています。実際に、ローカルLLMを試したが業務投入は見送った、精度に課題が残る部分は人の目を併用している、改良途中のツールをそのまま見せる--といった報告もあります。
使い方だけでなく、リスクも全社で共有
テーマは活用事例だけではありません。
AIに入力していい情報の線引きも、朝礼で扱ってきました。
ウェブサイトなどに公開されている情報以外は入力しない。メールアドレスや個人の携帯番号も対象です。入力してよいか迷う情報は、そのまま入れずに、個人名や医療機関名などを伏せる、仮の名称に置き換えるといった形にしたうえで使うことも、朝礼で共有しています。
もうひとつが、AIへの"見えない命令"、プロンプトインジェクションへの注意喚起。独立行政法人IPAの「情報セキュリティ10大脅威2026」で、組織向け脅威の3位に初めて選ばれた手口です。
医療機関という、患者情報を扱う領域のお客様を支える企業として、「何を入力してはいけないか」を全社員が同じ場で確認する機会になっています。
100回続けて見えた3つの変化
部署をまたいで応用のヒントが生まれ、「誰が何を試したか」が分かるので詰まったときに社内で相談できる相手がすぐ見つかる--そうした副次的な効果もありますが、同社が最も大きな変化と捉えているのは、業務改善の起点が現場に移ったことです。
100回のうち多くは、事例の紹介ではなく「自分でつくったツール」の報告でした。請求書照合の自動化も、応募者対応の自動化も、情報システム部門への依頼ではなく、その業務を毎日担当している本人の手から生まれています。「困っている人が、自分でつくる」という流れが、部署を問わず定着しつつあります。
総務の社員が、請求書の照合を自動化する会社になるとは--代表取締役 木村健太のコメント
[画像3:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/159384/57/159384-57-c6a1ca8b0456e5cfdd76eb46b5e6dbcf-2500x1667.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
代表取締役 木村健太
「AIの研修を用意して、社員に受けてもらう方法もあったと思います。ただ、それだと『教わったことをやる』で止まってしまう。自分の言葉で話す場を朝礼のなかにつくったら、総務の社員が請求書の照合を自動化して発表する会社になりました。正直、始めた時点では想像していませんでした。
100回続けて分かったのは、AI活用の起点はツールではなく、現場の“困った”だということです。人手が足りないクリニックこそ、受付や予約対応、院内の事務に同じ変化を起こせるはずです。患者情報を扱う現場で『何を入力してはいけないか』も含めて、社内で積み上げた100回の実践を、クリニックのAI導入支援として届けていきます。」
【外部データの出典】
■ 中小企業基盤整備機構
「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査」(2026年3月公表)
調査期間:2025年11月17日~12月12日/全国の中小企業10,000社に配布、有効回答1,647社
引用:AI活用にあたって不足している情報の第1位「成功事例や活用事例などの情報」83.3%
■ 総務省
「令和8年版 情報通信白書」(2026年7月公表)
引用:生成AIの業務利用率 日本86.4%/米国90.9%/ドイツ91.6%
全社横断的に事業変革やイノベーションに取り組む企業 日本21.5%/米国35.6%/中国40.9%
■ 商工中金
「中小企業の生成AIの利用にかかる調査」(2026年3月31日公表)
調査時点:2026年1月1日/実施期間2025年12月19日~2026年1月16日/有効回答3,892社
引用:「会社での導入はなく、使用は個人の判断に任せている」64.9%
会社として制度的に導入 16%台
導入を検討している企業の課題 第1位「導入を推進する人材がいない」32.0%、
第2位「従業員の知識不足、心理的抵抗」29.2%
株式会社ITreatについて
当社は「医療現場の“困った”をITの力で解決する」をミッションに、Webサイト制作やシステム開発、学会事務局代行などを行っています。
岐阜県を拠点に、日本全国の医療・福祉業界の皆さまを支援しています。
[表2:
https://prtimes.jp/data/corp/159384/table/57_2_0451cbc4448fe46ea45ae70c53646962.jpg?v=202610012315 ]
プレスリリース提供:PR TIMES


記事提供:PRTimes