皮膚から脳、血液まで、さまざまな幹細胞を増やす3種の「ジグリセリド」を発見 全身のエイジングケアにつながる新たな成分としての応用に期待
日本メナード化粧品 総合研究所

日本メナード化粧品株式会社(愛知県名古屋市中区丸の内3-18-15、代表取締役社長:野々川 純一)は、幹細胞を増やすことで生体組織の再生能力を高める成分の研究を進めています。これまでに、脂質の一種である「ジグリセリド」が表皮幹細胞の増殖を促すことを明らかにしてきました。今回、さまざまなジグリセリドについて詳細に調べた結果、特に高い幹細胞増殖効果をもつ3種を発見しました。さらに、これらは表皮幹細胞だけでなく、真皮幹細胞、神経幹細胞、造血幹細胞など、さまざまな幹細胞の増殖を促すことがわかりました。
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幹細胞は、新しい細胞を生み出すことで組織の機能を維持していますが、加齢とともに幹細胞自身の増殖能力が低下することが知られています。メナードでは、幹細胞を増やす成分の研究を進め、これまでにセイヨウミザクラの種子の抽出物に含まれる脂質の一種「ジグリセリド」に、表皮幹細胞を増やす効果を見出しています※1。
今回、さまざまな構造を持つジグリセリドについて検証した結果、特に高い幹細胞増殖効果をもつ3種のジグリセリドを特定し、これらが表皮幹細胞の増殖に重要な「EGFRシグナル」を活性化することも明らかにしました。さらに、この3種のジグリセリドは、表皮幹細胞だけでなく、真皮幹細胞、神経幹細胞、造血幹細胞の増殖も促すことがわかりました。
これらの結果から、今回見出した3種のジグリセリドは、さまざまな組織の幹細胞を増やす新たな成分として、肌から身体まで幅広いエイジングケアへの応用が期待されます。
なお、本研究成果の一部は2026年9月18日から19日にかけて東京で開催された第35回日本脂質栄養学会にて発表しました。
※1 2024年10月22日ニュースリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000073.000048666.html
<参考資料>
1.幹細胞の増殖促進効果が高いジグリセリドの特定
メナードはこれまでに、セイヨウミザクラの種子の抽出物に含まれる「ジグリセリド」に、表皮幹細胞の増殖を促進する効果を見出しています。ジグリセリドとは、グリセリンに2つの脂肪酸が結合した脂質(脂肪酸エステル)の総称で、さまざまな構造のものが存在します。
本研究では、ジグリセリドの中でも幹細胞を増やす効果が高いものを特定するため、さまざまなジグリセリドについて表皮幹細胞に対する効果を検証しました。その結果、1-Palmitin-2-Linolein、1-Palmitin-3-Linolein、1,3-Dioleinの3種のジグリセリドに特に高い幹細胞の増殖促進効果を見出しました(図1)。
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図1 ジグリセリドの表皮幹細胞増殖促進効果
2.ジグリセリドによる表皮幹細胞の増殖促進メカニズム
今回見出した3種のジグリセリドについて、幹細胞の増殖を促進させるメカニズムを解明するため、表皮幹細胞にジグリセリドを添加し、遺伝子発現の変化を網羅的に解析しました。その結果、3種のジグリセリドのいずれについても、表皮幹細胞の増殖に重要な「EGFRシグナル」に関連する遺伝子の発現を高めることが明らかになりました(図2、詳細は【補足資料】参照)。また、EGFRシグナルの阻害剤をこれらのジグリセリドと同時に幹細胞に添加したところ、ジグリセリドによる増殖促進効果が認められなくなりました(図3)。
これらの結果から、今回見出した3種のジグリセリドは、表皮幹細胞のEGFRシグナルを介して表皮幹細胞の増殖を促進することが示唆されました。
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図2 ジグリセリドによる遺伝子発現の変化
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図3 EGFRシグナル阻害剤がジグリセリドの細胞増殖効果に与える影響
3.さまざまな幹細胞に対するジグリセリドの効果
3種のジグリセリドについて、他の幹細胞に対する効果を検証した結果、皮膚の弾力に関わる真皮幹細胞、脳機能に関わる神経幹細胞、免疫細胞や赤血球などの血液の細胞を供給する造血幹細胞においても増殖を促進させることがわかりました(図4)。
これらの結果から、今回見出した3種のジグリセリドは、さまざまな組織の幹細胞に働きかける成分として、肌から身体まで幅広いエイジングケアへの応用が期待されます。
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図4 さまざまな幹細胞に対するジグリセリドの細胞増殖効果
【補足資料】ジグリセリドがEGFRシグナル関連遺伝子の発現を亢進する
EGFRシグナルは、表皮細胞などさまざまな細胞において細胞増殖の調節を担う主要な経路です。普段は非活性状態である受容体EGFRが、成長因子(EGFなど)の結合によって活性化し、IQGAP1、SOS1などのタンパク質と連動して細胞へ増殖のシグナルを伝達します。
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EGFRシグナルの模式図
表皮幹細胞にジグリセリドを添加し、表皮幹細胞内の網羅的な遺伝子発現変化を捉えるトランスクリプトーム解析を行った結果、EGFRシグナルに関わる複数の遺伝子の発現が増加しました。
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プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes