京都フュージョニアリング、米国DIII-D国立核融合施設を運営する米国ジェネラル・アトミクスと 新たなダイバータ開発プロジェクトを開始
京都フュージョニアリング株式会社

― 商用核融合の実現に向け、排熱・粒子制御に関する新たな知見の獲得を目指す ―
フュージョンエネルギープラントのエンジニアリングを手掛ける京都フュージョニアリング株式会社(以下、KF)は、米国エネルギー省(DOE)が管轄するDIII-D国立核融合施設を運営するジェネラル・アトミクス(General Atomics)との契約のもと、DIII-Dにおいて新たな排熱・粒子制御機能(ダイバータ機能)を開発・実装する共同プロジェクトを開始しました。 KFはDIII-Dと共同で設計を行ったうえで、ダイバータを構成する全てのタイルを製作・供給します。本取り組みは、2026年1月に発表したDOEとの戦略的パートナーシップに続く官民連携の取り組みです。
本プロジェクトでは、DIII-Dをフュージョンの試験基盤として活用し、フュージョンエネルギーの商用化に向けて注目される「負三角形度(Negative Triangularity)」配位における新たな排熱・粒子制御機能(ダイバータ機能)の評価に必要なデータの取得を目指します。負三角形度配位は、プラズマの形状を従来とは異なる形にすることで、将来のフュージョンプラントにおける運転の安定性や機器への負荷低減に寄与する可能性があります。
本プロジェクトはDOEからの正式な承認を経ており、現在KFおよびDIII-Dのエンジニア・研究者が共同チームを主導する形で、トカマクの負三角形度配位に対応したダイバータの設計・製作・設置を進めています。ダイバータ実装後は、炉心プラズマと排熱制御を両立するという商用炉設計上の重要課題を検証する実験が実施される予定です。
実験には、KFのパートナーである米コロンビア大学もDIII-Dプログラム全体と連携して参加し、排熱、計測、プラズマに面する機器への負荷といった、商用化に向けて残された課題の検証に取り組みます。得られるデータはDIII-Dプログラム内で共有され、導入する新たな機能もプログラムの全参加者が利用できます。 本プロジェクトにおける知見やデータは、フュージョンパイロットプラント開発に取り組む他の機関にも広く活用されることが期待されています。
また本取り組みに伴う研究は、DOEの「Fusion Science and Technology Roadmap」が掲げる複数の課題領域(閉じ込め概念の高度化、プラズマ対向機器とプラズマ・材料相互作用、フュージョンプラントの工学とシステム統合)に直接貢献するものと位置づけられています。
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負三角形度配位におけるダイバータの導入案を示したDIII-Dトカマクの断面図
■DIII-D Fusion Technology Outreach Coordinator ホン・スクホ(Suk-Ho Hong)コメント
商用炉に近い条件で負三角形度配位を評価するには、新たなダイバータ機能が必要でした。今回のDIII-DとKFの協業により、DIII-Dでこのアプローチを十分に検証できるようになります。
■京都フュージョニアリング アメリカ 代表 Bibake Uppalコメント
フュージョンエネルギープラントの実現に向けては、熱負荷などの工学的課題を乗り越える必要があります。当社の開発・エンジニアリングのノウハウを存分に活かし、本プロジェクトを通じてフュージョンエネルギーの早期実現に貢献していきます。
本プロジェクトの詳細については、英語版の発表資料(
https://d3dfusion.org/NT-divertor)をご参照ください。
プレスリリース提供:PR TIMES
記事提供:PRTimes