「手首サポーター」着用による手首の痛みや負担軽減などに関する 評価
株式会社イワミズ
指・手首サポーターの販売を行っている株式会社イワミズ(大阪府大阪市、代表取締役:岩水 隆志)は、2024年7月に第三者機関に【「手首サポーター」着用による手首の痛みや負担軽減などに関する評価】の臨床試験を委託致しました。その結果、手首の曲げ伸ばし抑制・負担・捻じれ抑制・違和感試験で、それぞれ改善することが証明されました。
【論文情報】
Assessment of wrist pain and strain reduction with continued wear of “Wrist Supporters”.
Kaneko T, Miyata A, Taruoka T
ADVANCED MEDICINE FOR HELTH AND BEAUTY 2024 No.3 Vol.11
背景
手や手首に関する痛みや違和感は、日常生活において、多くの人が抱える問題のひとつであり、一般的に「腱鞘炎」として認知されている。腱鞘炎は、腱鞘と呼ばれる組織が炎症を起こしている状態で、手首にできるドケルバン病・尺側手根伸筋腱鞘炎・指にできる腱鞘炎などがある1)。ほかにも、関節リウマチや屈筋腱狭窄性腱鞘炎(ばね指)など手や手首にかかわる痛みは少なくない。これらの痛みは、QOLの低下にも大きく影響する。治療では保存療法が基本となるが、病態に応じてステロイド注射や消炎鎮静剤等を用いる薬物療法、手術療法を行うこともある。保存療法では、痛みがある方の手や手首を安静に保つことが第一となり、サポーターやシーネなどの固定具を一定期間、装着し、手首などに負担がかからないようにすることが重要となる1) 2)。これによって、関節炎の進行予防、関節の保護、また、局所の安静による疼痛と炎症の軽減、動作時の関節アライメント保持などが得られる3)。しかし、手や手首の痛みについて、手首サポーターの有効性を評価した研究は、多くはない。そこで、特殊なプレートを備えた「手首サポーター」を試験品として臨床試験を実施した。日常的に手首に痛みや違和感をもつ30歳以上59歳以下の男女を対象に、4週間、継続使用した際の手首の痛みや負担がどの程度軽減するかを検証した。
方法
日本臨床試験協会(JACTA、東京)が株式会社ブレイクスルー(東京)を通じて一般募集し、選択基準を満たし、除外基準に合致せず、試験への参加を自ら希望する者を被験者とし、応募者の中から選択基準を満たし除外基準に合致しない24人を選択し、試験に関係のない割付責任者が無作為に割付け、介入実施者と測定者がブラインドされている単盲検とし、試験実施機関がブラインドとなる遮蔽試験を行なった。偏りを防ぐために年齢・性別・手首サイズ・BMIを考慮したうえで、12人ずつ2つのグループ(試験品使用群・非介入群)に振り分けた。割付内容は割付責任者が厳重に保管し、キーオープンまで盲検性を維持した。なお、グループ間では、年齢・性別・手首サイズ・BMIに有意差はない。よって、本件の介入を除けば、日常のライフスタイルに問題とすべき差は無いように管理した。
結果
結果の推移を下図に示す。非介入群との比較で、試験品群は、全4項目(手首の曲げ伸ばし抑制・負担・捻じれ抑制・違和感)のすべての観察ポイントにおいて有意な減少(改善)がみられた。開始前との比較においても、試験品群は、全項目のすべての観察ポイント(装着直後・1週後・2週後・3週後・4週後)において有意な減少がみられた。非介入群は、「手首の曲げ伸ばし抑制」の1週後・2週後・3週後に有意な増加(増悪)がみられた。
結論
30歳以上59歳以下の男女を対象に、「手首サポーター」を試験品として、手首の痛みや負担軽減効果を検証するため、就寝時を除いて4週間継続使用(手首負荷時)する観察を行った。その結果、試験品を装着・継続使用することで、曲げ伸ばしやねじれを抑えて手首の安定性を保ち、手首の負担や痛みを軽減することが示唆された。
<参考文献>
1) 山本康博, 代表的な腱鞘炎、ドケルバン病はどうやって治せばいいの?, medicommi 〔
https://medicommi.jp/58022〕2018, 参照日2024.9.4
2) 山本康博, 手首に起こる腱鞘炎、ドケルバン病ってどんな病気?, medicommi 〔
https://medicommi.jp/80480〕2018, 参照日2024.9.4
3) 水落和也, 坂本安令, 関節リウマチ(RA)の上肢装具, 日本義肢装具学会誌 28(1) 23-28, 2012
配信元企業:株式会社イワミズ
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記事提供:DreamNews