Tracealyzerバージョン4.9.0リリース：SafeRTOS向けサポートを強化し、セイフティクリティカルなシステムデバッグ効率と信頼性を向上
ポジティブワン株式会社
2024年10月21日、東京都渋谷区 - ポジティブワン株式会社（スウェーデンに拠点を置くPercepio社日本総代理店）は、組み込みシステム向けトレース解析ツール「Tracealyzer」の最新バージョン4.9.0の販売を開始しました。このバージョンでは、リアルタイムOS「SafeRTOS」のサポートが大幅に強化されており、組み込みシステム開発におけるデバッグやパフォーマンス解析がより効率的に行えるようになっています。SafeRTOSは高い信頼性と安全性が求められる分野での採用が多いため、今回のリリースは特に医療機器や産業制御などセイフティクリティカルなデバイスの開発者にとって大きなメリットを提供するものです。
◆SafeRTOSのトレース解析機能の強化
今回のバージョンアップデートにより、Tracealyzer 4.9.0はSafeRTOS上でのトレース解析機能が向上し、Wittenstein high integrity systemsとの協力によりより詳細なデータの取得が可能になりました。これにより、SafeRTOS上で動作するアプリケーションに対して、タスクのスケジューリング、イベント処理、メモリ使用量、そして優先度逆転など、リアルタイムシステムに特有の課題に関する分析が可能となりました。これにより、従来以上に精密で実用的なトレース解析が可能となり、SafeRTOSを用いたシステムにおけるデバッグプロセスの信頼性と効率性が向上しています。
SafeRTOSは、ミッションクリティカルなシステムでの利用を念頭に置いたリアルタイムOSであり、医療機器や自動車、産業制御など、安全性と信頼性が重要な分野で広く使用されています。Tracealyzer 4.9.0では、SafeRTOS環境下での組み込みシステム開発者がより効率的にデバッグやパフォーマンスの最適化が行えるよう、各タスクのスケジュールやイベントの発生、リソース使用率などのデータが細かく記録・可視化されるようになっています。これにより、リアルタイムシステムの運用中に発生する可能性のあるデッドロックやリソース競合の発見が容易になり、システムの安定性が向上します。
◆SafeRTOSにおける組み込みシステムの課題解決を支援
SafeRTOSを利用するリアルタイムシステムには、特有の課題があります。例えば、デッドロックや競合状態、優先度逆転といったリアルタイムOS特有の問題です。これらの課題を効率的に発見・解決するためには、正確なトレース解析が必要不可欠です。Tracealyzerは、SafeRTOSの内部動作を可視化し、開発者がタスクやイベントのタイミング、優先度の影響を分析できるよう支援します。また、タスクごとの実行時間や待機時間をリアルタイムで把握することで、システム全体の動作に影響を与えるボトルネックを特定することができます。
さらに、Tracealyzer 4.9.0では、メモリの使用状況も解析できるため、メモリリークの検出や効率的なメモリ管理の検討が可能です。これにより、メモリ関連のエラーが発生した場合、その原因を迅速に特定し、問題解決のための対策をとることができるようになります。これにより、組み込みシステム開発において、安全かつ安定したアプリケーションの構築が可能となります。
◆SafeRTOSサポートの適用領域
今回のTracealyzer 4.9.0でのSafeRTOSサポートの強化により、TracealyzerはSafeRTOSを採用する多様な分野での開発において一層活用されることが期待されています。SafeRTOSは医療機器、自動車産業、産業制御など、安全性と信頼性が特に重要視される分野での利用が増えており、Tracealyzer 4.9.0はこれらの分野での安全で安定したシステム開発を強力にサポートします。
例えば、医療機器開発では、製品の動作を保証し、信頼性を確保するためのデバッグが重要です。Tracealyzerは、こうしたミッションクリティカルなアプリケーションに対しても、高精度なトレースデータを提供し、システム全体のパフォーマンス最適化を支援します。また、自動車産業では、システムのリアルタイム性が重要であり、タスクやイベントのタイミングが非常に重要な要素です。Tracealyzer 4.9.0の高精度なトレース機能により、開発者は各タスクのタイミングを調整し、優先度逆転の問題を解決することで、システムのリアルタイム性を確保できます。
産業制御分野では、機器が24時間365日稼働し続けることが求められます。このような環境で、安定したシステムが維持できるよう、TracealyzerはSafeRTOS上でのタスク管理やイベントのトレースデータを提供し、システム全体の安定性を確保するための支援を行います。さらに、リソースの使用状況を詳細に分析することで、メモリやCPUの効率的な使用が可能となり、システムの寿命を延ばすとともに、メンテナンスコストの削減にも寄与します。
◆Percepio社の今後の展望
Percepio社は、組み込みシステム開発における効率性と信頼性の向上を目指し、Tracealyzerの機能強化を続けています。今回のSafeRTOS向けサポートの強化はその一環であり、今後もさまざまなリアルタイムOSや多様なシステム構成に対応した機能を追加していく予定です。Percepio社は、開発者がより安定したシステム設計と解析を行えるよう、引き続き機能強化と技術サポートの充実を進める方針です。SafeRTOSを含むリアルタイムOSのサポート強化は、Percepio社の技術力と開発者への信頼性を高める要素となっています。
SafeRTOSを含むリアルタイムOS向けの解析ツールとしてのTracealyzerの利用は、今後ますます増加することが見込まれており、Percepio社はその需要に応えるための準備を整えています。Percepio社のTracealyzerは、タスク管理やメモリ使用量の監視、パフォーマンス解析など、組み込みシステムのさまざまな課題に対応する機能を備えており、幅広いOSプラットフォームやプロセッサに対応するよう設計されています。
今回のバージョン4.9.0のリリースにより、特に安全性と信頼性が求められる分野において、SafeRTOSを活用するシステム開発がさらに効果的かつ効率的に行えるようになりました。Percepio社は引き続き組み込みシステム開発者にとって信頼性の高いツールを提供し、今後の開発環境改善と生産性向上に貢献していく方針です。
【Percepio社について】
Percepio社は、スウェーデンのヴェステロースに本社を構える組み込みシステム向けトレース解析ツールのリーディングカンパニーです。主力製品「Tracealyzer」は、リアルタイムOSを利用する組み込みシステム開発者に、デバッグやパフォーマンス最適化のための高度な可視化ツールを提供しています。TracealyzerはSafeRTOS、FreeRTOS、ThreadX、VxWorks、LynxOSなど、さまざまなRTOSに対応しており、システムの安定性と信頼性が要求される医療機器や産業制御など、セイフティクリティカルな分野での利用が広がっています。Percepio社は、システム開発の効率化と信頼性向上を目指し、今後も多様なリアルタイムOSのサポート拡充と新機能の提供を継続していきます。
【ポジティブワン株式会社について】
社名: ポジティブワン株式会社（POSITIVE ONE CORPORATION）
東京本社: 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-12-1 渋谷マークシティ・ウエスト22F
関西本社: 〒651-0087 兵庫県神戸市中央区御幸通8-1-6 神戸国際会館 22F
URL:
https://www.positive-one.comポジティブワン株式会社は、最先端技術と時代を先読みしたエンベデッドソリューションを提供します。海外の有力な技術会社と提携し、多様化する仕様に対応できるOEMハードウェアやISO準拠のツールを提供し、システムコンサルティングからハードウェア、ソフトウェアのシステム受託開発まで、幅広くサポートしています。
【本件に関するお問い合わせ先】
ポジティブワン株式会社
メールアドレス：poc_sales@positive-one.com
TEL：03-3256-3933
FAX：03-4360-5301
配信元企業：ポジティブワン株式会社
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記事提供：DreamNews
