IEC 61508(産業機器)、ISO 26262(自動車)、EN 50128(鉄道)に準拠したSIL3/4認証SCIOPTAリアルタイムOS、TI AM64x対応向けにソリューション提案
ポジティブワン株式会社
2025年2月5日、東京都渋谷区 - ポジティブワン株式会社(ドイツ南西部のヴァイル・アム・ライン(Weil am Rhein)に本社があるSCIOPTA Systems GmbHの日本総代理店)は、SCIOPTA Systems GmbHの高信頼性リアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)が、Texas Instrumentsの産業用プロセッサAM64xを利用したIEC 61508(産業機器)、ISO 26262(自動車)、EN 50128(鉄道)に準拠したSIL3/4認証のためのライセンス、受託開発、サポートを含めたソリューションを提案致します。
SCIOPTAは、TI純正評価ボード、PHYTECのSoM「phyCORE-AM64x」、およびカスタムAM64xボードにも対応し、SCIOPTA RTOSを活用することで、高信頼性・高リアルタイム性能を実現する産業用制御システムの構築が可能になります。SCIOPTAは、これまで数多くのAM64xプロジェクトにおいて実績を重ねており、最適なソリューションを提供できる体制を整えています。
◆SCIOPTAの独自技術で、AM64xの性能を最大限に引き出す
AM64xに搭載されているSoC(Texas Instruments AM64xシリーズ)は、IEC 61508(産業機器)、ISO 26262(自動車)、EN 50128(鉄道)に準拠したSIL3/4認証を目指す設計となっており、高い安全性が求められる分野での活用が期待されています。
SCIOPTAは、このSoCのポテンシャルを最大限に活用するため、以下の特長を提供します:
・ 全7つのARMコア(Cortex-A53、Cortex-R5、Cortex-M4)をフル活用し、リアルタイム処理とアプリケーションの並行動作を実現
・ 独自のCONNECTOR技術により、プロセス間の低遅延・高効率なデータ交換を実現。割り込み不要の非同期通信でシステムの応答性を向上
・ 高信頼性のRTOSカーネルによる、厳格なメモリ分離とタスク制御で、システムの安定性とセキュリティを強化
・ SCAPI(SCIOPTA Communication API):Cortex-A53上でSCIOPTAとLinuxを共存させ、メッセージパッシングによる安全かつ高速なデータ交換を実現
・ TI Clangコンパイラ、IAR EWARM、GCCに対応し、開発環境の選択肢を拡充
・ コンポーネントベースの設計により、アプリケーションの柔軟な拡張と、安全要求に応じたモジュール化が可能
・ 厳格なスケジューリング機構でタスクの優先順位と依存関係を最適化し、リアルタイム制御を精密に実現
・ 組込みシステム向けの省メモリ設計で、低消費電力環境でも確実に動作し、リソース制約のあるシステムにも最適
・ 多様なAM64xプラットフォームに対応し、柔軟なカスタマイズと最適化が可能
・ 長期にわたる保守・サポートを提供し、開発リスクを軽減
◆産業・自動車・鉄道向けの安全規格に準拠
SCIOPTAは、すでにIEC 61508(SIL3/4)、ISO 26262、EN 50128に基づく認証を取得しており、TI AM64xと組み合わせることで、さらに高い安全性・信頼性を提供できます。特に、自動車や鉄道システムでは、故障が人命に関わるため、機能安全の厳格な要件を満たす必要があります。SCIOPTAの堅牢なタスクスケジューリングと安全メカニズムは、こうした要求を満たし、長期的なシステム安定性と信頼性を保証します。
SCIOPTA Systems GmbHは、今後も産業・自動車・鉄道向けの高信頼性システムに貢献し、より安全な組み込みシステムの実現を支援していきます。
◆SCIOPTA 安全認証リアルタイムカーネル
SCIOPTAは、プリエンプティブマルチタスクの高性能リアルタイムカーネルであり、多くの安全機能を備えています。
SCIOPTA Safety Kernelのアーキテクチャは、リアルタイム性能とコンパクトなサイズに特化して設計されており、内部データ構造、メモリ管理、プロセス間通信、時間管理が最適化されています。
SCIOPTAは、非同期型のダイレクトメッセージパッシングカーネルであり、安全性が求められるアプリケーションに最適です。
◆安全性を支える特長
SCIOPTA Safety Kernelは、以下の特長により、安全性が求められるアプリケーションを支援します。
・ メッセージベースのプロセス間通信
・ 決定論的(デターミニスティック)な動作
・ データ保護とカプセル化(データプールによるメモリ管理)
・ 集中型エラーハンドリング機能
◆認証済みデータ転送機能
SCIOPTAカーネルは、メッセージデータ領域のチェックサム検証により、プロセス間のデータ転送を監視できます。これにより、安全性ソフトウェアの設計者は、開発負担を大幅に軽減し、開発期間の短縮とコスト削減を実現できます。
SCIOPTAのメッセージは以下の構成を持ち、カーネルがデータ保護を管理します。
・ ヘッダー(送信元プロセスID、所有者、宛先)
・ 任意のサイズのデータ領域
・ エンドマーク(カーネルが検証)
◆安全なメモリ管理
SCIOPTAでは、プロセスとメッセージプールをSCIOPTAモジュールとしてグループ化。
・ SCIOPTA メモリ管理システム(SMMS)およびメモリ管理ユニット(MMU)またはメモリ保護ユニット(MPU)を使用することで、完全なメモリの干渉防止を実現
・ 共有メモリ不要の設計
従来のリアルタイムOSでは、プロセス間通信に共有メモリを使用するため、開発者がセマフォでデータ保護を管理する必要があります。SCIOPTAでは、共有メモリを不要とし、ダイレクトメッセージパッシングを採用。すべてのデータはメッセージ内にカプセル化され、カーネルが所有権を管理することで安全性を確保します。
◆TÜV SÜDによる安全認証
SCIOPTAのリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)は、ミュンヘンのTÜV SÜDにより以下の安全規格認証を取得しています。
・ IEC 61508(最大SIL3)
・ CENELEC EN 50128(最大SIL4)
・ ISO 26262(最大ASIL D)
【SCIOPTA Systems GmbHについて】
SCIOPTA Systems GmbHは、ドイツ南西部のヴァイル・アム・ラインに拠点を構え、オーストリア、ドイツ、スイスを中心に、組み込みシステム向けの安全性を重視したソフトウェアソリューションを提供しています。製品ラインには、リアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)、ネットワークソフトウェア、ファイルシステム、ボードサポートパッケージなど、安全性と効率性を兼ね備えたソフトウェアが含まれます。
さらに、SCIOPTAは日本国内でも多くの実績があり、特に国家プロジェクトにも採用されている信頼性の高いRTOSとして広く認知されています。これにより、SCIOPTAは、安全性が求められるさまざまな分野で高い評価を受けています。
【ポジティブワン株式会社について】
社名 ポジティブワン株式会社(POSITIVE ONE CORPORATION)
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-12-1 渋谷マークシティ・ウエスト22F
URL
http://www.positive-one.comSoM製品関係:
https://www.chinchillasmart.comポジティブワン株式会社は、最先端技術と時代を先読みしたエンベデッドソリューションをご提供します。そのために海外の有力な最先端技術会社と提携し、多様化する仕様に対応できるOEMハードウエアや世界標準ISOなどに準拠する品質向上のためのツールをご提供します。さらに、システムコンサルティング、エンベデッドからPC、スマートフォン、サーバーを含んだハードウエアからソフトウエアまでのシステム受託開発など、皆様のプロジェクト成功のためのご支援をいたします。
【本件に関するお問い合わせ先】
ポジティブワン株式会社
メールアドレス:poc_sales@positive-one.com
TEL:03-3256-3933 FAX:03-4360-5301
配信元企業:ポジティブワン株式会社
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記事提供:DreamNews