旧世代SoCリプレイスの決定版:AIレスNXP i.MX 8M Mini搭載EVK互換超小型SoM「SSOM-i.MX8MM-Chinchilla」で開発リスクを最小化しDDR3供給不安を回避可能に!
ポジティブワン株式会社
2025年11月26日、東京都渋谷区 - ポジティブワン株式会社は、NXP社i.MX 8M Miniを搭載した超小型システム・オン・モジュール(SoM)「SSOM-i.MX8MM-Chinchilla」を用いて、i.MX 6/i.MX 7シリーズ、TI Sitara AM335x/AM437x、STM32MP1など旧世代SoCプラットフォームからのリプレイス需要に特化した次世代化ソリューションを提案します。
本製品は、NXP純正EVKとの高い信号互換性と、20mm × 45.5mmという業界トップクラスのコンパクトサイズを両立することで、ソフトウェア資産の流用による開発期間の短縮と、既存筐体への容易な組み込みを実現します。AIアクセラレータ(NPU)をあえて搭載しないi.MX 8M Miniを中核に、LinuxベースのグラフィカルHMIやマルチメディア処理を必要としつつ、消費電力・放熱・コストを重視する用途に最適なリファレンスプラットフォームを提供します。
◆ 旧世代SoCリプレイスが避けられない理由
長年にわたり産業機器やHMI端末の基盤として採用されてきたi.MX 6/i.MX 7シリーズ、TI Sitara AM335x/AM437x、STM32MP1などのSoCは、現在、技術面・サプライチェーン面の両方で限界に直面しています。
・ DDR3依存によるサプライチェーンリスク
旧世代SoCが主に採用するDDR3/LPDDR2は、価格高騰や長期供給リスクが顕在化しており、産業向け長期供給が求められる製品にとって大きな不安要素となっています。
・ HMI高精細化への対応不足
WVGAクラスを前提とした従来機器に対し、現在はフルHD(1080p)クラスの表示が求められ、旧SoCでは描画負荷や応答速度面で限界が見え始めています。
・ セキュリティ・リアルタイム制御の複雑化
セキュアブートや暗号アクセラレータなどのセキュリティ要件に加え、HMIとリアルタイム制御を別マイコンで分担している構成も多く、システム全体が複雑化しています。
こうした課題は「延命対応」では解決できず、「次の10年を見据えたプラットフォーム更新」が不可避な状況になっています。
◆2. i.MX 8M Mini:AIレスだからこそ“ちょうど良い”次世代CPU
NXP i.MX 8M Miniは、旧世代SoCに対して以下の3点で本質的なアップグレードを実現しながら、「AIレス」であることを強みにしたバランス型プラットフォームです。
・ CPUコアの世代交代:Cortex-A53×最大4コア
旧世代のCortex-A9/A8と比較して命令実行効率(IPC)が向上したCortex-A53を採用し、OS起動時間、GUIレスポンス、マルチタスク処理が体感できるレベルで改善します。
・ ヘテロジニアス構成:Cortex-A53+Cortex-M4F
Linux/HMIを担当するA53コア群と、センサー制御・通信・電源管理などリアルタイムタスクを担当するM4Fコアを1チップに統合。従来、別マイコンで実現していた構成を簡素化し、システム効率と信頼性を向上させます。
・ LPDDR4メモリとフルHDグラフィックス
LPDDR4の採用により、帯域幅向上と低消費電力化を両立しつつ、フルHD(1080p)クラスの表示や動画再生に対応。DDR3への依存から脱却し、サプライチェーンリスクを低減します。
ここに「NPU非搭載」という要素が加わることで、不要なAI回路や電源設計を省いたBOMコストの削減、発熱源の低減によるファンレス設計の容易化、バッテリ駆動・ポータブル機器に適した低消費電力といった、産業用途に直結するメリットが生まれます。
◆SSOM-i.MX8MM-Chinchillaの差別化ポイント
ポジティブワンが提供する「SSOM-i.MX8MM-Chinchilla」は、i.MX 8M Miniの特長を最大限に引き出しつつ、リプレイスプロジェクト特有のリスクを軽減するよう設計されたSoMです。
(1) NXP純正EVKとの信号互換性による開発リスクの最小化
・ NXP i.MX 8M Mini EVKと信号互換となる設計を採用
・ 専用アダプタを介して、SSOMをNXP純正キャリアボードに接続可能
・ 既にEVK上で開発済みのLinux BSP、デバイスツリー、ドライバ、ミドルウェアをほぼそのまま流用可能
これにより、サードパーティ製SoM採用時に問題となりやすい「ドライバ差異」や「ハードウェア構成の違い」による手戻りを抑え、移植工数とデバッグ工数を大幅に低減します。
(2) 20mm × 45.5mmの超小型フォームファクタによるメカ設計コストの抑制
・ 20mm × 45.5mmという超小型サイズで、業界トップクラスの実装面積の小ささ
・ 既存の小型HMI端末・ポータブル端末への後付け・置き換えが容易
世代交代を実現できる点が、SSOM-i.MX8MM-Chinchillaの大きな価値です。
◆トータルなリプレイス支援サービス
ポジティブワンはSoM単体の供給にとどまらず、リプレイスプロジェクト全体を見据えた支援を提供します。
・ 既存機器の仕様・回路・筐体のヒアリングと棚卸し
・ 旧SoC(i.MX 6/7、TI、STM、他)からの移植計画策定
・ NXP EVK標準環境を活用したBSP/ドライバ/ミドルウェア移植支援
・ キャリアボードの新規設計・リファレンスデザイン提供
試作~量産立ち上げにおける評価・デバッグ支援
これにより、お客様は「CPUを変えるリスク」ではなく、「世代交代による優位性」に集中した意思決定を行うことができます。
5. Chinchillaブランド全体でのロードマップ連携
ポジティブワンは、i.MX 8M Mini搭載「SSOM-i.MX8MM-Chinchilla」に加え、AIアクセラレータを搭載したi.MX 8M Plusベースの「SSOM-i.MX8MP-Chinchilla」など、同一ブランド内でスケーラブルなラインナップを展開しています。
・ 現在:AI不要案件にはi.MX 8M Miniベースを採用し、コストと熱設計を最適化
・ 将来:同一キャリアボードコンセプトのもとで、AIが必要になった段階でi.MX 8M Plus搭載SoMへアップグレード
という段階的な拡張が可能であり、長期的な製品ロードマップと投資回収計画を立てやすいプラットフォーム戦略を提供します。
◆SSOM-i.MX8MM-Chinchillaは、
旧世代SoCが抱える技術的・供給的制約(DDR3、HMI性能、セキュリティ)を解消しつつ、上位AIチップが抱えるコスト・熱負荷・設計複雑性を回避し、NXP EVK互換性と超小型フォームファクタによって、開発リスクとメカ設計コストを同時に低減する、現実的なリプレイス先として位置づけられます。
ポジティブワンは、Chinchillaブランドを通じて、日本発の高品質なSoM設計ときめ細かな技術サポートにより、お客様の次世代製品開発と長期安定供給の実現に貢献していきます。
【ポジティブワン株式会社について】
社名 ポジティブワン株式会社(POSITIVE ONE CORPORATION)
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-12-1 渋谷マークシティ・ウエスト22F
URL
http://www.positive-one.comSoM製品関係:
https://www.chinchillasmart.comポジティブワン株式会社は、最先端技術と時代を先読みしたエンベデッドソリューションをご提供します。そのために海外の有力な最先端技術会社と提携し、多様化する仕様に対応できるOEMハードウエアや世界標準ISOなどに準拠する品質向上のためのツールをご提供します。さらに、システムコンサルティング、エンベデッドからPC、スマートフォン、サーバーを含んだハードウエアからソフトウエアまでのシステム受託開発など、皆様のプロジェクト成功のためのご支援をいたします。
【本件に関するお問い合わせ先】
ポジティブワン株式会社
メールアドレス:poc_sales@positive-one.com
TEL:03-3256-3933 FAX:03-4360-5301
配信元企業:ポジティブワン株式会社
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記事提供:DreamNews