冬の「うっかり脱水」にご用心!水分量の低下が招く“ドロドロ血液”、放っておくと危険なワケ
大正製薬株式会社

~美味しく対策できる、冬の脱水最強メニューは?~
本格的な冬が到来。汗をかかず、喉の渇きも感じないことから水分摂取を怠ってしまう方も多いのではないでしょうか。しかし冬でも、からだから『不感蒸泄(ふかんじょうせつ)』によって見えない形で水分が奪われ続け、体温を調整しています。
全身のあらゆる器官の活動には水分が不可欠です。日頃、積極的に水分を意識していないと、自覚しづらい“うっかり”脱水を起こしてしまい、重大な健康リスクにつながることもあります。
脱水を疑う症状は多岐にわたり、冬場の下記のような症状は脱水のサインであることがあります。
1.口・喉・鼻まわりの粘膜の乾き/2.肌・目・髪の乾燥/3.体の疲れ・だるさ・頭痛/4.尿の変化(尿が濃くなる)/5.めまい・立ちくらみ・ふらつき/6.便秘・お腹の張り/7.集中力の低下・気分の落ち込み/8.筋肉のけいれん・こむら返り
大正製薬が2025年11月に全国の20代以上の男女1,000人を対象に、冬場に上記のような症状を経験したことがあるかを調査したところ、「口・喉・鼻まわりの粘膜の渇き」が最多で427人、次いで「肌・目・髪の乾燥」399人、「体の疲れ・だるさ・頭痛」309人、「便秘・お腹の張り」が166人、「筋肉のけいれん・こむら返り」が150人という結果でした。非常に多くの方が、冬脱水のサインを感じたことがあるようです。
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脱水症に詳しい谷口英喜先生 に、冬の“うっかり脱水”のリスクと対策について伺います。
【監修】済生会横浜市東部病院 患者支援センター長/栄養部担当部長
医師 谷口英喜先生
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麻酔・集中治療、経口補水療法、体液管理、臨床栄養、周術期体液・栄養管理のエキスパート。日本麻酔学会指導医、日本集中治療医学会専門医、日本救急医学会専門医、TNT-Dメディカルアドバイザー。1991年、福島県立医科大学医学部卒業。学位論文は「経口補水療法を応用した術前体液管理に関する研究」。2024年5月に新刊『熱中症からいのちを守る』(評言社)が刊行。その他の著書『いのちを守る水分補給~熱中症・脱水症はこうして防ぐ』(評言社)など。2025年6月20日には新著『「現代バテ」即効回復マニュアル』発売予定(評言社)。2023年から、医療従事者の生涯教育サイト『谷口ゼミ』(
https://taniguchi-seminar.com/)を開塾。
■ 冬脱水に気づきにくい理由
冬は暑い季節と異なり、明らかな発汗が少なく、「水分を失っている」という自覚がしづらいです。温かい空気を吸うことで喉や口の温度受容体が刺激されにくくなり、脳が“渇き”を感じる信号を出しにくくなることもあります。
さらに、寒さから冷たい飲料を避けたり、気温の低いトイレにあまり頻繁にいきたくないという気持ちから水分摂取を控えてしまったりする人もいるでしょう。結果として水分摂取の頻度や一度の量が減ってしまう傾向があります。
■脱水で起こる身体の変化
人の体は約60%が水分でできており、臓器が正常に働くためには十分な水分が欠かせません。水分量が不足していることでからだに出るサインは以下のようなものです。
1.口・喉・鼻まわりの乾き
口の中がネバつく、朝起きたときに口の粘膜が乾いている、唇がカサカサする、のどがイガイガして咳が出やすい、鼻の粘膜が乾いて鼻血が出るなど。粘膜を湿らせている粘液にはウイルスや細菌が侵入してくる際のバリアとしての働きと、入ってきたときにそれと戦う免疫細胞が存在するため、脱水していると粘液が減少し、粘膜の防御機能が低下してしまいます。
2.肌・目・髪の乾燥
肌が粉をふく、かゆみが出る、目がしょぼしょぼする、髪がパサつくなど。皮膚や角膜は脱水の早期サインを出しやすい部位です。
3.体の疲れ・だるさ・頭痛
なんとなく疲れが取れない、頭が重い、肩こりや頭痛が増えるといった症状が出ます。血液が濃くなり、脳や筋肉への酸素・栄養供給が低下していたり、老廃物がたまったりしている状態です。
4.尿が濃くなる
尿の色が濃い(黄色から琥珀色)、回数が減る、朝の尿が特に濃いなどの変化があります。体が水分を節約しようとしているサインです。尿が濃いのは、尿として排出される老廃物に対し水分量が少ないことが原因であることがあり、水分補給が足りていない可能性があります。ただし、高齢者では、脱水症でも尿が濃くならないことが多いので注意が必要です。
5.めまい・立ちくらみ・ふらつき
軽い脱水で血液量が減り、血圧が下がるために起こります。起床時や入浴後などに起こりやすい症状です。
6.便秘・お腹の張り
腸内の水分が減り、便が硬くなります。水分不足に加えて冬は運動量が減るため、便秘が悪化しやすくなります。
内臓自体の働きも水分不足で弱まってしまい、消化不良につながることもあります。腸にはからだの免疫細胞の7割が存在していると言われ、脱水すると腸内環境が乱れて免疫能力も低下します。
7.集中力の低下・気分の落ち込み
軽度の脱水でも脳の働きが鈍くなり、集中力や思考力が低下します。イライラや不眠などの自律神経の乱れも生じやすくなります。
8.筋肉のけいれん・こむら返り
筋肉は、実は最も水分を貯蔵してくれる臓器です。筋肉の維持、運動にも大量の水分を使用します。筋肉に水分が潤沢にないと、けいれんやこむら返りを起こす原因になります。朝、寝起きによく足をつる、という人は、睡眠中に脱水を起こしている可能性が高いです。
■ 脱水により“血液がドロドロ”になっているかも?
体内の水分が極端に減ると血液中の水分量も減少し、血液はサラサラから“ドロドロ”へと変化し、血液の濃度(比重)が上がって流れにくくなります。この状態では血管内でコレステロールや中性脂肪が沈殿しやすく、動脈硬化が進行して血管が狭くなったり詰まりやすくなったりするため、脳梗塞や心筋梗塞など重篤な病気のリスクが高まります。
特に冬は寒さで血管が収縮しやすく、血液が濃いと詰まりやすさがさらに増すうえ、暖かい部屋から冷えた浴室やトイレなどへ移動した際の急激な温度差によって血圧が大きく変動し、ヒートショック(急な血圧変動による失神や心停止)を起こす危険もあります。寒さに反応して血管が縮み血圧が急上昇した後、熱い湯に浸かることで血管が急に広がり血圧が急降下するなど、血圧の乱高下が脳や心臓に大きな負担を与えるため、血液が濃く流れにくい状態ではさらにリスクが高まります。こうした血管への負担を防ぐためにも、季節を問わずこまめな水分補給を心がけ脱水を避けることが重要です。
■水分摂取の仕方
冬場においては、ただ単に「喉が渇いたら飲む」という意識だけでは十分ではありません。
1日に成人では2リットルを目安に水分を摂取する必要があります。これは、水分だけで摂るのではなく、食事から摂る水分もあわせてという意識で大丈夫です。
水分の種類は、コーヒーや緑茶といったカフェインは利尿作用があるため、水分摂取としては効率的ではありません。
麦茶や、量をたくさん飲めずに脱水しがちである高齢者などは経口補水液を活用してもよいでしょう。経口補水液は水・塩分・糖分・カリウムがからだに吸収されやすい濃度で含まれている飲料です。からだでの水分保持能力が高いので夜間のトイレが気になる方の就寝前の飲料として適しています。ただし、塩分濃度が高いため、高血圧と診断された方などは注意が必要でもあるので、医師に相談した上で取り入れましょう。
アルコール飲料も利尿作用があり、かつ、アルコールを分解するために大量の水分を使ってしまうので、水分補給としては逆効果です。
お水やお茶(麦茶などカフェインのないもの)、ジュースやスポーツ飲料などを、下記のように1日8回に分けて、コップ1杯の水分を摂りましょう。
1.朝起きた後 2.朝食時 3.お昼を待たず午前中に1杯 4.昼食時
5.おやつの時間 6.夕食時 7.入浴前 8.入浴後(就寝前)
■水分とあわせて摂りたい栄養素
● タウリン
タウリンは、細胞内外の水分バランス(浸透圧)を調整する働きがあります。これにより、体内の水分が細胞外に漏れ出たり、逆に細胞が水分を抱え込みすぎたりすることを防ぎ、適切な水分分布と代謝を維持します。
また、肝臓機能や心臓の収縮力をサポートし、血液循環をスムーズにする点でも脱水時の負担を軽減する可能性があります。
貝類、魚に豊富です。また、水溶性で水分に溶けるので、冬場のお鍋に魚介類を入れることで、水分とタウリンをたっぷり摂ることができます。
●ナトリウム
ナトリウムは、体液の主成分であり、水分を体内に引き込む“スイッチ”の役割を果たします。水だけを大量に摂ると血液中のナトリウム濃度が下がり、かえって体液バランスを崩すことがあります。経口補水液などにナトリウムが含まれるのは、水分の吸収を促進し、血圧を維持するためです。
●糖分(ブドウ糖)
糖分は、小腸でナトリウムと一緒に吸収される性質があり、水分の吸収を助ける“運び屋”のような役割を果たします。経口補水液が「塩分+糖分」を含むのはこのためで、適度な濃度の糖があることで水分が効率的に体に取り込まれるのです。
●カリウム
カリウムは、細胞の中に水分を保持し、ナトリウムとのバランスで体液量や血圧を調整するミネラルです。脱水時は発汗や尿でカリウムが失われるため、不足すると筋肉のけいれんやだるさが起こります。野菜・果物・豆類などから補給できます。
●クエン酸
疲労物質の乳酸を分解し、エネルギー代謝をスムーズにする働きがあります。また、ナトリウムやカリウムの吸収をサポートして体液バランスを整える効果も期待できます。レモン水や梅干しなどが手軽な補給源です。
●たんぱく質
たんぱく質は、血管内に水分をとどめる成分であるアルブミンを構成します。アルブミンが不足すると血管内の水分が漏れ出し、むくみや循環不良を起こすこともあります。また、たんぱく質は最大の水分貯蔵庫でもある筋肉も作ってくれます。
●オメガ3脂肪酸(EPA・DHAなど)
血液をサラサラに保ち、血流を改善して酸素や水分を血管の末端まで届けやすくする効果があります。水分補給だけでなく、循環機能を支えるという意味で重要です。
●マグネシウム
ナトリウムやカリウムと協働して電解質バランスを安定化させるミネラルです。不足すると筋肉のけいれんや疲労感、心拍の乱れを招くことがあります。発汗で失われやすいため、ナッツ・海藻・玄米などから補給すると良いでしょう。
◎谷口先生の薦める、冬の脱水最強メニューは・・・
牡蠣ブリ鍋(牡蠣が苦手な方はそのほかの魚介鍋)の大根おろし添え。そして、締めは玄米ごはん!
お鍋は食事がら水分がたっぷり摂れ、からだを温めてくれることで免疫力もアップ。
牡蠣やその他貝類、は、タウリンやたんぱく質が豊富。オメガ3脂肪酸、カリウムを摂るならブリもおすすめ。
レモン汁を加えた大根おろしをポン酢にあわせると、クエン酸も摂れますし、大根おろしの酵素がたんぱく質の吸収をサポートしてくれます。締めは玄米を選ぶと、マグネシウムも摂れます。
本件に関するお問合わせ先
大正製薬 タウリン 広報事務局(UNICORN PR内)
笹山 mako@mktp.jp 090-2646-5273

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