【シラーPER 暴落】CAPEレシオ40倍台の米国株市場で、急落前に見直すべきレバレッジと資金管理を解説
株式会社PhoenixConnect
株式会社PhoenixConnect(代表:Yasuyuki Takiuchi)は、S&P500の長期的な割高・割安と暴落リスクを確認できる「シラーPER チャート|Shiller PER・CAPEレシオ」を公開しました。1871年から現在までの長期推移、最新値、全期間平均、最高値、最低値を掲載。シラーPERを暴落日時の予測に使うのではなく、ポジションサイズ、レバレッジ、損切り、現金比率を事前に見直し、急落時にも投資を継続できる資金管理の構築を支援します。
■暴落を恐れているのに、相場が上がるほどリスクを増やしていませんか
株価が大きく上昇すると、多くの投資家は安心感を覚えます。
S&P500が高値を更新し、企業業績も堅調に見える局面では、「大きな下落はまだ先ではないか」「調整してもすぐに戻るだろう」と考えやすくなります。
その結果、含み益を根拠にロットを増やす、レバレッジを引き上げる、現金をすべて投資へ回すといった行動が起こります。
しかし、相場が最も安全に見えるときほど、投資家のポジションは同じ方向へ偏りやすくなります。
一度売りが始まれば、利益確定、損切り、証拠金不足による強制決済が重なり、下落が想定以上に速く進むことがあります。
暴落で資金を失う最大の原因は、暴落を予測できなかったことではありません。
暴落が来ないことを前提に、耐えられない大きさのポジションを持っていたことです。
現在の市場が、企業の長期利益に対してどれほど高く評価されているかを把握し、急落前にリスク量を見直すために活用できる指標がシラーPERです。
■シラーPERで暴落の「発生日」ではなく「被害の大きさ」に備える
シラーPERは、Shiller PER、Shiller PE、CAPEレシオ、CAPE Ratio、PE10とも呼ばれる長期バリュエーション指標です。
一般的なPERは、現在の株価を直近1年間の企業利益で割って算出します。
これに対してシラーPERは、インフレ調整後の過去10年間の平均利益を使い、株価が長期利益に対してどの程度まで高く評価されているかを確認します。
企業利益は、好景気では一時的に増え、景気後退では急激に減少します。
直近1年間の利益だけで判断すると、利益が膨らんでいる局面では株価が割安に見え、危機によって利益が落ち込んだ直後には株価が割高に見える場合があります。
10年間の利益を平均するシラーPERでは、こうした一時的な変動の影響を抑え、市場全体の過熱を長期的な視点から確認できます。
ただし、シラーPERは、明日や来月に暴落することを示す指標ではありません。
市場が急落した場合に、通常より大きなバリュエーション調整が起こり得る環境なのかを判断するための指標です。
■現在の40.64は歴史的に極めて高い領域
Phoenix ConnectのシラーPERチャートでは、1871年2月から現在までの推移を確認できます。
2026年7月20日時点のシラーPERは40.64です。
1871年以降の全期間平均は17.41、過去最高値は1999年12月の44.19、過去最低値は1920年12月の4.78となっています。
現在値は全期間平均の2倍を大きく超え、ITバブル期に記録した歴史的最高値にも近い水準です。
これは、現在のS&P500に対して、投資家が企業の長期利益の約40倍に相当する評価を与えていることを意味します。
ただし、40倍台に入ったから、直ちに暴落するとは限りません。
企業利益が予想を上回って成長し、金融環境が安定し、投資資金の流入が継続すれば、高い評価水準が長期間維持される可能性があります。
一方で、現在の株価にはすでに強い成長期待が織り込まれています。
企業業績が好調でも市場予想へ届かない、金利が想定より下がらない、景気減速が意識されるといった小さな失望が、大きな売りにつながる可能性があります。
■高いシラーPERが暴落を起こすわけではない
シラーPERが高いこと自体が、暴落の直接的な原因になるわけではありません。
市場を動かすのは、金融政策、企業業績、金利、景気、信用不安、地政学リスク、需給などです。
高いシラーPERが示しているのは、こうした悪材料が発生した際に、市場が大きく反応しやすい状態です。
株価は、企業利益と投資家が許容する評価倍率によって形成されます。
景気後退によって企業利益が低下すれば、株価には下落圧力がかかります。
さらに、投資家が高いPERを許容しなくなれば、利益の減少と評価倍率の低下が同時に進みます。
たとえば、企業利益が横ばいでも、シラーPERが40倍から30倍へ低下すれば、株価には大きな調整圧力が生じます。
そこへ利益減少が加われば、下落幅はさらに大きくなる可能性があります。
シラーPERが高い局面では、悪材料そのものよりも、悪材料を受けた評価倍率の変化に注意する必要があります。
■経験者ほど危険な「暴落を当てようとする取引」
シラーPERが歴史的な高水準にあると、空売りによって大きな利益を得られるように感じることがあります。
しかし、割高という分析が正しくても、売るタイミングが早ければ損失になります。
市場は、割高な状態からさらに上昇することがあります。
シラーPERが30倍を超えた段階で売り始めても、その後40倍まで上昇すれば、長期間の含み損や複数回の損切りが発生します。
トレード経験者に多いのが、「最終的な方向は正しかったのに、転換前の値動きで資金を失った」という問題です。
シラーPERは売り方向を決める指標ではあっても、売りのタイミングを決める指標ではありません。
空売りを検討する場合には、主要指数が長期移動平均線を割る、高値と安値を切り下げる、企業利益予想の下方修正が増える、市場全体の上昇銘柄数が減少するといった、実際の価格と需給の変化を確認する必要があります。
長期バリュエーションで危険度を把握し、価格トレンドで売買のタイミングを判断することが重要です。
■暴落時に最も資金を失いやすいのはレバレッジ取引
現物株を余裕資金で保有していれば、一時的な大幅下落が起きても、回復まで待てる可能性があります。
一方、CFD、先物、信用取引などでレバレッジを利用している場合には、長期的な見通しが正しくても、短期的な下落で強制決済になる危険があります。
株価が最終的に回復しても、その前に証拠金を失えば、回復相場へ参加することはできません。
暴落時にはボラティリティが急上昇し、通常の損切り幅では市場の変動に耐えられなくなる場合があります。
スプレッドの拡大、約定価格のずれ、ギャップダウンなどによって、想定以上の損失が発生することもあります。
シラーPERが歴史的な高水準にある局面では、利益を最大化することよりも、一度の急落で市場から退場しないことを優先する必要があります。
通常よりロットを抑え、複数ポジションの合計リスクを確認し、証拠金維持率に十分な余裕を持たせることが重要です。
■暴落前に確認したい5つの資金管理
シラーPERが高い局面では、次の五つを事前に確認する必要があります。
第一に、ポジションが20%から30%下落した場合でも、保有を続けられるかを確認します。
第二に、レバレッジ取引では、一度の損失だけでなく、保有している全ポジションが同時に逆行した場合の損失を計算します。
第三に、生活費、納税資金、近い将来に必要な資金を市場へ投入していないかを確認します。
第四に、損切り位置をエントリー前に決め、含み損が発生してから都合よく変更しないことです。
第五に、相場が下落した際に追加投資できる現金を残しておくことです。
資金をすべて高値圏で投入すると、本当に魅力的な価格まで下落したときに何もできなくなります。
暴落対策とは、暴落前にすべて売却することではありません。
暴落が起きても、売らされず、次の投資機会に行動できる余力を残しておくことです。
■暴落を警戒しながら上昇相場へ参加する
シラーPERが高いからといって、すべての買い取引を停止する必要はありません。
高いバリュエーションが長期間続き、株価がさらに上昇する可能性もあります。
現実的なのは、上昇相場への参加を続けながら、損失を限定する方法です。
新規投資は一度に行わず、複数回に分けます。
含み益が大きくなったポジションは、一部利益確定によって元本や利益の一部を回収します。
上昇に合わせて損切り位置を引き上げ、急反転した場合にも一定の利益を残せるようにします。
資産全体で株式比率が高くなりすぎた場合には、現金や他の資産へ一部を移してリバランスします。
これにより、上昇が続いた場合には利益へ参加しながら、急落した場合にも再投資できる資金を確保できます。
相場を完全に予測しようとするのではなく、どちらへ動いても行動できる状態をつくることが重要です。
■暴落後に一括投資しないためにも現在地を知る
シラーPERは、暴落前だけではなく、暴落後の判断にも活用できます。
大幅下落によってシラーPERが低下すれば、長期的な期待リターンが改善している可能性があります。
しかし、シラーPERが平均付近へ低下したからといって、直ちに底値になるとは限りません。
金融危機や景気後退では、企業利益が悪化し、市場心理が回復するまで株価が下落を続ける場合があります。
下落初期に全資金を投入すると、その後の下落で追加投資できなくなり、含み損への恐怖から底値付近で売却する危険があります。
暴落後も、一度に投資するのではなく、時間と価格を分散して段階的に投資することが重要です。
シラーPERによって長期的な割安化を確認し、価格トレンドや金融環境の改善を確認しながら投資額を増やすことで、底値を一点で当てる必要がなくなります。
■シラーPERだけでなく複数の変化を確認する
暴落リスクを判断する際には、シラーPERだけに依存してはいけません。
長期金利の上昇、企業利益予想の下方修正、VIXの上昇、信用市場の悪化、上昇銘柄数の減少、主要指数の長期移動平均線割れなども確認する必要があります。
シラーPERが高くても、企業利益が強く成長し、金利が安定し、価格トレンドも上向いている場合には、上昇相場が継続する可能性があります。
一方、高いシラーPERに加えて、利益成長の鈍化、金利上昇、需給悪化、価格トレンドの崩れが重なれば、リスクを引き下げる根拠が強まります。
一つの指標で結論を出すのではなく、複数の要因が同じ方向を示しているかを確認することが、再現性のある環境認識につながります。
■暴落を予言するページではなく、暴落前に行動するためのページ
株式会社PhoenixConnectが公開したシラーPERチャートでは、1871年以降の長期推移、現在値、前回比、全期間平均、最高値、最低値を確認できます。
表示範囲は、全期間、100年、50年、25年、10年、5年、1年へ切り替えられます。
現在の水準をITバブル、金融危機、過去の長期平均と比較し、市場がどの程度の期待を織り込んでいるのかを確認できます。
本ページは、恐怖を煽ってすべての株式を売却させるためのものではありません。
上昇相場の中で見えにくくなったリスクを可視化し、暴落が起きる前に、ポジションサイズ、レバレッジ、現金比率、損切りを見直すための分析ページです。
暴落日時を当てることはできません。
しかし、暴落が来ても資金を失い切らない準備はできます。
市場が強い今だからこそ、自分の口座がどの程度の下落に耐えられるかを確認することが重要です。
シラーPERの最新値、長期推移、過去平均、最高値、最低値は、以下のページから確認できます。
【シラーPER チャート】Shiller PER・CAPEレシオ|株価の長期バリュエーション
https://www.phoenixconnect.jp/shiller_per※本記事は情報提供を目的としており、特定の投資行動を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。
配信元企業:株式会社PhoenixConnect
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記事提供:DreamNews