【Shiller PER 平均】長期平均17.41と現在値40.64を比較|S&P500の歴史的な割高水準を可視化
株式会社PhoenixConnect
株式会社PhoenixConnect(代表:Yasuyuki Takiuchi)は、S&P500の長期バリュエーションを確認できる「Shiller PER・CAPEレシオ長期チャート」を公開しました。1871年以降のShiller PER全期間平均17.41に対し、2026年7月20日時点の現在値は40.64となっています。本ページでは、現在値と長期平均、過去最高値、過去最低値を比較し、「平均を上回ったら売るべきか」「現在の米国株へどこまで資金を投入できるか」と迷うトレード経験者の判断を支援します。
■現在値だけでは分からない「本当の割高感」を長期平均から可視化
S&P500が史上最高値圏まで上昇すると、多くの投資家は現在の株価や直近の上昇率へ注目します。
しかし、株価指数の数字が過去最高だからといって、それだけで割高とは判断できません。
企業利益も同じ速度で成長しているなら、株価が高値を更新していても、利益に対する評価倍率は大きく上昇していない可能性があります。
反対に、企業利益の伸び以上に株価が上昇している場合は、投資家が利益に対して支払う評価倍率が拡大している可能性があります。
この違いを把握するために重要となるのが、Shiller PERの平均です。
現在値を1871年以降の長期平均と比較することで、S&P500が企業の長期的な収益力に対して、どの程度高く評価されているのかを確認できます。
Phoenix Connectは、短期的なニュースや市場心理だけに左右されず、長期データから投資リスクを判断するための情報として、Shiller PER・CAPEレシオ長期チャートを公開しました。
■Shiller PERの全期間平均は17.41
Phoenix Connectが公開した長期チャートでは、1871年2月から2026年7月までのShiller PERを掲載しています。
2026年7月20日時点の現在値は40.64です。
1871年以降の全期間平均は17.41、過去最高値は1999年12月に記録した44.19、過去最低値は1920年12月の4.78となっています。
現在値40.64は、全期間平均17.41の約2.3倍です。
また、ITバブル期の過去最高値44.19にも接近しています。
この比較から、現在のS&P500が長期的な企業利益に対して、歴史的に極めて高い評価を受けていることが確認できます。
ただし、長期平均を大幅に上回っていることは、直ちに株価が下落することを意味しません。
Shiller PERの平均は、相場の天井を予測する数字ではなく、現在の評価水準が歴史的な基準からどの程度離れているかを測る数字です。
■Shiller PER・CAPEレシオとは
Shiller PERは、S&P500などの株価指数を、過去10年間のインフレ調整後利益の平均で割って算出する長期バリュエーション指標です。
CAPEレシオ、CAPE Ratio、Shiller PE、PE10とも呼ばれています。
一般的なPERは、直近1年間の実績利益や今後の予想利益を基準に計算します。
しかし、企業利益は景気循環によって大きく増減します。
好景気では利益が増えるため、株価が高値圏にあっても通常PERが低く見えることがあります。
反対に、金融危機や景気後退で利益が急減すると、株価が大きく下落しているにもかかわらず、通常PERが上昇する場合もあります。
Shiller PERでは、過去10年間の利益を平均化し、さらにインフレ調整を行います。
一時的な好況や不況の影響を抑え、長期的な企業利益に対して株価がどこまで買われているのかを確認できることが特徴です。
■長期平均17.41は「絶対的な適正価格」ではない
Shiller PERの全期間平均が17.41だからといって、現在の適正値が必ず17.41になるわけではありません。
全期間平均には、戦争、恐慌、高インフレ、デフレ、金本位制、IT革命、金融危機、大規模金融緩和など、約155年間の異なる市場環境が含まれています。
現在と過去では、金利、企業の利益率、株主還元、会計制度、指数構成、投資家層などが異なります。
現在のS&P500には、世界規模で事業を展開し、高い利益率と強いキャッシュフローを持つ企業が多く含まれています。
インデックス投資の普及によって、継続的に資金が流入しやすい構造もあります。
そのため、現在の適正Shiller PERが、1871年以降の全期間平均より高い可能性はあります。
一方で、「現在の企業は優れているから、どれほど高い倍率でも問題ない」と考えることも危険です。
企業の質が高いことと、購入価格が妥当であることは別の問題だからです。
長期平均17.41は、現在値を機械的に戻すべき目標ではありません。
現在の市場が、歴史的な基準と比べてどれほど強い成長期待を織り込んでいるかを確認するための基準です。
■現在値40.64には多くの好条件が織り込まれている可能性
現在のShiller PER40.64は、長期平均17.41を23ポイント以上上回っています。
この高い評価倍率には、企業利益の継続的な成長、AIによる生産性向上、半導体需要の拡大、景気の安定、金融環境への期待など、多くの好材料が織り込まれている可能性があります。
これらの期待が実現し、企業利益が大きく成長すれば、株価が暴落しなくてもShiller PERは低下できます。
株価が横ばいでも、分母となる10年間の平均利益が増加すれば、評価倍率は徐々に低下するためです。
つまり、Shiller PERが長期平均へ近づく方法は、株価暴落だけではありません。
利益成長による調整や、株価が一定期間横ばいになる時間調整も考えられます。
一方で、企業利益が市場の期待に届かなかった場合は、利益見通しの悪化と評価倍率の低下が同時に発生する可能性があります。
高いShiller PERは、すぐに暴落する証拠ではありません。
市場が多くの好条件を前提としており、その前提が崩れた場合の価格調整リスクが大きくなっている可能性を示します。
■平均を上回ったら売るという判断が危険な理由
Shiller PERが長期平均を上回った時点ですべて売却する戦略は、現実的とは限りません。
評価倍率は、長期間にわたって平均を上回ることがあります。
低金利、金融緩和、強い利益成長、技術革新、株式市場への継続的な資金流入が重なると、高いShiller PERが維持されやすくなります。
平均を超えた直後に米国株を売却すれば、その後の長期的な上昇を逃す可能性があります。
さらに、「平均まで低下したら買い戻す」と決めても、実際に株価が下落した局面では、景気悪化や金融不安に関するニュースが増え、心理的に買い戻せなくなることがあります。
Shiller PERの平均は、買いか売りかを機械的に決めるシグナルではありません。
平均からの乖離が大きくなるほど、ポジションサイズ、レバレッジ、買い余力、利益確定方法を慎重に設計するための警戒指標として使うことが重要です。
■長期平均からの乖離を投資量へ反映
Shiller PERの実践的な活用方法は、売買方向ではなく投資量を調整することです。
現在値が長期平均付近にある市場と、平均の2倍を超えている市場では、同じ買いポジションでも潜在的なリスクが異なります。
現在のような高バリュエーション局面では、新規投資を一度に行わず、複数回へ分ける方法があります。
相場がさらに上昇した場合は、最初のポジションから利益を得られます。
相場が調整した場合は、残していた現金を使って、より低い価格で追加投資できます。
CFDや信用取引では、通常よりロットを抑え、損切り位置までの値幅から許容損失額を逆算することが重要です。
米国株への資産集中が進んでいる場合は、現金、金、債券、他地域の株式などを含め、資産配分を見直すきっかけにもなります。
Shiller PERが高いから投資を停止するのではありません。
高い評価倍率に応じて、失敗した場合の損失を小さくすることが重要です。
■含み益がある場合は段階的な利益確定を検討
現在の高いShiller PERは、すでに保有している米国株やS&P500の利益をどこまで守るかを考える材料にもなります。
ただし、保有ポジションを一度にすべて決済すると、その後の上昇を逃す可能性があります。
そこで考えられるのが、段階的な利益確定です。
保有数量の一部を確定し、残りを継続保有することで、利益を守りながら上昇余地を残せます。
残したポジションには、トレーリングストップや重要な支持線を基準にした決済ルールを設定することもできます。
相場が上昇を続ければ利益を伸ばし、反転した場合には一定の利益を保護する設計です。
Shiller PERの平均との比較は、すべて売るか持ち続けるかという二択ではなく、どの程度のポジションを市場へ残すかを判断するために活用できます。
■金利と組み合わせることで評価の意味が変わる
株式の評価倍率を考えるうえで、金利は重要な要素です。
金利が低い環境では、預金や債券から得られる利回りが低いため、投資家は株式へ高い価格を支払いやすくなります。
反対に、金利が高い環境では、安全性の高い債券でも一定の利回りを得られるため、株式の高い評価倍率が正当化されにくくなります。
同じShiller PER40倍でも、金利が極端に低い環境と、高金利が続く環境では、投資家が受け入れるリスクが異なります。
高いShiller PERに金利上昇が重なれば、企業の資金調達コストが増え、将来利益の現在価値も低下します。
評価倍率が縮小する圧力が強まる可能性があります。
Shiller PERの平均だけで判断するのではなく、金利、インフレ、企業利益の成長率と組み合わせて確認することで、より実践的な環境認識が可能になります。
■期間別チャートで平均の見え方を確認
Phoenix ConnectのShiller PERチャートでは、全期間、100年、50年、25年、10年、5年、1年へ表示範囲を切り替えられます。
全期間平均17.41は、歴史全体と現在を比較するための重要な基準です。
一方、近年は過去よりもShiller PERが高い状態を維持する期間が長くなっています。
25年、10年、5年などの表示範囲では、近年の市場環境における評価倍率の推移を確認できます。
ただし、比較期間を短くするほど、現在の高い評価倍率が平均へ多く含まれ、割高感が小さく見える点には注意が必要です。
全期間だけを絶対視するのでも、直近数年だけを見るのでもなく、複数期間を切り替えて比較することが重要です。
長期の歴史的な基準と、現在の市場構造の両方を確認することで、一つの平均値だけに依存しない判断が可能になります。
■Shiller PER・CAPEレシオ長期チャートについて
公開ページでは、1871年2月から現在までのShiller PERを掲載しています。
現在値、前回比、全期間平均、過去最高値、過去最低値、高低差を確認できます。
全期間、100年、50年、25年、10年、5年、1年の期間切り替えに加え、日付と数値による履歴検索にも対応しています。
現在のShiller PERは長期平均の何倍なのか。
過去最高値までどの程度の距離があるのか。
評価倍率は上昇しているのか、低下し始めているのか。
こうした情報を定期的に確認し、買い増し、利益確定、レバレッジ、ポジションサイズを見直すための情報ページです。
【Shiller PER・CAPEレシオ長期チャート】
https://www.phoenixconnect.jp/shiller_per※本記事は情報提供を目的としており、特定の投資行動を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。
配信元企業:株式会社PhoenixConnect
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記事提供:DreamNews