【CAPEレシオ バブル】現在値40.98はITバブル級か|S&P500の過熱度と下落リスクを可視化する長期チャート公開
株式会社PhoenixConnect
株式会社PhoenixConnect(代表:Yasuyuki Takiuchi)は、現在の米国株市場がバブルと呼べる水準なのかを、1871年以降のデータから検証できる「シラーPER・CAPEレシオ長期チャート」を公開しました。2026年7月21日時点のCAPEレシオ40.98を、ITバブル期の過去最高値44.19、長期平均17.41と比較可能です。高値追いへの焦りと暴落への恐怖に左右されず、投資金額、レバレッジ、利益確定、資産配分を調整するための判断材料を提供します。
■現在の米国株はバブルなのか――強気と警戒の間で判断できない投資家へ
米国株市場が高い評価水準へ到達すると、投資家やトレーダーの見方は大きく分かれます。
「新しい成長産業によって企業利益は拡大するため、従来より高い株価評価が正当化される」
「株価が利益成長を先取りしすぎており、過去のバブルと同じ危険な状態にある」
強気な見方だけを信じれば、高値圏でポジションを増やしすぎる可能性があります。
反対に、バブルを警戒して早い段階から売り続ければ、上昇相場に逆らい、実際の下落が始まる前に資金を失うかもしれません。
問題は、「バブルか、バブルではないか」という二択で相場を断定しようとすることです。
重要なのは、現在の株価が企業の長期的な収益力に対してどこまで高く評価されているのかを確認し、その水準に応じてリスク量を調整することです。
株式会社PhoenixConnectは、S&P500の過熱度を長期データから検証できる「シラーPER・CAPEレシオ長期チャート」を公開しました。
?【シラーPER チャート】Shiller PER・CAPEレシオ|株価の長期バリュエーション
https://www.phoenixconnect.jp/shiller_per■CAPEレシオとは、長期利益に対する株価評価を測る指標
CAPEレシオは、「Cyclically Adjusted Price Earnings Ratio」の略称です。
日本語では景気循環調整後PERと呼ばれ、シラーPER、Shiller PER、Shiller PE、PE10などの名称でも知られています。
通常のPERは、直近1年間の実績利益や今後1年間の予想利益を基準に計算します。
一方、CAPEレシオでは、インフレ調整した過去10年間の利益を平均化して使用します。
企業利益は景気拡大期に増加し、景気後退期には減少します。
好景気の最終局面では、一時的に利益が膨らみ、株価が高くても通常PERが低く見えることがあります。金融危機や不況では利益が急減し、株価が下落していてもPERが高く表示される場合があります。
CAPEレシオは10年間の利益を使うことで、単年度の増益や減益の影響をならし、現在の株価が長期的な企業収益力に対して何倍まで評価されているのかを確認します。
■現在値40.98は過去最高値44.19に接近
Phoenix Connectの公開ページでは、1871年2月から2026年7月までのCAPEレシオを確認できます。
2026年7月21日時点の現在値は40.98です。
前回値40.73から0.25ポイント上昇し、前回比はプラス0.61%となっています。
1871年以降の全期間平均は17.41、過去最高値は1999年12月の44.19、過去最低値は1920年12月の4.78です。
現在値40.98は、長期平均17.41の約2.35倍に達しています。ITバブル期に記録された過去最高値44.19との差も3.21ポイントまで縮まっています。
歴史的な位置だけで評価すれば、現在のS&P500は、通常の割高水準を超えた極めて高いバリュエーション領域にあります。
しかし、この数値だけで「現在はバブルであり、間もなく崩壊する」と断定することはできません。
■CAPEレシオが高いことと、バブルであることは同じではない
CAPEレシオが高い状態は、株価が過去10年間の平均利益に対して高く評価されていることを示します。
一方、バブルという言葉には、将来の成長を過剰に織り込んだ価格上昇、投機的な資金流入、過度なレバレッジ、極端な楽観など、複数の要素が含まれます。
そのため、CAPEレシオだけでバブルかどうかを確定することはできません。
高い評価には、企業利益の持続的成長、収益性の改善、金利環境、市場構造の変化など、合理的な理由が存在する場合があります。
しかし、企業が優良であることと、その企業や市場を現在の価格で買うことが割安であることは別です。
成長分野が実際に社会を変えたとしても、その成長を超える期待がすでに価格へ反映されていれば、将来の投資収益は抑えられる可能性があります。
■ITバブル期から学ぶべきなのは、技術の正しさではなく購入価格
CAPEレシオが過去最高値44.19を記録した1999年12月は、インターネット関連企業への期待が大きく高まっていた時期です。
インターネットが社会、企業活動、通信、商取引を変えるという予測は、長期的には現実となりました。
つまり、技術革新への期待そのものが誤っていたわけではありません。
問題は、将来の成長が実現する前に、株価がその価値をどこまで先取りしていたかです。
新しい技術が本物であることと、その関連資産をどの価格で買っても利益になることは同じではありません。
現在の市場を分析する際も、成長産業の将来性だけでなく、その成長がすでに株価へどれほど織り込まれているのかを確認する必要があります。
CAPEレシオ40.98は、投資家が過去10年間の平均利益に対して、歴史的に非常に高い価格を支払っていることを示しています。
■現在とITバブル期を単純に同一視することも危険
現在の市場とITバブル期には、異なる面もあります。
高い評価を受けている企業の中には、すでに大規模な売上、利益、キャッシュフロー、世界規模の顧客基盤を持つ企業があります。
十分な収益を生み出していない企業まで、将来性だけで高く評価された過去の局面とは、利益基盤が異なる可能性があります。
こうした企業の質や収益性は、高いバリュエーションを支える材料になります。
ただし、現在の利益が大きいからといって、どの価格でも安全というわけではありません。
企業利益の成長率を株価上昇率が継続的に上回れば、CAPEレシオはさらに上昇します。
現在と過去が完全に同じだと考えることも、「今回は違うからバリュエーションを無視できる」と考えることも、極端な判断です。
■CAPEレシオ40超えは暴落時期を示さない
CAPEレシオについて最も危険な誤解は、「40を超えたから、すぐに暴落する」という解釈です。
CAPEレシオは、短期的な天井や暴落日を特定する指標ではありません。
企業利益の成長、金利低下、金融緩和、市場への資金流入が続けば、高いバリュエーションが長期間維持される可能性があります。
株価がさらに上昇し、CAPEレシオが過去最高値を更新する展開も否定できません。
長期的に割高という分析が正しくても、価格が下落へ転じるまでに長い時間がかかれば、早すぎる売りポジションは損失になります。
特に指数CFDや信用取引では、証拠金、スワップ、ロスカットという制約があります。
最終的な方向を当てるだけでは不十分です。相場が動き出すまでポジションを維持できることが必要です。
■高いCAPEレシオは「期待が崩れた場合の脆さ」を示す
CAPEレシオが高い市場では、多くの好材料がすでに株価へ織り込まれている可能性があります。
企業が増収増益を達成しても、市場予想を下回れば株価が下落することがあります。
将来の利益拡大を前提として買われている場合、その実現が遅れただけでも評価が修正される可能性があります。
金利上昇、利益成長の鈍化、景気後退、信用不安、資金流出などが重なれば、高いバリュエーションが下落を増幅させる要因になり得ます。
高いCAPEレシオが意味するのは、必ず暴落する未来ではありません。
市場の高い期待が崩れた際に、価格修正の余地が大きい可能性です。
■割高感が解消される方法は暴落だけではない
高いCAPEレシオが正常化する方法は、株価の急落だけではありません。
企業利益が成長すれば、株価が大きく下落しなくても、分母となる過去10年間の平均利益が増え、CAPEレシオは低下します。
株価が長期間横ばいとなり、その間に企業利益が追いつくことで、時間をかけて割高感が解消される可能性もあります。
つまり、高バリュエーションの調整には、株価下落、利益成長、長期間の価格停滞という複数の経路があります。
「割高だから必ず暴落する」という一つのシナリオへ依存せず、複数の展開を前提にポジションを管理することが重要です。
■トレードではCAPEレシオを環境認識に使う
S&P500やNASDAQなどの指数CFDを取引する場合、CAPEレシオは相場の長期的な背景を確認するために使います。
売買の直接的なトリガーには、価格トレンド、高値と安値の切り上げ・切り下げ、移動平均線、サポート・レジスタンス、金利、需給、ボラティリティなどを使用します。
CAPEレシオが歴史的高水準でも、価格が上昇構造を維持している間は、早すぎる空売りを避ける。
一方、高いCAPEレシオに加えて重要な支持線の下抜け、高値・安値の切り下げ、利益成長の鈍化などが重なった場合は、下落リスクへの警戒を強める。
長期的な割高感と、実際の売買タイミングを分けることで、「方向は正しかったのに、早すぎて負ける」という失敗を減らせます。
■バブルを当てるより、崩れても生き残れるリスク管理へ
投資で本当に必要なのは、現在がバブルかどうかを完璧に言い当てることではありません。
上昇が続いた場合には利益機会を残し、予想外の下落が起きた場合にも運用を継続できる状態を作ることです。
現在のような高バリュエーション局面では、新規資金を一度に投入せず、購入時期を分散する方法があります。
指数CFDや信用取引では、通常よりレバレッジを抑え、証拠金へ余裕を持たせます。
すでに含み益が大きい場合は、一部を利益確定し、下落時に再投資できる資金を確保します。
米国株への集中度が高い場合は、現金、金、債券、他地域の株式などを組み合わせることも検討できます。
「バブルだから全部売る」「まだ上がるから最大限買う」という二択ではなく、どちらの展開でも致命傷を避けられる資産配分を目指します。
■CAPEレシオ長期チャートで期待と価格の距離を確認
Phoenix Connectの公開ページでは、S&P500のCAPEレシオについて、現在値、前回比、長期平均、過去最高値、過去最低値を一画面で確認できます。
表示範囲は、全期間、100年、50年、25年、10年、5年、1年から切り替えられます。
ITバブル期と現在を比較するだけでなく、直近のCAPEレシオが上昇しているのか、低下しているのかも確認可能です。
「現在はバブルなのか」という結論を誰かに委ねるのではなく、長期データから現在地を確認し、自分が取るリスクを決めるためにご活用ください。
?【シラーPER チャート】Shiller PER・CAPEレシオ|株価の長期バリュエーション
https://www.phoenixconnect.jp/shiller_per※本記事は情報提供を目的としており、特定の投資行動を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。
配信元企業:株式会社PhoenixConnect
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記事提供:DreamNews