慶應義塾大学における「進行子宮頸がんを対象とした腫瘍浸潤リンパ球輸注療法(TIL療法)」の再開に関するお知らせ
株式会社リプロセル
株式会社リプロセル(以下、当社)は2024年12月18日に以下の通りご報告を行いましたので、お知らせいたします。
この度、慶應義塾大学において、「進行子宮頸がんを対象とした腫瘍浸潤リンパ球輸注療法(TIL療法)」が再開され、2024年11月に2例目の投与が行われたことをお知らせいたします。今後、2026年までに計10名のTIL療法の実施が予定されています。
慶應義塾大学リンク先:
https://www.hosp.keio.ac.jp/annai/shinryo/gyneco/oshirase/detail/43539/当社は、本臨床試験において、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の製造を受託することを目的として、同製造法の技術移転に関する共同研究契約を2023年6月26日に締結し、その後、共同研究を進め、技術移転が完了しております。そして、この度、当社が製造したTILを用いて、2例目の投与が行われました。
参考:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4978/tdnet/2304556/00.pdf今後、本臨床試験におけるTILの受託製造と平行して、TIL療法を当社の再生医療等製品の1つとして事業化を進めてまいります。なお、事業化に向けて、2024年10月28日に、TILの新規培養方法に関する共同研究契約を慶應義塾大学医学部産婦人科学教室と締結しております。
参考:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4978/tdnet/2389843/00.pdfhttps://ssl4.eir-parts.net/doc/4978/tdnet/2513628/00.pdfTIL療法
腫瘍浸潤リンパ球輸注療法(TIL療法)は、患者本人のがん組織に含まれる腫瘍浸潤リンパ球(TIL)と呼ばれる免疫細胞を採取して体外で大量に培養し、患者にTILを戻す養子免疫療法の一種です。TIL療法は米国を中心に、1980年代より主に進行悪性黒色腫に対して実施され、治療効果が報告されてきました。悪性黒色腫に対するTIL療法の成績は、腫瘍が縮小した患者(奏効率)が約7割で、病変が完全に消失する割合(完全奏効)は約2割とされ、さらに、完全奏効の患者では少数の例外を除き再発しないことが知られています。再発子宮頸がんでも9例の報告があり2例の完全奏効が報告され、5年以上再発していません(J Clin Oncol, 2015. 33: 1543-5)。
米国では、2024年2月に、転移性メラノーマを対象としたTIL療法が、固形がんを対象とした初の免疫細胞療法として米国FDAで承認されています(薬価515,000米ドル)。
参考:
https://reprocell.co.jp/regenerative_medicine/til/以上
配信元企業:株式会社リプロセル
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記事提供:DreamNews