技術・開発 – とれまがニュース

経済や政治がわかる新聞社や通信社の時事ニュースなど配信

とれまが – 個人ブログがポータルサイトに!みんなでつくるポータルサイト。経済や政治がわかる新聞社や通信社の時事ニュースなど配信
RSS
製品 サービス 企業動向 業績報告 調査・報告 技術・開発 告知・募集 人事 その他
とれまが >  ニュース  > リリースニュース  > 技術・開発

【名城大学】AlGaN系UV-B半導体レーザー高効率化の鍵を解明― 内部光損失を最小化する新たな設計指針で世界最高レベルの電力・光エネルギー変換効率5.5%を達成 ―Applied Physics Lettersの注目論文にも選定

名城大学

名城大学理工学部 化学・物質学科の岩谷素顕教授、竹内哲也教授、上山智教授、三重大学大学院工学研究科の三宅秀人教授らの研究グループは、AlGaN系UV-B1)半導体レーザーの電力・光エネルギー変換効率(Wall-Plug Efficiency: WPE)を制限する主な要因が、これまで重視されてきた光閉じ込めではなく、内部光損失であることを世界で初めて実験的に明らかにしました。
さらに、内部光損失を最小化する新しいレーザー設計指針を確立し、紫外半導体レーザーでは世界最高レベルとなる5.5%の電力・光エネルギー変換効率2)を達成しました。
本研究成果は、2026年8月 5 日にAIP「Applied Physics Letters」(https://doi.org/10.1063/5.0341819
)に掲載され、高効率深紫外半導体レーザーの実用化を大きく前進させる成果として評価され、Scilight(Science highlight)とFeatured Article(注目論文)に選出されました。


【本件のポイント】

・AlGaN系UV-B半導体レーザーの高効率化を阻害する主要因を世界で初めて解明
・従来重要視されてきた光閉じ込めよりも内部光損失の低減が効率向上の鍵であることを実証
・リッジ導波路構造3)を系統的に最適化し、内部光損失を最小化する設計条件を明確化
・紫外半導体レーザーとして世界最高レベルとなる電力・光エネルギー変換効率5.5%を達成
・高効率UV-Bレーザー開発に向けた新たな設計原理を提示
・医療、バイオ、半導体加工、量子技術などで利用される深紫外光源の高性能化・実用化へ貢献

【研究の背景】

280〜320 nmのUV-B半導体レーザーは、皮膚疾患の治療、血管形成の促進、微細加工、フォトケミカルプロセスなど幅広い分野での応用が期待されています。しかし、AlGaN材料では結晶欠陥や光吸収の影響が大きく、電力・光エネルギー変換効率が低いことが実用化に向けての最大の課題となっていました。これまで、レーザーの高効率化には、リッジ導波路を深く形成して光を強く閉じ込めることが重要であると考えられてきましたが、その一方で効率を左右する要因が光閉じ込めなのか、それとも内部光損失なのかについては、実験的な検証が十分になされておらず、明確な結論が得られていませんでした。

【研究内容】

研究グループは、リッジ導波路のエッチング深さを系統的に変化させたAlGaN系UV-B半導体レーザーを作製し、内部光損失、しきい値電流、スロープ効率、近視野光分布などを詳細に評価しました。

その結果、光閉じ込めは十分に確保されている場合でも、内部光損失がわずかに増加するだけでレーザー性能が大きく低下することを実験的に確認しました。一方、内部光損失を最小化した構造では、しきい値電流の低減とスロープ効率の向上が同時に達成され、紫外半導体レーザーとして世界最高レベルとなる電力・光エネルギー変換効率は5.5%を実現しました。これらの結果から、AlGaN系UV-B半導体レーザーでは「光をより閉じ込める設計」ではなく、「内部光損失を低減する設計」が高効率化の本質であることを初めて実証しました。

図1 本研究で作製したレーザーの模式的なデバイス構造図および代表的なデバイス特性図

【本研究課題の意義と今後の展開】

本研究は、AlGaN系半導体レーザーの設計思想そのものを見直す画期的な成果です。従来の「光閉じ込めを強める」という設計から、「内部光損失を最小化する」という新たな設計指針へ転換することで、今後さらなる高効率化、高出力化、高信頼化の実現が期待されます。
また、本成果は深紫外レーザーだけにとどまらず、AlGaN系レーザー全般の設計にも適用可能であり、医療用光源、半導体製造、ライフサイエンス、量子技術など幅広い分野への波及が期待されます。
なお、本成果の一部は、「国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)」の支援を受けて実施されました。

【用語の解説】

1)UV-B(紫外線B領域)
280~320 nmの紫外光。医療用途や高選択的フォトプロセスに適した波長帯。
2)電力・光エネルギー変換効率
半導体レーザーは電力をレーザー光のエネルギーに変換するデバイスであり、そのエネルギー変換効率を示す。
3)リッジ導波路構造
結晶の一部を掘り込み、狭い領域に電流集中と光閉じ込めを同時に実現する構造。低発振しきい値化に寄与。
4)内部光損失
半導体レーザーは半導体内部で光を導波させ共振させることによって実現される素子で、光を伝搬させる際に半導体層内部で光が吸収・散乱される損失が内部光損失と呼ばれる。

【論文情報】

掲載誌: Applied Physics Letters
掲載日: 2026年8月5日
論文タイトル: Internal-Loss-Limited 5.5% Wall-Plug Efficiency in Index-Guided AlGaN UV-B Laser Diodes with Polarization-Doped Cladding Layers
著者: Rintaro Miyake, Takumu Saito, Shion Kamiya, Ryota Watanabe, Yuma Miyamoto, Seiya Kato, Naoki Kitta, Rintaro Kobayashi, Kenta Kitagawa, Tomoya Tanikawa, Sho Iwayama, Hideto Miyake, Tetsuya Takeuchi, Satoshi Kamiyama, and Motoaki Iwaya
DOI: 10.1063/5.0341819

【Scilight へのリンク】

https://pubs.aip.org/aip/sci/article/2026/32/321104/3400337/Toward-high-efficiency-deep-ultraviolet

【お問い合わせ先】

名城大学 理工学部 化学・物質学科 教授 岩谷 素顕
〒468-8502 名古屋市天白区塩釜口一丁目501番地
TEL:052-838-2430
E-mail:iwaya@meijo-u.ac.jp

三重大学 大学院工学研究科 電子情報工学専攻 教授 三宅 秀人
〒514-8507 三重県津市栗真町屋町1577
TEL:059-231-9401
E-mail:miyake@elec.mie-u.ac.jp

【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

記事提供:Digital PR Platform

記事引用:アメーバ?  ブックマーク: Google Bookmarks  Yahoo!ブックマークに登録  livedoor clip  Hatena ブックマーク  Buzzurl ブックマーク

ニュース画像

一覧

関連ニュース

とれまがマネー

とれまがマネー

IR動画

一覧

とれまがニュースは、時事通信社、カブ知恵、Digital PR Platform、BUSINESS WIRE、エコノミックニュース、News2u、@Press、ABNNewswire、済龍、DreamNews、NEWS ON、PR TIMES、LEAFHIDEから情報提供を受けています。当サイトに掲載されている情報は必ずしも完全なものではなく、正確性・安全性を保証するものではありません。当社は、当サイトにて配信される情報を用いて行う判断の一切について責任を負うものではありません。

とれまがニュースは以下の配信元にご支援頂いております。

時事通信社 IR Times カブ知恵 Digital PR Platform Business Wire エコノミックニュース News2u

@Press ABN Newswire 済龍 DreamNews NEWS ON PR TIMES LEAF HIDE

Copyright (C) 2006-2026 sitescope co.,ltd. All Rights Reserved.