国産風車の開発を目指す「合同会社2メガワット」へ出資
株式会社風力エネルギー研究所
風力発電コンサルティングを手掛ける株式会社風力エネルギー研究所(以下,WEIT社,本社:東京都千代田区,代表取締役社長:鈴木章弘)は,国産風車の開発を目指して同社社長が新たに設立した「合同会社2メガワット」(以下,2MW社,代表社員:鈴木章弘)に出資しました。
2MW社は,日本企業が開発・製造から撤退した大型風車を開発することを目的に設立された新会社で,定格出力2MW(2メガワット=2,000キロワット)クラスの風車を設計し,日本国内での製造を目指す計画です。
2MW社は,当面の目標として,風車実機を仮想空間内に再現し,実際の風車と同様に動作させることができるデジタルツインの開発や,メタバース空間内にウィンドファームを構築するなどのデジタル技術による風車設計技術の研究開発を進める考えで,開発した技術をWEIT社の風車設計コンサルティング業務に生かして,シナジー効果を発揮させます。
● 2MW社設立の経緯と目的
日本で本格的に風力発電事業が始まった2000年代前半に設置されたウィンドファームでは,当時主流であった定格出力1~2MWクラスの風車が採用されていました。それらの風車は,運転開始から技術規格で定めた設計寿命20年を迎えて,機器更新(リプレース)の時期に至っています。しかし,世界の風力発電市場では洋上風力が中心になっているため,風車本体は10MWを超える超大型風車に移行しており,国内市場で採用されていた2MWクラスの風車は製造中止になるなどして入手が困難になっています。
日本国内は山地が多いため地形が複雑で,山間の狭い道路に風車の大型部品を輸送する必要がある風力発電所が多く,超大型風車は輸送が困難なケースが見られます。また,電力系統への接続は定格出力2MWを境に接続方法や要求事項が異なるため,最近の超大型機への更新が不可能なこともあります。
さらに,国内企業が大形風車の開発・製造から撤退したため,風車特有の高度なシミュレーション技術など,風車開発に欠かせない設計技術が国内から失われてしまうことが危惧されています。
そこで,2MW社は最新のデジタル技術を用いて2MW級風車を国内で開発すると同時に,国内の風力発電事業に国産風車を供給することを目標としています。
今後,風車本体の設計技術を開発するとともに,事業に賛同する国内企業との協力体制を構築し,国内製造業各社と協力して,風車の部品調達や製造を国内で行うことを目指します。
● 2MW社の開発スケジュール
2024年 会社設立,事業開始
2026年 デジタルツインなど最新デジタル技術による風車設計技術の開発
2028年 2MW風車の国内生産体制の構築
2030年 2MW大形風車プロタイプ設置
● 株式会社風力エネルギー研究所の業務概要
風力発電に特化した技術コンサルタントで,風車本体や浮体式を含む洋上風車の動的シミュレーション(空力弾性解析)など,先進的な解析技術を開発しています。また,風況・気象海象解析,電力市場向けの発電出力予報など,風力発電関連技術の開発・運用に必要な技術サービスを提供しています。
● お問い合わせ
株式会社風力エネルギー研究所 営業担当
Email: information@windenergy.co.jp
URL:
https://www.windenergy.co.jp/合同会社2メガワット
Email: info@2mw.co.jp
URL:
http://www.2mw.co.jp/ (準備中)
配信元企業:株式会社風力エネルギー研究所
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記事提供:DreamNews