NUS、東京のスタートアップ拠点を拡大し、ディープテック分野のイノベーションを推進
NUS
日本2拠点目となるBLOCK71 Tokyoを日本の新たなグローバルイノベーションの中核拠点、高輪ゲートウェイシティに開設します。
NUSは日本のパートナーから約10億円の投資を受け、グローバルベンチャー創出を推進します。
シンガポール発 – Media OutReach Newswire - 2025年3月28日 - シンガポール国立大学(NUS)傘下の機関で起業家を支援するNUS Enterpriseは本日、日本における活動を拡大し、BLOCK71の2つ目のオフィスを東京に開設しました。これは、2024年11月に初めて開設した名古屋の拠点に続くものです。NUS Enterpriseは、主要パートナーのうち、株式会社Central Japan Innovation Capital(CJIC)、京都大学、TIS株式会社と協力し、スタートアップや研究者、学生を投資家とつなぎ、支援することを目指します。このパートナーシップは、スタートアップエコシステムの発展を促進する日本の取り組みに沿ったものです。(
https://www.forbes.com/sites/japan/2025/02/11/japans-newest-startups-are-revitalizing-regional-economies/ )
TAKANAWA GATEWAY Link Scholars’ Hubに開設するBLOCK71 Tokyoは、東南アジアのテクノロジー系スタートアップが日本で活躍できるよう支援し、都市開発における環境の持続可能性、モビリティ・ロボティクス、スマートヘルスの領域に貢献します。また、日本のスタートアップに、東南アジアその他の地域への参入に必要なリソースを提供します。
BLOCK71 Tokyoの開所式でNUSの学長、陳永財教授は次のように述べています。「日本には技術と研究の強力な基盤があり、スタートアップの成長に理想的な環境が整っています。日本は特許出願件数では世界で3本の指に入り、GDPに占める研究開発投資の比率は世界最高水準の3パーセント超です。これによりイノベーションの非常に大きな可能性が創出されます。日本の新たなイノベーションの中核拠点に開設するBLOCK71 Tokyoは、スタートアップをつなぎ国境を超えたコラボレーションを推進する戦略的なプラットフォームとなります。さらに影響力を高めるため、私たちとビジョンを共有する日本屈指の大学、主力企業、有力ベンチャーキャピタル企業と連携し、ディープテック分野のイノベーションを醸成し、強力なグローバルエコシステムを構築します。」
BLOCK71 Tokyoの開所式には、陳永財教授のほか、NUSのイノベーション&エンタープライズ担当シニアバイスプレジデントの陳善威博士、NUS Enterpriseバイスプレジデント(エコシステム構築担当)のBenjamin Tee准教授、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)執行役員の竹島博行氏、経済産業省イノベーション・環境局長の菊川人吾氏が出席しました。
戦略的パートナーシップにより、イノベーションのエコシステムを構築
BLOCK71 Tokyoは、世界的に名高いBLOCK71モデルの実績に基づき、知識交換や国境を超えたイノベーションを推進し、スタートアップが日本市場に参入する新たなチャンスを提供します。その影響力を深めるため、NUSは3件の新たなパートナーシップ契約を締結しました。
NUSとCentral Japan Innovation Capitalのコラボレーション
Tee准教授とCJIC社長の武田一哉教授が署名した基本合意書(MOU)に基づき、CJICはその運用資産の最大5%をNUS発のディープテック系スタートアップに投資します。このファンドでは、募集完了日(2025年11月予定)までに約50億円を調達することを目指します。東海国立大学機構の孫会社であるCJICは、ディープテック分野のイノベーションに注力する大学発スタートアップを支援しています。また、NUSとCJICは、両エコシステムのスタートアップが日本および東南アジアの市場に参入できるよう支援するため、より幅広い協業の機会を模索します。
NUSと京都大学のコラボレーション
資金以外の面では、NUSは京都大学と連携し、Tan教授と京都大学の湊長博総長が署名した正式なMOU基づき、ディープテック分野のスタートアップの起業支援を強化します。第1弾として、京都大学発のスタートアップがNUS GRIP(Graduate Research Innovation Programme)に参加します。また、京都大学は、同プログラムのローカライズ版における初の海外の大学パートナーとなります。京都大学の大学院生や研究者、卒業生が、研究を影響力のあるディープテックベンチャーとして昇華させ、アジアにおける社会課題に対処し、新たなチャンスをつかめるよう支援します。
両大学は国境を超えた起業体験のための交換留学プログラムも提供します。京都大学の学生にはNUS GRIPのスタートアップにインターンとして参加する機会が提供され、NUS GRIPのスタートアップは京都大学のベンチャーキャピタルである京都大学イノベーションキャピタル株式会社(京都iCAP)において実践的な体験を得ることができます。このパートナーシップは二国間の起業家の交流を促進し、イノベーションの結束を深め、ディープテック分野のエコシステムの発展をさらに促進します。
NUSとTIS株式会社のコラボレーション
NUSは日本屈指のIT企業であるTIS株式会社とのパートナーシップを通して世界的なスタートアップのエコシステムを構築し、グローバルな起業支援の取り組みを拡張します。Tan教授とTIS株式会社の岡本安史代表取締役社長が署名した正式な提携契約に基づき、スタートアップのアクセラレーションの取り組みに特化したDeep Tech Seed to A Growth Expansion Programme(Deep-SAGE)を立ち上げ、世界中のシード期のスタートアップがプレシリーズAおよびシリーズAラウンドの資金調達に向け成長できるよう支援します。
TIS株式会社は今後3年間でDeep-SAGEに総額8億4000万円を投資します。これには、それぞれ最大10社のスタートアップで構成される3つのコホートが含まれます。この投資の一環として、TIS株式会社は最低5500万円を各コホートの2社以上のスタートアップにそれぞれ投資する予定です。
BLOCK71はプログラムを設計、展開し、オンラインのメンターシップセッションやワークショップを通して体系的なサポートを提供しています。スタートアップはシンガポール、シリコンバレー、ホーチミン、蘇州など11都市のBLOCK71拠点でインキュベーションプログラムを活用し、グローバルネットワークを活かして国際市場への参入の支援や商業機会を得ることができます。
このような戦略的連携により、NUSは世界のイノベーション業界においてスタートアップを支援する屈指の大学としての地位をさらに強化し、起業家マインドを育成し、次世代のテクノロジー系の起業家を支援します。
東京における市場展開支援と文化交流を強化
日本の主要メーカーに対する理解を深める機会をスタートアップに提供するために2024年に名古屋で開催した第2回Japan Immersion Programmeの成功を受け、BLOCK71 Japanでは2025年5月に東京で第3回目を開催します。2024年のプログラムでは、スタートアップが日本特有の文化環境に対する理解を深め、地域のパートナーとの関係を構築し、新規顧客を獲得し、新たなPoCプロジェクトを開発できるよう支援しました。
2025年のプログラムは、高輪ゲートウェイシティの3つの主要テーマである、環境の持続可能性、モビリティ・ロボティクス、スマートヘルスにフォーカスします。東南アジアのスタートアップ5社を迎え、大企業とスタートアップが革新的なアイディアやソリューションを交換する場となるイベントGATEWAY Tech TAKANAWAでソリューションを展示する機会を提供します。このイマーシブな体験により、東南アジアと日本の関係をさらに強化し、スタートアップが新たな市場に参入しイノベーションを推進するために必要な知識とネットワークを提供します。
シンガポール国立大学(NUS)について
シンガポール国立大学(NUS)は、アジアの視点と専門性を中核とし、教育、研究、アントレプレナーシップにグローバルに取り組むシンガポールの主要大学です。国内の3キャンパスに16の学部を有し、100か国から集まる4万人以上の学生が活気あふれる多様なキャンパスコミュニティを豊かに形成しています。また、世界中に20以上の起業支援拠点NUS Overseas Collegeを展開しています。
教育、研究、アントレプレナーシップに学際的かつ実際的にアプローチすることで、業界、政府、学術界と緊密に協力し、アジアをはじめ、世界中の複雑な重要課題に対処しています。教授陣、中核リサーチ拠点、企業ラボ、30以上の大学レベルの研究機関に所属する研究者が、エネルギー、環境・都市の持続可能性、疾患治療・予防、アクティブエイジング、最先端材料、金融システムのリスク管理・レジリエンス、アジア研究、スマートネイション機能(人工知能、データサイエンス、オペレーションズリサーチ、サイバーセキュリティなど)といったテーマに取り組んでいます。
NUSについて詳しくは、
https://www.nus.edu.sg/ をご覧ください。
NUS Enterpriseについて
NUS Enterpriseは、シンガポール国立大学(NUS)が運営する起業支援部門で、NUS内外におけるイノベーションや起業支援の推進の重要な役割を担っています。体験型学習、業界との積極的な連携、包括的な起業支援、起業アウトリーチの推進の相乗効果を通して、積極的に起業を促進し、グローバルな思考や人材を育んでいます。NUS Enterpriseの取り組みやグローバルなつながりにより、さまざまな起業家の取り組みを支援し、新たな市場でエコシステムの構築を促進しています。スピンオフを成功させ、業界連携を通してイノベーションを実用化していくための専門性や人脈を提供します。このような取り組みは当大学の教育プログラムを強化、補完するものであり、シンガポール内外の業界へのユニークな橋渡しとなっています。
NUS Enterpriseについて詳しくは、
https://enterprise.nus.edu.sg/ をご覧ください。
BLOCK71について
BLOCK71は、NUS Enterpriseが有力企業や政府機関と戦略的に連携して進めている取り組みです。テクノロジー分野のエコシステムを構築し、スタートアップのコミュニティを活性化して集約する世界的な橋渡し役を担っています。シンガポールにおいて新たな取り組みを主導し、メンタープログラムや、シンガポールや東南アジア、世界中の主要市場への参入機会を提供しています。
BLOCK71について詳しくは、
https://block71.co/ をご覧ください。
高輪ゲートウェイシティについて
高輪ゲートウェイシティは、かつて江戸の玄関口であった背景や、日本初の鉄道に始まったイノベーションの歴史を継承し、「Global Gateway」をコンセプトに、新たな文化やビジネスを生み続ける「100年先の心豊かなくらしのための実験場」です。
THE LINKPILLAR 1および高輪ゲートウェイ駅周辺のエリアは2024年度末(2025年3月)にオープンし、2025年度にはその他の建物(LINKPILLAR 2、MoN Takanawa: The Museum of Narratives、TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE)とその周辺エリアが開業します。JR東日本は、品川駅周辺エリア(品川駅北口、品川駅街区)の価値向上に向けて、品川開発プロジェクトを引き続き推進します。
高輪ゲートウェイシティについて詳しくは
https://www.takanawagateway-city.com/ をご覧ください。
TAKANAWA GATEWAY Link Scholars’ Hubについて
TAKANAWA GATEWAY Link Scholars' Hub(LiSH)は、高輪ゲートウェイシティ内にあるスタートアップのエコシステムのための施設で、多様な人材と体制で国内外のスタートアップ100社以上をサポートしています。世界中の社会課題に対するソリューションを創出し、社会に実装することを目指し、多様な最先端の知識をつなぎ、鉄道データなどの都市データ基盤(都市OS)を活用しデータを分析し、様々な資金援助を提供します。
LiSHについて詳しくは、
https://www.takanawagateway-lish.com/ をご覧ください。
付属 代表者のコメント
“東海国立大学機構の孫会社として、CJICはディープテック・イノベーションに特化した大学発スタートアップを支援し、国際的な製造産業が集積するCentral Japanの発展に取り組んでいます。本協定を通じて、NUSとCJICは、両地域のスタートアップが日本および東南アジア市場へ展開できるよう支援するため、より幅広い協業の可能性を探っていきます。”
Central Japan Innovation Capital代表取締役 武田一哉博士
" NUSと京都大学はこれまでも基礎研究領域で協力関係を築いてきましたが、今回のMOU締結により産学連携分野においても新たな関係を構築することとなります。両大学が得意とするディープテック分野において、両国を代表するようなスタートアップが育成されることを期待しています。”
京都大学総長 湊長博博士
「Deep-SAGEプログラムにおけるNUSとの協力は、革新の力に対するTIS株式会社の揺るぎない確信を示すものです。この投資により、当社は世界中のディープテック分野のスタートアップの成長を後押ししていきます。この取り組みは当社のグローバルな起業支援の取り組みを強化するだけでなく、新たな時代のテクノロジーによる成長の基盤を築くものです。」
TIS株式会社 代表取締役社長 岡本安史氏
「RoPlusはBLOCK71 JAPAN主催の2024年Japan Immersion Programmeに参加し、多くの実りを得ました。当社はエンドユーザーや潜在的な投資家などのステークホルダーとの個別ミーティングを行いました。さらに、メッセナゴヤで当社の製品を展示し、様々な業界のパートナーとつながり、市場での認知度を向上させました。このプログラムを通して、当社は日本市場におけるディストリビューターを確保し、2件の潜在エンドユーザーを獲得しました。BLOCK71 Japanが支援のエコシステムを醸成し、NUSのスピンオフ企業が日本市場に参入するための戦略的プラットフォームを提供してくれることに感謝します。」
RoPlus共同創業者Low Jin Huat氏
「NUSのJapan Immersion Programmeのおかげで、日本企業と価値あるつながりを構築することができました。当社はこのプログラムで知り合った企業の1社とのパイロットプロジェクト案件を獲得しました。このプログラムにより、当社は日本市場参入の戦略を策定することができました。」
M.I. Cloud Technologies CEO Zaid Ahmed Khan氏
本件に関するお問合わせ先
NUS Enterprise(担当:APRW)
Aye Mya Mya Toe (Mya)
+65 9237 4813
mya@aprw.asia
Qistina Nabilah
+65 8820 9946
qistina@aprw.asia
記事提供:Digital PR Platform