【矢野経済研究所プレスリリース】住宅設備機器市場に関する調査を実施(2026年) 主要住宅設備機器の市場規模は2030年度に2兆2,802億円を予測
株式会社矢野経済研究所
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内の住宅設備機器市場を調査し、現況、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。
1.市場概況
2025年度の主要住宅設備機器(水まわり設備機器、水まわり関連設備機器、創エネ関連設備機器の3分野計)の市場規模は、前年度比3.3%増の2兆1,097億5,000万円と推計した。内訳は、水まわり設備機器が同2.1%増の1兆1,049億5,000万円、水まわり関連設備機器が同2.2%増の5,934億円、創エネ関連設備機器が同8.3%増の4,114億円である。
水まわり設備機器は、リフォーム需要の堅調な推移と各メーカーの価格改定効果により微増となった。水まわり関連設備機器は、2025年4月に原則すべての建物に省エネ基準への適合が義務付けられたことにより、2025年2月から3月にかけて新築住宅の着工前倒しが発生したことで、システムキッチン等に組み込まれるビルトイン食器洗い乾燥機市場が拡大した。給湯器市場は、従来の給湯器と比較して少ないエネルギーで効率よくお湯を作ることができる高効率給湯器の販売比率向上と価格改定効果により拡大した。創エネ関連設備機器は、発電・蓄電設備をセットで導入する「創蓄連携」の拡大等により、住宅用太陽光発電システム(PV)市場、蓄電システム市場が拡大した。
2.注目トピック~需給調整市場の参入対象拡大で、家庭用エネルギー機器による電力取引が可能に
2026年度より、家庭や小規模事業所の蓄電システムやヒートポンプ給湯機、電気自動車(EV)などの小規模設備においても需給調整市場への参入が可能になった。需給調整市場は、電力の需要量と供給量の差を埋める「調整力」を取引する市場として2021年に創設された。個々の出力が極めて小さい小規模設備を活用し、需給調整市場で運用するには、複数の家庭や事業所等に設置された電源を束ねて一定規模以上の調整力を生み出す「アグリゲーション」技術を活用する必要がある。
特に、家庭用蓄電システムは需給ひっ迫時に放電し、供給余力のある時間帯に充電できるため、電力ネットワーク全体におけるの需給調整に直接寄与しやすい設備である。家庭用蓄電システムには非常時の備えや自家消費に加え、平時の需給調整力としての役割が新たに加わることで、蓄電システムを設置している家庭にとっても市場参加を通じて新たな価値を得られる余地が広がる。
足元では、導入費用の一部を補助する政策や、蓄電システムを束ねて需給調整市場で運用するアグリゲーションサービスが登場するなど、設置を後押しする動きが始まっている。ただし、家庭や小規模事業所向けのアグリゲーションサービスはまだ限定的であり、今後のサービス展開が注目される。
3.将来展望
2030年度の主要住宅設備機器(水まわり設備機器、水まわり関連設備機器、創エネ関連設備機器の3分野計)の市場規模は、2025年度比8.1%増の2兆2,802億円を予測する。
水まわり設備機器は、人口・世帯数の減少を背景に新築需要の縮小が見込まれる一方、堅調なリフォーム需要や資材費及び労務費の高騰を背景としたメーカーの価格改定の継続により、微増傾向で推移する。水まわり関連設備機器は、環境規制の強化に伴う高効率給湯器の出荷比率向上等により増加する見込みである。創エネ関連設備機器は、政府が推進する高性能住宅の基準である「GX ZEHシリーズ」の導入や自治体による再エネ設備設置義務化等により、さらなる市場拡大を見込む。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/4168調査要綱
1.調査期間: 2026年5月~7月
2.調査対象: 住宅設備機器メーカー、関連団体等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・eメール等によるヒアリング調査、ならびに文献調査併用
4.発刊日:2026年7月29日
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記事提供:DreamNews