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40万部突破の『暇と退屈の倫理学』著者・國分功一郎の文庫最新刊『中動態の世界 意志と責任の考古学』が3月28日に発売決定!

株式会社新潮社

40万部突破の『暇と退屈の倫理学』著者・國分功一郎の

第8回紀伊國屋じんぶん大賞、第16回小林秀雄賞受賞の話題作。文庫書き下ろしの「責任論」を収録。


株式会社新潮社は2025年3月28日、國分功一郎氏の『中動態の世界 意志と責任の考古学』を新潮文庫として刊行します。能動でも受動でもない“中動態”という失われた概念を軸に、言葉に規定されてしまう人間の不自由さを見つめ、本当の自由を求めた本書は単行本刊行時から大きな話題を呼びました。
同じく新潮文庫から刊行された『暇と退屈の倫理学』は累計40万部を突破。哲学書として異例の売行きが話題となっています。
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■『中動態の世界 意志と責任の考古学』とは

本書は2017年、「シリーズ ケアをひらく」として医学書院より刊行された哲学書です。刊行当時より大きな話題を呼び、紀伊國屋じんぶん大賞2018、第16回小林秀雄賞を受賞しました。
依存症当事者との対話から、普段私たちの思考が能動/受動の対立に強く縛られていることに注目した著者は、歴史からひっそりと姿を消した“中動態”を手がかりに、私たちの思考の可能性を条件づける「する」と「される」の外側へと目を向けます。人間の不自由さを見つめ、本当の自由を求める新たな時代の哲学書がこの度、待望の文庫化です。

■ノーベル賞作家のハン・ガン氏も注目。"失われた態"「中動態」とは

おそらくほとんどの人が学校教育において教わってきた能動と受動という文法。しかし私たちが当然のことと認識している能動と受動という対立はかつて存在せず、インド=ヨーロッパ語では能動態と“中動態”という対立が記述されていました。例えば「誰かを好きになる」という文章。これは能動でしょうか。それとも受動でしょうか。誰かを好きになろうとしたわけでもなければ、誰かを好きになるよう強いられたわけでもありません。このように自分が「する」と人に「される」しか認めない言葉はこんなありふれた日常事を説明することすら出来ません。ただこのような事象は能動と“中動”の対立を使えばいともたやすく説明することが出来ます。
この中動態という文法は、2024年にノーベル賞を受賞したハン・ガン氏の『ギリシャ語の時間』(晶文社/2017年)でも言及されており、現代社会を生きていくうえで重要なテーマとなっています。

■「責任とは何か」文庫版補遺を収録

今回の文庫化に当たり、補遺「なぜ免責が引責を可能にするのか──責任と帰責性」を新たに収録しました。著者が単行本では「意志」と比較し、大きく踏み込むことがなかったと語る「責任」という概念。単行本を刊行してから多くの人と対話を交わしたことで得たヒントを活かし、新たに「責任」について論じています。そもそも責任とは何か。“責任を負う”とはどういうことなのか。意志と責任が結びつくことで生まれる現代社会の歪みを指摘した、時代を画する責任論となっています。

■哲学書として異例の売行きを果たした『暇と退屈の倫理学』

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『暇と退屈の倫理学』文庫版は2022年1月の刊行以降部数を伸ばし続け、累計40万部を突破。20~40代の方々を中心に、普段は哲学書を手に取らない読者からも広く支持されました。
現代の消費社会において気晴らしと退屈が抱える問題点を紐解いた本書は、哲学書として異例の売行きを見せ、2022年、2023年と2年連続、「東大・京大で一番読まれた本」となったことでも話題となりました。
(※東大生協本郷・駒場書籍部両店、京大生協ショップルネ書籍コーナーにて2022年、2023年共に文庫1月~12月実績で1位を獲得)

■書籍内容紹介文

誰かを好きになる。これは能動か受動か。好きになろうとしたのでもなければ、好きになるよう強いられたのでもない。自分で「する」と人に「される」しか認めない言葉は、こんなありふれた日常事を説明することすらできない。その外部を探求すべく、著者は歴史からひっそりと姿を消した“中動態”に注目する。人間の不自由さを見つめ、本当の自由を求める哲学書。時代を画する責任論を新たに収録。

■著者紹介:國分功一郎(こくぶん・こういちろう)

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/47877/1939/47877-1939-5ef913822ba4a9f6c36b8df2de3e204a-3900x2194.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


1974(昭和49)年生れ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。2025(令和7)年1月現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は哲学。’17(平成29)年、『中動態の世界』で小林秀雄賞を受賞。著書に『暇と退屈の倫理学』、『ドゥルーズの哲学原理』、『近代政治哲学』、『スピノザ――読む人の肖像』、『目的への抵抗』、『手段からの解放』、『〈責任〉の生成--中動態と当事者研究』(熊谷晋一郎と共著)ほか。

■書籍データ

【タイトル】中動態の世界 意志と責任の考古学
【著者名】國分功一郎
【発売日】3月28日(金)
【造本】文庫
【定価】990円(税込)
【ISBN】978-4-10-103542-0
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/103542/

プレスリリース提供:PR TIMES

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