千葉大、ペットボトルキャップから製作したオリジナルボールペンを学内で販売開始
国立大学法人千葉大学

千葉大学環境ISO学生委員会は、アサヒユウアス株式会社と連携して、学内で集めたペットボトルキャップを原料にボールペンをつくりました。千葉大学生協の協力のもと2025年4月5日より、学内の店舗において1本100円で販売を開始します。
ボールペン販売について
色: 単色・黒
サイズ: 14cm
価格:原価330円(税込)→ 販売価格100円
※千葉大学生協でのレジ袋有料化に伴う「レジぶー基金」(詳細後述)を使って割引
製作個数:500個
販売場所:千葉大学生協店舗(西千葉キャンパス350個、松戸キャンパス70個、亥鼻キャンパス50個)
販売開始:2025年4月5日(土) ※売り切れ次第終了
デザイン:千葉大生への公募から、「モノも街も自然につながっている。その流れを大切にしよう」という意味が込められた一筆書きのデザインが選ばれました。
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完成したボールペン
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選ばれたデザイン
本プロジェクトについて
背景近年、ペットボトルのリサイクル率は約90%にのぼりますが、材質や着色されているといった理由からキャップのリサイクル率は10%程度にとどまっています。そこで、キャップをアップサイクルするスキームを作ろうと、アサヒグループホールディングス株式会社の呼びかけにより、2021年度に千葉大学を含め首都圏の複数の大学との産学連携による実証活動、「MUP(MOTTAINAI UPCYCLE PROJECT)」が立ち上がりました。
このプロジェクトは、各大学で学生団体が主体となり、ペットボトルキャップと、キャップと材質が同じMINTIA容器の回収を行い、同社が連携する企業の協力でキャップを材料にした製品をつくり、各大学において販売するという仕組みです。なお、2024年度よりキャップのみの回収に変更しました。
千葉大学では環境ISO学生委員会が主体となり、2021年8月より西千葉キャンパス内で回収を開始しました。回収したキャップを使った製品化についても検討されてきたものの、これまで予算の関係でなかなか実現しませんでしたが、2024年度に「レジぶー基金」を使うことで、製品化が実現しました。
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2021年度の回収の様子
2024年度の活動
環境ISO学生委員会では、「みんなでキャップアップサイクル活動」と名付け、企画メンバーが中心となって様々な活動を行いました。
<キャップ回収>
数カ月に1度、西千葉キャンパス内に3か所設置した回収BOXからキャップを回収し、約50kgを集めました。
<工場見学>
アップサイクルに関する理解を深めるべく、2024年9月24日に、キャップの回収・リサイクルを行っている進栄化成株式会社 埼玉第二工場に、学生5人が見学に行きました。キャップの粉砕・ペレット化など、再製品化する一連の工程を見学することができました。
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分別ラインの様子
<ボールペン製作活動>
学生委員会内で毎年実施している「レジぶー基金」を使ったエコグッズ作成企画と共同し、アサヒユウアス株式会社と連携してボールペンを製作しました。その際、印字するデザインを、千葉大生に募り、応募のあった中から選定しました。
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<MUP交流会に参加>
アサヒユウアス株式会社主催で、11月6日にアサヒビール本社にて、MUPに参画している各大学と情報共有やコミュニケーションをとることを目的とした交流会が開かれ、学生委員会からは学生2名が参加しました。交流会では、MUPに関するテーマでグループワークが行われたほか、キャップ成型機のデモンストレーションがありました。
<紙芝居の作成>
工場見学や交流会で学んだことを活かし、ペットボトルキャップの分別やアップサイクルについてわかりやすく紹介する紙芝居を作成しました。
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紙芝居の一部
[画像7:
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[画像8:
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[画像9:
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<子ども向けワークショップの開催>
MUP交流会にて体験したキャップ成型機や、作成した紙芝居を使った子ども向けのワークショップを企画し、2025年2月16日に開催された学生委員会主催の「
Chiba Winter Fes 2025」にて実施しました。62人の子どもたちが参加し、紙芝居で学んだあとにペレット化したキャップからカラビナを作る体験を行いました。また、3月9日に開催された学生委員会主催の「
こどもエコまつり」でも紙芝居を実施して、プラスチックの分別やリサイクルについて啓発しました。
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「Chiba Winter Fes」にて紙芝居を実施
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成型機体験
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完成したカラビナ
「みんなでキャップアップサイクル活動」企画リーダーを担当した学生の声
近年、リサイクル需要の高まりを受け、プラスチックを可燃ごみではなく資源物として回収する自治体が増えています。しかしながら、色や種類の異なるプラスチックを一律に回収することは、リサイクル効率の低下だけでなく再生品の品質低下を招き、結果として再利用可能な用途が限られてしまう、といったことに繋がりかねません。
このような状況を踏まえ、スーパーをはじめとする民間企業では、トレーや卵パックといった特定の種類のプラスチックを重点的に回収する取り組みが広がっています。本企画はこうした時流に呼応し、生産者としての側面を持つアサヒグループの協力の下、一般的に廃棄されることの多いペットボトルキャップの回収、ひいては再製品化の方法を模索しています。
今年度は「アップサイクルの見える化」を目標に掲げ、学内でキャップ回収に協力していただいている学生や教職員に還元できる内容として、ボールペンを製作しました。現在の取り組みは学内やイベントでのアップサイクルの啓発にとどまっていますが、将来的には自治体や近隣住民を含むステークホルダーとの連携を進め、回収ネットワークの拡大を通じて社会に貢献できるプロジェクトへ成長させていきたいと考えております。
環境ISO学生委員会 法政経学部2年 深田尚杜
千葉大独自の「レジぶー基金」による割引販売の仕組み
千葉大学では環境ISO学生委員会の発案により、2006年度から千葉大学生協においてレジ袋の有料化(1枚5円)を実施しています。現在、年間100万人以上が利用する千葉大学生協の物販店舗におけるレジ袋の購入は年間7,000枚程度で、平均購入率は0.5%未満です(コロナ禍前数値)。
そこで、有料化前まで生協がレジ袋の購入に充てていたお金と、レジ袋の販売収入を「レジぶー基金」として生協から拠出いただいています。この基金で環境ISO学生委員会が、オリジナルエコグッズの割引販売や、太陽光によるイルミネーション、プランター設置による緑化などさまざまな環境活動を実施して、レジ袋削減にご協力いただいた学内の学生や教職員に対し還元しています。今回もこの「レジぶー基金」を販売価格の割引に充て、原価330円の商品を、学生にも買いやすい価格100円に割引することができました。
これまでに「レジぶー基金」を使ったエコグッズは、エコバッグ、タンブラー、マイ箸、ブランケット、間伐材シャープペンシルなどがありました。
2023年度(折りたたみ水筒)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000709.000015177.html
2022年度(ブランケット)
2021年度(マイバッグ)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000588.000015177.html
2020年度(マイストロー)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000501.000015177.html
2019年度(エコバッグ)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000390.000015177.html
2017年度(タンブラー)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000245.000015177.html
2016年度(エコバッグ)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000176.000015177.html
2015年度(エコバッグ・シャープペン)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000015177.html
千葉大学環境ISO学生委員会について
千葉大学は、環境マネジメントシステム(EMS)の国際規格であるISO14001を2005年に取得して以来、地域社会に開かれた形でEMSを運用していくことを「環境・エネルギー方針」の柱の1つとして掲げて活動をしています。千葉大学ではEMSを学生主体で運用することを教育の一環としており、2003年に設立された「千葉大学環境ISO学生委員会」が中心となって、学内・地域社会でEMSや様々な環境活動を実施しています(
詳細こちら)。
毎年1~3年生まで約200名が所属し、内部監査員や環境報告書の作成のほか、活動の内容に応じて20ほどのグループに分かれ、環境負荷削減の意識啓発活動や、小中学校幼稚園への環境教育活動、緑化や堆肥化といった活動、エコグッズの作成など、幅広い活動を行っています。
近年ではSDGsの達成を目指して、企業と連携したプロジェクトも複数実施しています。また、2009年にNPO法人格も取得し、NPO法人として企業と協力して里山保全活動を行ったり、地域の学校へ環境出前授業を行ったりしています。
◆公式サイト
https://env.chiba-univ.net/
本件に関するお問い合わせ
千葉大学環境ISO事務局
kankyo-iso@office.chiba-u.jp
Tel:043-290-3572
プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes