訪日外国人旅行者の大阪・関西万博の滞在・来訪動向を分析
株式会社ナビタイムジャパン

滞在データから、来訪者の行動(時間帯・パビリオン・交通利用)、周遊状況を分析
株式会社ナビタイムジャパン(代表取締役社長:大西 啓介、本社:東京都港区)のNAVITIMEデータ分析チームは、訪日外国人観光客向けのナビゲーションアプリ『Japan Travel by NAVITIME』の利用状況から、大阪・関西万博の開幕から1ヶ月間の訪日外国人旅行者による滞在・来訪状況の分析結果を発表いたします。
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<分析内容>
大阪・関西万博の開幕日から1ヶ月間の訪日外国人旅行者の滞在・来訪動向を分析
(集計期間:2025年4月13日~5月12日までの30日)
- 時間帯別の大阪・関西万博の滞在状況/地域別の傾向(アジア、米国、欧州)
- パビリオンの国別来訪状況(タイ、アメリカ、フランス)
- 会場までの移動手段の内訳
- 開幕前後の全国駅利用者数増加率ランキングTOP3
- 大阪・関西万博に訪れた市区町村別周遊状況
- 大阪・関西万博とあわせて滞在しているスポットランキングTOP10
分析対象:
ナビタイムジャパンが提供する訪日外国人観光客向けナビゲーションアプリ(『Japan Travel by NAVITIME』)から同意を得て取得したインバウンドGPSデータと属性アンケートを用いて集計しています。
※「インバウンドGPS」データをもとに、鉄道利用区間から駅や路線を推定し、乗降駅や路線別の利用実績(実人数)を分析。
※本分析では、大阪・関西万博会場の敷地内で30分以上連続してGPSデータを測位した旅行者を大阪・関西万博会場への滞在者として集計しています。
※開幕前後の全国駅利用者数増加率ランキングは、大阪・関西万博開幕の前後(開幕前2025年3月14日~4月12日/開幕後2025年4月13日~5月12日)の期間において、降車駅として利用されたと推定される駅の利用者数を比較し、全国の駅の利用増加率を分析したものです。
※パビリオンの国別来訪状況は、大阪・関西万博会場滞在者を対象に各パビリオン建物でのGPSデータ測位状況を元に集計しています。パビリオンの建物形状はゼンリンのポリゴンデータを参考に、ナビタイムジャパンが作成しています。
※本分析における「アジア」は、東アジアおよび東南アジアの国・地域を指します。
■分析結果
時間帯別の大阪・関西万博会場の滞在状況
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大阪・関西万博における訪日外国人旅行者について、時間帯別の滞在状況を集計しました。開場開始直後の9時台、パビリオン等の営業が終了する21時以降は滞在者が比較的少ない一方で、開場時間である9時から22時の間は、いずれの時間帯も一定以上の滞在者が見られました。特に11時台から14時台、17時台に滞在が増加する傾向が確認できます。17時以降は、夜間券(※1)の利用も推察されます。
※1 2025年5月7日(水)より当面の間「トワイライトキャンペーン」により夜間券は16時以降に入場可能(
大阪・関西万博公式サイトより)
時間帯別の大阪・関西万博の地域別滞在傾向(アジア、米国、欧州)
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アジア・米国・欧州のそれぞれの地域の来場者のうち、何時台に滞在したかを比較しました。特に米国は12時~16時台に滞在が集中しており、17時以降は大きく減少する傾向が見て取れます。それぞれの滞在傾向は以下のとおりです。
・アジア:11時~17時台の滞在人数はほぼ横這い。14時台、17時台にピークがある。
・米国 :12時~16時台に集中している。13時台、15時台にピークがあり、17時以降は大きく減少。
・欧州 :12時台にピークがあり、以降はゆるやかに減少。
大阪・関西万博に訪れた訪日外国人旅行者の国別パビリオン来訪状況
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大阪・関西万博に訪れた外国人旅行者の会場内の来訪状況を分析するために、集計期間内である2025年4月13日~5月12日に各パビリオンで一定数以上のサンプルが取得できた訪日外国人旅行者のうち、特にタイ、米国、フランスの3ヵ国を対象に分析しました。
・参考:大阪・関西万博公式Webサイト
会場マップ
・パビリオンの国別来訪状況(タイ)
タイからの旅行者が最も多く滞在しているのは、自国のタイパビリオンでした。次いで、よしもと waraii myraii館、GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION(実物大ガンダム像)、日本館、リングサイドマーケットプレイス西にも立ち寄っていることが確認できます。
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・パビリオンの国別来訪状況(アメリカ)
アメリカからの旅行者は、万博の会場内を全体的に幅広く回遊していることがわかります。そのなかでも、特にコモンズ-A館、UAEパビリオンへの滞在が多いことがうかがえます。
[画像6:
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・パビリオンの国別来訪状況(フランス)
フランスからの旅行者は、自国のフランスパビリオンのほか、よしもと waraii myraii館での滞在が確認できます。ついでGUNDAM NEXT FUTURE PAVILION(実物大ガンダム像)、日本館、リングサイドマーケットプレイス西にも訪れており、タイと同様の傾向が見られます。
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(写真提供:2025年日本国際博覧会協会/大阪・関西万博 大屋根リング)
大阪・関西万博会場までの訪日外国人旅行者の移動手段の内訳
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大阪・関西万博の会場への移動手段を分析しました。行き帰りともに、80%以上の訪日外国人旅行者が鉄道を利用していることがわかります。行きと帰りで比較すると、帰りの方が、鉄道利用者の割合が高い傾向にあります。大阪・関西万博は東ゲートが鉄道、西ゲートがバス等を利用するアクセス拠点となっていることから、帰りは東ゲートを利用する来場者が多いと推察されます。
開幕前後の期間で比較した全国の駅の利用増加率ランキング
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また、万博の開幕前後で全国の駅を対象に増加率を集計しました。その結果、大阪・関西万博会場の最寄り駅である夢洲駅が1位で42.80倍の伸びとなりました。例年4月中旬から5月上旬にかけて桜の見頃をむかえる東北の弘前駅、盛岡駅といった春の桜シーズンに多くの利用がある駅の増加率を大きく上回りました。
大阪・関西万博に訪れた市区町村別周遊状況 地域別(アジア、米国、欧州)
大阪・関西万博に滞在した訪日外国人旅行者を対象に、万博滞在前後に他にどのエリアに立ち寄ったかを、全国の市区町村単位で集計し、周遊状況を分析しました。地域別に見ると、アジアの旅行者は関西圏を周遊し、欧米の旅行者はゴールデンルートを周遊するなかで立ち寄る傾向が見られます。
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アジアでは、関西国際空港がある大阪府泉佐野市、田尻町、関西圏を中心とした万博会場周辺での周遊が見られます。特に大阪市-京都市間での周遊が最も多く、両市内の観光とあわせて大阪・関西万博も訪れていることが推察されます。
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米国では、東京23区-京都市-大阪市間のゴールデンルートを周遊する傾向が最も強く出ており、その中で、大阪・関西万博にも来訪している様子がうかがえます。
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欧州は、ゴールデンルートや広島県広島市のほか、石川県金沢市、岐阜県高山市への滞在も見て取れます。大阪の来訪にあわせて、大阪・関西万博にも足を運んでいることが伺えます。
大阪・関西万博とあわせて訪日外国人旅行者が滞在しているスポットランキング
次に、特に滞在の多いスポットのランキングを集計しました。大阪市内の主要な観光スポットやショッピング施設が多数ランクインするなか、1位は奈良公園となりました。京都市内の観光スポットも複数ランクインしており、関西圏内を周遊し、各地の観光とあわせて大阪・関西万博にも来訪していると考えられます。
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ナビタイムジャパンのNAVITIMEデータ分析チームでは、訪日外国人観光客の動態を明らかにする行動データ分析を通じて、日本各地の様々な魅力の発掘や地域の活性化に貢献できればと考えています。
●NAVITIMEデータ分析チームについて
ナビタイムジャパンの移動データ事業部データ分析チームでは、道路交通や公共交通、国内観光や訪日外国人について、移動に関する各種ビッグデータを活用した分析を行っています。
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●「インバウンドGPS」データについて
「インバウンドGPS」データとは、ナビタイムジャパンが提供する訪日外国人観光客向けナビゲーションアプリ
『Japan Travel by NAVITIME』にてユーザーの同意を得て取得された、訪日外国人観光客の移動に関するデータです。
●画像提供(敬称略)
・大阪・関西万博 東ゲート:2025年日本国際博覧会協会
・大阪・関西万博 大屋根リング:2025年日本国際博覧会協会
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