三井ホームとエヌ・シー・エヌが提携
三井ホーム株式会社

~SE構法(木造)を活用して、耐震性に優れ、自由度の高い空間を実現する選択肢を増やし、多様な建築物のさらなる木造化を推進~
三井ホーム株式会社(本社:東京都江東区、社長:野島 秀敏、以下「当社」)は、 株式会社エヌ・シー・エヌ(本社:東京都千代田区、社長:田鎖 郁男、以下「エヌ・シー・エヌ」)と販売提携をしたことをお知らせいたします。この提携により、当社は SE構法の活用が可能となりました。SE構法は、エヌ・シー・エヌが開発した約30年にわたる実績のある木造ラーメン構法で、耐震性に優れ、かつ自由度の高い空間を実現します。燃えしろ設計で柱や梁をあらわしにできるほか、耐火建築物とすることも可能です。この構法を活用し、当社はツーバイフォー工法(※1)のみならず多様な木造工法で、あらゆる用途の建築物の木造化を推進してまいります。
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三井ホームで初めて SE構法で設計した「桜の聖母学院 中学校新校舎」イメージ
【本取り組みのポイント】
・木造枠組壁工法のリーディングカンパニーである当社が、建物用途に合わせて木造軸組工法であるSE構法を活用
・2025年5月に、同構法を当社で初めて設計した「桜の聖母学院 中学校新校舎」を着工
・2025年7月には分譲マンション「ジオ荻窪」にて、同構法でエントランス部分の木構造工事を施工予定
2024年で50周年を迎えた当社は、創業時にオープン化されたツーバイフォー工法を中心に、建築物の木造化に取り組んでまいりましたが、脱炭素への貢献を目的とした多様な建築物の木造化に対応するため、新たに木造軸組工法(※2)のSE構法も活用し、 施設建築物のさらなる木造化を推進していくこととなりました。
このほど、2025年5月には、当社初となる SE構法を活用して設計した、学校法人コングレガシオン・ド・ノートルダムが運営する 「桜の聖母学院」の中学校の新たな校舎増築を着工しました。
2025年7月には、阪急阪神不動産株式会社(本社:大阪府大阪市、社長:福井 康樹、以下「阪急阪神不動産」)と相鉄不動産株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:鈴木 正宗、以下「相鉄不動産」)を事業主とする分譲マンション「ジオ荻窪」にて、エントランス棟の木構造工事を施工予定です。
当社は、創業以来、「木」を活かした住まいづくりを通じて、豊かな暮らしと持続可能な社会の実現に貢献してきました。今後も「木」の可能性を追求し、中大規模建築物の木造化を推進し、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
※1 床・壁・天井の面に、2×4材や2×10 材等の木材を組んで「枠組」をつくり、「枠組」に構造用面材を接合し、剛性の高い版(ダイヤフラム)を構成、それらを一体化して頑強な「六面体構造」を形成する工法。正式名称は枠組壁工法。
※2 日本の伝統的な木造住宅の建築方法で、柱や梁などの軸組(骨組み)で建物を支える構造。「在来工法」とも呼ばれる。
1.エヌ・シー・エヌとの提携の背景
昨今、脱炭素への貢献が求められる中、建築中の CO2排出量を軽減し、建築物に炭素を長期間固定化できる木造建築物の需要が高まってきております。一方、住宅の中高層建築物や非住宅分野については、木造率が2024年時点で6.2%とまだ低く、今後の木造化が期待されているところです。
当社では創業の1974年から木造枠組壁工法のオープン化に伴い、同工法のリーディングカンパニーとして、住宅建築を主軸に建築物の木造化を図り、近年では2016年の特別養護老人ホーム「花畑あすか苑」(※3)や2021年の木造マンション「MOCXION INAGI(モクシオン稲城)」(※4)のように、中大規模建築物の木造化も実現させてまいりました。
この度、これまでの実績とは必要な空間の特性が異なる施設系建築の木造化を推進するにあたり、エヌ・シー・エヌとの提携を行い、SE構法を活用することとなりました。今後は、ツーバイフォー工法のみならず多様な木造工法で、あらゆる用途の建築物の木造化を推進してまいります。
※3 2016.05.25 国内最大のツーバイフォー建築物 5 階建て特別養護老人ホームが完成
https://www.mitsuihome.co.jp/company/news/2016/0525.html
※4 当社初の木造マンション「MOCXION INAGI」紹介 HP
https://www.mitsuihome.co.jp/property/mocxion/case.html
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出典:令和6年度 森林・林業白書 概要
2.SE構法の特長
SE構法のSEは、Safety Engineering(Engineering For Safety)の略で、「工学的に安全な構法」という意味です。同構法は1996年に開発されました。その後、現在に至るまで累計約3万棟(2024年実績)が建てられています。
SE構法は、柱や梁を互いに剛に接合することで強固な躯体をつくり上げるという、ラーメン構法を木造軸組工法に取り入れたものです。品質管理された材料と適確な構造計算により、耐震性に優れ、かつ自由度の高い空間を実現します。燃えしろ設計で柱や梁をあらわしにでき、耐火要件が求められる建築物にも内装に木質感をあたえ、木のぬくもりを感じる空間とすることができます。
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SE 構法を活用し、燃えしろ設計により木質感あふれる空間とした「桜の聖母学院 中学校新校舎」イメージ
3.「桜の聖母学院」の中学校新校舎への SE 構法の活用
当社で初めてSE構法で設計した物件が「桜の聖母学院」で増築する中学校新校舎です。本建物は、建築主から木質感を高めて「児童・生徒・保護者・職員がぬくもりや親しみを感じることができる校舎にしたい」という要望がありました。燃えしろ設計の活用や必要とされる大空間の実現において最適であったため、同構法にて設計・施工を行っています。2025年5月に着工し 2026年1月に竣工予定です。
施設の概要
建築地 :福島県福島市花園町31番1 外9筆
建築主 :学校法人コングレガシオン・ド・ノートルダム
施設名称 :桜の聖母学院小中学校校舎
設計監理 :三井ホーム株式会社
施工 :三井ホーム株式会社
敷地面積 :8699.44 平方メートル (2631.58 坪)
建築面積 増築 :943.76 平方メートル (285.48 坪)
延床面積 増築 :1466.13 平方メートル (443.50 坪)
規模・構造 :2階建て・木造軸組工法(SE構法)
工事工期 :2025 年 5 月~2026 年 1 月(予定)
ニュースリリース :
https://www.mitsuihome.co.jp/company/news/2025/250610.pdf
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増築後校舎全体 外観イメージ
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教室 イメージ
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エントランス・下足箱 イメージ
4.分譲マンション「ジオ荻窪」のエントランス棟の木構造工事へのSE構法の活用
当社で「桜の聖母学院」の中学校新校舎の次にSE構法を活用する予定としているのが、阪急阪神不動産と相鉄不動産を事業主とする分譲マンション「ジオ荻窪」です。当社はこの物件のエントランス棟の 木構造工事を担います。外観デザインが印象的なこの建物は、大きな開口と開放感のある室内、重厚さを備えた大屋根など、難易度の高い構造です。細部へのこだわりが詰まった建物を木構造で具現化するにあたり、中断面の柱・梁で構成するSE構法と独自技術の木造トラス(※5)を使用することとなりました。これにより、エントランス棟内の大開口やスパンを飛ばした大空間、大屋根を実現予定です。 2025年7月に当社部分の施工予定です。
※5 屋根組み等に用いられる三角形を基本単位とする骨組み。
施設の概要
建築地 :東京都杉並区荻窪二丁目535番1他(地番)
建築主 :阪急阪神不動産株式会社、
相鉄不動産株式会社
施設名称 :ジオ荻窪
設計監理 :一級建築士事務所 株式会社長谷建築設計事務所、
ファーストコーポレーション株式会社
施工 :ファーストコーポレーション株式会社、
エントランス棟の木構造工事のみ三井ホーム株式会社
敷地面積 :7013.96平方メートル (2121.72坪)
建築面積 :2799.61平方メートル (846.88坪)
延床面積 :7930.29平方メートル (2398.91坪)
当社施工面積 :367.82平方メートル (111.27坪)
規模・構造 :地上4階建て・鉄筋コンクリート造
工事工期 :2024年8月~2026年3月(予定)、
当社施工時期は2025年7月~2025年8月(予定)
HP :
https://geo.8984.jp/mansion/geo-ogikubo/
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エントランス棟 内装 イメージ
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エントランス棟 外観 イメージ
■株式会社エヌ・シー・エヌの概要
代 表 者 :代表取締役社長 田鎖 郁男
所 在 地 :東京都千代田区永田町2-13-5 赤坂エイトワンビル
設 立 :1996年12月11日
資 本 金 :3億9,109万円(2025年3月末現在)
事業内容 :木造耐震設計事業(耐震構法SE構法)
住宅分野ネットワーク展開「重量木骨の家」
住宅分野ハウスメーカー対応「OEM供給」
大規模木造建築(非住宅)分野「大規模木造建築」など
株式会社エヌ・シー・エヌ 特建事業部長 福田浩史様のコメント
「桜の聖母学院中学校」は、燃えしろ設計で構造躯体である柱や梁の木質感を表現したいというご要望を解決すべく、三井ホーム様と協議を重ね、当社独自の工法であるSE構法の特徴を活かし、構造体を合理的に空間デザインとして表現することが可能となりました。
併せて SE構法の特徴である木造ラーメン構造を活かした設計を実現することができ、多くの生徒が開放的な空間で伸び伸びと学習できる校舎となることを期待しています。
近年、当社でも問い合わせの多い学校施設における木材利用は、木の感触や調湿・断熱性能による心理的・健康面での効果に加え、木造化による温暖化抑制に貢献するという地球環境への課題解決までも可能となります。今まで培ってこられた三井ホーム様によるツーバイフォー工法による技術と SE構法との組み合わせを良い契機とし、「日本に安心・安全な木構造を普及させる」という当社理念に基づき、様々な用途に対応する豊かで快適な大規模木造建築へ取り組み、木材利用の促進に貢献してまいります。
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プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes