カカクコムが「KARAKURI assist」で属人化を解消、月間450時間の業務削減を実現
カラクリ株式会社

カスタマーサポート業務の標準化と“人海戦術”からの脱却を推進
カスタマーサポートをエンパワーメントするカラクリ株式会社(東京都中央区:代表取締役CEO 小田志門、以下カラクリ)は、株式会社カカクコム(東京都渋谷区:代表取締役社長 村上敦浩、以下カカクコム)の価格.com事業におけるカスタマーサービス部門に生成AI搭載のオペレーター支援ツール「KARAKURI assist」を2024年4月に導入し、問い合わせの初期対応を中心に、月間450時間相当の業務時間削減を実現したことをお知らせします。あわせて、ナレッジ検索の精度向上や対応文面の作成支援がサポートメンバーの意識変化を促し、属人的だった業務の標準化や、社内における生成AI活用文化の醸成にもつながる取り組みとなっています。
[画像:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/25663/127/25663-127-a17fb802e7ea94d33b3a766fa4fbc366-1920x1080.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
■導入背景:2006年のカスタマーサービス部設立から蓄積された「ナレッジマネジメントの限界」
カカクコムが運営する「価格.com」は、月間約4,000万人が利用する日本最大級の購買支援サイトです。多数のお客様を支えるカスタマーサ-ビス部では、商品を比較・検討するお客様や情報を提供する出店店舗などから寄せられる多種多様な問い合わせへ迅速なサポートを提供しています。同部門ではこれまでも教育体制やナレッジ共有の整備に取り組んできましたが、業務範囲の拡大とともにサポートメンバー間の対応品質や対応スピードにばらつきが生じ、対応の属人化やナレッジ活用の限界が課題として顕在化していました。2006年の部門設立時より蓄積されたナレッジはクラウド上で共有されていたものの、「検索しづらく、必要な情報になかなか辿り着けない」「情報を探すこと自体に時間がかかる」といった声が現場から寄せられ、対応の効率化には限界が見えはじめていました。こうした背景から、カスタマーサービス部では“経験に頼らず、誰もがスムーズに対応できる環境”を目指し、AIを活用した支援ツールの導入を検討。複数ツールの比較を経て、「導入のしやすさ」「UIのわかりやすさ」「柔軟なカスタマイズ性」などが評価され、「KARAKURI assist」の導入を決定いたしました。
■KARAKURI assist活用・効果について
カスタマーサービス部では、問い合わせの初期対応における業務効率化と対応品質の向上を目的に、「KARAKURI assist」を活用した生成AIによる現場支援に取り組んでいます。ナレッジ検索や文面作成など日々のメール対応業務にツールを組み込み、業務時間の削減とサポートメンバーの意識変化、属人化の解消といった多面的な成果を生み出しています。
1. ナレッジの一元管理と生成AIによる文面作成で、初期対応を大幅にスピードアップ
従来、FAQや対応ナレッジはクラウド上で共有されていたものの、検索性やデータ構造の設計に課題があり、必要な情報にすぐ辿り着けないという声が現場から上がっていました。必要な情報をKARAKURI assistが適切に検索・提示する仕組みを整備したことで、「どこにあるか分からない」「探すのに時間がかかる」といった悩みを解消しています。
さらに、生成AIがナレッジをもとに問い合わせ返信文のドラフトを自動生成する機能により、サポートメンバーは検索・作成の手間を最小限に抑えたスムーズな初期対応が可能に。ナレッジの即時活用と作成支援を組み合わせることで、対応スピードと正確性の両立を実現しました。こうした取り組みにより、月間450時間相当の業務時間が削減されています。
2. メンバーごとに“使いこなせる”カスタマイズ性
KARAKURI assistでは、よく使うテンプレートをショートカットとして登録し、ワンクリックで呼び出すといった個別カスタマイズが可能です。サポートメンバーは、自身の対応業務や使用頻度に応じて操作画面を調整することで、最適効率性を実現。一律の運用ルールに縛られるのではなく、各々が“使いやすい形”でツールを使いこなせる点が、生成AIツールの自然な社内定着に繋がっています。このように、現場にとって負荷の少ない柔軟な活用スタイルが実現したことで、属人化していた業務の標準化が大きく前進しました。
3. 意識変化を促す仕掛けとしても機能
ナレッジ検索や初動対応の効率化が進むなかで、サポートメンバーの意識面での変化が確認されています。「1分1秒を意識して対応する」への行動変容に加え、部門としてお客様の満足度だけではなく利益貢献していこうといった新たな方針とも連動する動きが現場から生まれています。ツール活用によって生まれた時間的余裕が、単なる業務に留まらず利益貢献を意識した自発的な改善活動や付加価値の高いフォロー行動へ発展しています。
■株式会社カカクコム 価格.comカンパニー プロダクト本部 カスタマーサービス部 部長 別所 信也さま コメント
当社では現在、全社的に生成AI活用を推進しています。そうした中、カスタマーサービス部門では早期に生成AIを搭載した支援ツール(KARAKURI assist)を導入しました。 組織としての方針に先駆けて現場起点で生成AI活用に踏み出したことで、ツールを「使う」こと自体が目的ではなく、カスタマーサービス部門としていかに生産性を高め、会社に貢献できるかという意識が自然と醸成されたと感じています。
KARAKURI assistは、UIがシンプルでわかりやすく、現場にもすぐに馴染みました。特に、ブラウザ上でそのまま使える設計になっているため、業務の流れを止めることなくスムーズに活用できる点が現場からも好評です。導入後は、初期対応のスピードが上がっただけでなく、“もっと効率的に対応しよう”という前向きな姿勢が各メンバーの中に広がっていきました。
今後は、人海戦術に頼る体制からの完全な脱却を目指すとともに、サポートメンバーもお客様も無理なく問題を解決できる仕組みを構築していきたいと考えています。単なるコスト削減にとどまらず、問い合わせを通じたお客様の満足度向上につなげていけるよう取り組んでいきます。
■株式会社カカクコム 会社概要
株式会社カカクコムは、購買支援サイト「価格.com」、レストラン検索・予約サービス「食べログ」、求人情報の一括検索サービス「求人ボックス」など、人々の生活と密接に関わる多様なインターネットサービスを運営しています。1997年の創業以来、一貫して「ユーザー本位」の価値観を追求し、「ユーザーファーストで、新しい常識を作る」というミッションを掲げており、常に生活者の視点に立ち、中立公正な立場で信頼性の高い情報を提供することで、日々の暮らしにおける最適な選択を支援し、社会に貢献することを目指しています。
会社名 :株式会社カカクコム
所在地 :東京都渋谷区恵比寿南3丁目5番7号 デジタルゲートビル
設立 :1997年12月
代表者 :代表取締役社長 村上敦浩
事業内容 :サイト・アプリの企画運営、各種プラットフォームの提供
URL :
https://corporate.kakaku.com/
▶ 会社概要
カラクリは「FriendlyTechnology」というビジョンを掲げ、大規模言語モデル(LLM)のカスタマーサポートへの実用化を目指すAIスタートアップです。2018年からはトランスフォーマーモデルであるBERTの研究を開始し、2022年からはGPTを含む大規模言語モデルの研究に取り組んでいます。また当社のSaaS事業で提供するカスタマーサポート向けAIシリーズは、高島屋、SBI証券、セブン-イレブン・ジャパン、星野リゾートなど、各業界のトップ企業に選ばれ続けています。
【主な実績】
・2018年 ICCサミット「スタートアップ・カタパルト」入賞
・2020年 Google for Startups Accelerator2020に採択
・2022年 Google for Startups Growth Academy Tech 2022に採択
・2023年 AWS LLM開発支援プログラムに採択
・2024年 生成AI実用化推進プログラムに認定
・2024年 Meta社 完全招待制の生成AI開発者会議に参加
・2024年 経産省「GENIAC」に採択
住所 : 〒104-0045 東京都中央区築地2-7-3 Camel 築地 II 5F
設立 : 2016年10月3日
代表者 : 代表取締役CEO 小田 志門
事業内容 : AIアルゴリズムの研究開発、カスタマーサポート特化型AI「KARAKURI」シリーズの開発・提供・運営など
URL :
https://about.karakuri.ai/
プレスリリース提供:PR TIMES
記事提供:PRTimes