【北海道白糠町】天然ブリの品質向上に向け「船上活締め」講習を初開催!
北海道白糠町

“やっかいもの”から誇りの資源へ、“極寒ぶり”に賭ける、白糠漁師たちの挑戦
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北海道白糠町(しらぬかちょう)は2025年9月8日(月)、定置網漁師を対象とした「天然ブリの船上活締め技術」に関する実演講習会を初めて開催しました。講師には、鮮魚処理に精通した民間企業の専門家を招き、当日は約40名の漁師が参加。魚体の鮮度を保ち、付加価値を高める処理技術を熱心に学びました。
白糠町では現在、官民連携による高付加価値漁業への転換を進めており、「船上活締め・放血処理」を施した7キログラム以上の天然ブリを「極寒ぶり(R)」としてブランド化。ふるさと納税の返礼品としても展開しています。
▶白糠町note:
https://note.com/_shiranukacho/
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2025年9月8日、白糠漁港の一角にある鮮度保持水槽施設に、漁師たちが次々と集まってきました。
彼等の目的は、近年秋鮭の定置網に多く入るようになった“ブリ”の品質を高めるための技術勉強会。変化する海にどう向き合うか──そのヒントを得ようと、漁師たちは真剣な表情で会場に足を運んでいました。
この日行われたのは、魚の鮮度と味に大きく関わる「船上活締め」の実演講習です。
講師として招かれたのは、鮮魚処理に詳しい株式会社TORETATEの代表取締役・倉本満隆さん。そしてもう一人、白糠漁協定置網部会・青年部長であり、実際の漁の現場を知り尽くす木村太朗船長。
「声をかけたのは船頭(船長)7人だったんですが、当日蓋を開けてみたら、なんと40人もの漁師が参加してくれたんです」
そう嬉しそうに話すのは、町と共に“極寒ぶり(R)”のブランド化を進めてきた株式会社イミューの黒田康平代表。この勉強会の発起人です。
この日集まったのは、単なる興味本位ではありません。これまで“やっかいもの”とされていたブリに対し、「品質を高めて、価値ある魚に変えていこう」という漁師たちの本気の意志。その熱が、はっきりと形になった日でした。
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今、北海道の海に異変が起きています。
白糠町では、長年“秋の風物詩”として親しまれてきた秋鮭の水揚げ量が、10年前と比べて約3割も減少。要因は、地球温暖化による海水温の上昇や、赤潮による被害など、自然環境の変化と言われています。
これまで豊かな海の幸に恵まれていた白糠の漁業も、その影響から逃れられずにいます。ししゃも、毛ガニ、ホッケなど、四季折々の海の幸を支えてきた海が、少しずつ“これまで通りではいかない”状況へと変わってきているのです。
そんな中、目立って増えてきたのが“ブリ”でした。
道内では昔から、ブリを積極的に食べる習慣がありませんでした。白糠でも同じで、漁師たちにとってブリは「秋サケの網にかかる邪魔者」。しかも、地元では“血の味がして苦手”という声もあり、ほとんど食卓にのぼることもなかったのです。
市場でも安値で買い叩かれ、価値の低い魚とされてきたブリ。漁師たちも「獲れても困る」と思っていたのが正直なところです。
しかし、そんなブリをブランド魚として育てようと、2022年に官民連携で立ち上がったのが「極寒ぶり(R)」プロジェクトでした。
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「白糠の海で育ったブリは、身が引き締まり、脂のりも素晴らしい」と、ある料理人が評価したことがきっかけでした。それを受けて株式会社イミューは、「この魚を、ただの水産物としてではなく、地域資源として育てよう」と決意します。
ブリのブランド化に必要だったのは、“丁寧な扱い”と“適切な価格設定”でした。具体的には、
● 魚体重7kg以上の個体を選定
● 漁師が船上で活締め・脱血処理を実施
● 鮮度管理を徹底して、すぐに冷却・保管
この基準を満たした魚に「極寒ぶり(R)」の名を与え、通常の浜値の約6倍、1,200円/kgという価格で買い取る仕組みを整えました。
2022年には、ふるさと納税の返礼品として「極寒ぶり(R)」を初出品。これが想像以上の反響を呼び、全国から「おいしい」「また食べたい」といった声が届くように。漁師たちの自信と誇りも、少しずつ変化していったのです。
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プロジェクトが進むにつれて、町の中でもさまざまな変化が起きていきました。
・2023年:町内に水産加工工場が完成。白糠漁港から車で15分という近距離に立地し、水揚げ後の品質保持と安定出荷が可能に。
・2024年:漁港内に鮮度保持水槽施設を整備。魚体の更なる高付加価値化をめざす体制づくりへ。
・2025年:漁師たちの技術向上を目的とした、初の勉強会を開催(先述)
町、漁協、民間が連携し、「海の恵みを、いかに丁寧に、価値ある形で届けるか」という視点で少しずつ整備を進めてきました。
もちろん、ここまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。
課題1.:大量出荷前提の水産加工体制
ブリは1匹1匹の処理が重要ですが、白糠の加工体制は秋サケなど“大量処理”前提の仕組みでした。
課題2.:長すぎる流通経路
白糠で水揚げされたブリは、札幌や豊洲などを経由して1週間以上かけて消費者のもとへ。鮮度も落ち、価格も中間で搾取されがちでした。
課題3.:地元での食文化の壁
カレイやホタテを好む町民にとって、ブリの“血の味”は敬遠されがち。当初は「誰が食べるの?」といった否定的な声も。
しかし、「ブリに価値をつける」という旗を掲げてからは、関係者の目線が揃い始めました。名前をつけるだけではなく、「なぜこの魚を扱うのか」「どう育てるか」をみんなで共有する中で、価値づけの文化が少しずつ育っていったのです。
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ブランドづくりにおいて、イミュー代表の黒田さんは次のように語ります。
「極寒ぶり(R)は、“変わりゆく海と向き合う漁業の未来”そのもの。大切なのは、見た目や話題性ではなく、品質と品格。
商品として、そして漁業としての完成度を高めていくことで、漁師も地域も持続可能になると信じています。」
この言葉に、現在の白糠の漁業の転換が集約されているのではないでしょうか。
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白糠漁業協同組合 山田組合長
白糠漁業協同組合の山田組合長は、こう語ります。
「最初はブリが獲れても“これどうすんの”って感じだった。だけど、ここ数年の取組みで漁師がどんどん前向きになってきている。勉強会に40人も集まったのは、もう“間違いない”。これまでになかった熱を感じている。」
また、勉強会に参加した漁師の一人、雲津知成さんはこんな想いを語ってくれました。
「今まで獲れてなかった魚が急に獲れるようになった。でも扱い方がわからなかった。こういう勉強会で魚の価値を上げていけるなら、漁師ももっと潤うと思うし、町の将来にもつながるんじゃないかな。」
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左から:白糠町議会 富田議長、白糠町 棚野町長、白糠漁業協同組合 山田組合長、イミュー 黒田代表、木村漁業部木村代表、イチヤマニ雲津漁業部 雲津代表
秋鮭が減り、見たことのない魚が網にかかるようになった北の海。
その変化を嘆くだけでなく、「今の海とどう向き合うか」「どう活かすか」に、白糠町は全力で取り組んでいます。
白糠の漁業は今、新しい時代へと舵を切りました。
変わることを恐れず、手を取り合って前に進む──その挑戦は、これからも続いていきます。
極寒ぶり(R) ブリしゃぶセット
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ふるさと納税サイト
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極寒ぶり(R) 厳選3種漬け丼の素セット
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ふるさと納税サイト
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新たな課題解決:「ハマチ」の商品化へ
極寒ぶり(R)は「白糠漁協で水揚げ」「船上活〆処理」「7kg以上」という基準を設けています。一方で、定置網には7kg未満のブリ(ハマチ)も多くかかり、活用が課題でした。
そこで、あっさりとした味わいを活かし「りゅうきゅう風漬け丼の素」等として商品化。
こちらも、ふるさと納税返礼品として展開します。
白糠産ハマチ 漬け丼の素
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ふるさと納税サイト
白糠漁業協同組合
所 在 地 〒088-0304 北海道白糠郡白糠町岬1丁目2番地42
代 表 者 代表理事組合長 山田 明
電 話 番 号 (01547)2-2221 (代表)組合事務所
株式会社イミュー
所在地:東京都品川区西五反田7-22-17 TOCビル 10階
代表者:黒田 康平
設 立:2021年4月
事 業:ふるさと納税支援事業、ブランド開発事業、商品開発事業
URL:
https://www.immue.co.jp/
note:
https://note.com/immue_inc
株式会社シラリカ(株式会社イミュー100%出資子会社)
所在地:北海道白糠町庶路2丁目4-31
設 立:2023年9月
URL:
https://shirarika.co.jp/
■北海道白糠町のご紹介
北海道白糠町は北海道の東部に位置する人口約7,000人のまちです。
豊かな自然に恵まれ漁業、林業、酪農などが盛んです。太平洋沖の暖流と寒流が交わる絶好の漁場にあり、1年を通じて様々な海産物が獲れ、茶路川、庶路川、音別川と鮭が産卵に帰ってくる川が3本もある恵まれた立地から「秋鮭」「いくら」の漁獲量が高く、ふるさと納税の返礼品としても高い人気を誇っています。近年は「ブリ」の漁獲量が増え、「極寒ぶり(R)」として新たな名産品の一つになっています。
白糠町ホームページ
白糠町公式note
Instagram
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プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes