地域発・社会変革型スタートアップ、第三者割当増資を実施
株式会社空庵

~ 愛媛銀行らが出資、事業承継とデジタルによる地域再構築モデルに注目 ~
株式会社空庵(代表取締役:濱村誠/本社:愛媛県宇和島市)はこのたび、愛媛銀行らが運営する「せとうちSDGs投資事業有限責任組合(通称:せとうちSDGsファンド)」をはじめとする複数の地域金融機関・事業会社を引受先とする第三者割当増資を実施いたしました。
本ファンドは、地域課題の解決を担うスタートアップへの支援に特化したファンドであり、空庵の地域事業承継とデジタル変革を統合した次世代型ビジネスモデルが評価を受け、今回の出資に至りました。
空庵は、地域イノベーションを専業とするスタートアップとして、地域に点在する課題を事業承継とデジタル変革により再構築し、新たな経済循環を生み出すことをミッションとしています。中心に据えるのは、ウェルビーイングを重視する若者世代やパラレルワーカー、多拠点生活者たち。多様な価値観や働き方を受け入れながら、地域の人手不足や後継者不在といった本質的な課題の解決を図ります。
■ すでに展開している事業
現在、宇和島地域を中心に以下の取り組みを展開しており、今後さらに発展させていきます。
廃校モール「
ビーチビレッジ石応」における起業家育成プログラム(withTokio)
ビーチビレッジ石応を拠点とし、都市と地域の若者が交わる「越境型人材育成プログラム」を展開。すでに複数のプロジェクトが動き出しています。
登録有形文化財「
木屋旅館」運営会社の事業承継と再構築プロジェクト
木屋旅館の運営会社である株式会社きさいや宇和島との資本提携により、事業モデルそのものの再構築を推進中。文化財としての魅力を活かしながら、宿泊・観光・企業研修・デジタル体験といった複合的機能を融合させた新たな価値提供を目指しています。
地域の魅力とサステナビリティを発信する「
デジタル物産展」
リアルイベントとオンラインを融合し、フードロス削減や防災備蓄の観点から新しい購買行動を提案。2025年7月に東京で開催された物産展では、宇和島の地域資源と防災・環境への取り組みを連動させた独自のコンセプトを発信しました。2025年11月には、東京の大手町で規模を拡大してデジタル物産展の実施を予定しています。
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過疎地域の歴史と文化を未来につなぐ(木屋旅館の運営会社を事業承継)
■ 今回の増資によりこれから着手する事業
空き家再生民泊事業の展開
増え続ける空き家を地域資源と捉え、リノベーションを行い民泊事業として収益化。地域創生に共感する若者世代の移住・滞在を促進しています。特に、家守(やもり)制度により、若者自身が空き家の管理運営に関与しながら居住できる仕組みを整備。地域での暮らしを始めやすい環境を提供しています。
チャレンジキッチン事業の始動
ビーチビレッジ石応の厨房施設を活用し、飲食業や食品開発に挑戦する若者を支援するプロジェクトを開始します。耕作放棄地を活用した大豆栽培や岩牡蠣養殖といった一次産業体験に加え、6次産業化(加工・販売)までを一貫して体験できる環境を整備。パラレルキャリアを志向する若者に食品・飲食という新たな挑戦の場を提供します。
商住一体型空き家を活用した食住近接型ライフスタイルの実装
地方のシャッター商店街などに点在する、住居と店舗が一体となった空き家物件を活用し、都市部では困難な“究極の食住近接”を実現するライフスタイル・モデルを構築していきます。日常的に自動車を必要としない、新しい田舎暮らしの提案として、今後の展開を進めていきます。
空庵は、観光と一次産業の二軸をもとに、以下のような地域経済の統合型バリューチェーンを創出しています。
観光のサプライチェーンを再構築・統合
ツアーオペレーター、宿泊、交通、体験、飲食、小売といった観光関連事業を事業承継、M&A、新規事業開発を通じて再構築。
一次産業を観光資源化・商品化
養殖や農業を「体験型観光」および「高付加価値な食・物販商品」として再定義し、地域内循環を促進。
事業の担い手を育成するライフデザイン支援
地域での多様な働き方やキャリアのあり方を可視化・実践可能な形で提示することで、地域の働き手を確保しつつ、若者世代のウェルビーイングが実現できる環境を醸成します。
これらの要素は、空庵が開発・運営する地域デジタルプラットフォーム上に段階的に実装されており、EC、予約、地域通貨、NFT、CRMなどが統合的に機能することで、新たな地域イノベーションモデルの構築に向けた実証・展開を進めています。
今回の資金調達を契機に、空庵は「地域に根ざし、世界とつながる」持続可能なビジネスモデルをさらに深化させ、宇和島市を起点とする社会実装型の地域イノベーションモデルを全国に広げてまいります。
また、空庵が運営等に関わる多様なリアルビジネス拠点(木屋旅館、空き家再生民泊、飲食店、小売店、食品加工場、キャンプ場等)と、自社が保有するデジタルソリューション(地域通貨、NFT、EC、CRM等)、そして行政・地域事業者とのネットワークを「地方創生の箱庭」と捉え、地域創生に強い関心を持つ都市部の大手企業に対して、新規サービスやビジネスモデルの実証実験サービス、「ボーダフルスタジオ」として提供してきました。
今後は、連携パートナーを拡大し、地域モビリティ等のインフラ領域も取り込み、より包括的な過疎地域への社会実装に取り組んでまいります。
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空庵の持つリアルビジネス拠点を箱庭とした実証実験プラットフォーム提供サービス「ボーダフルスタジオ」
【株式会社愛媛銀行 執行役員 宇和島支店長 渡辺 稔 様】
空庵様は、空き家を地域資源として活用しながら、若者世代の移住・定着を促進するなど、地域が直面する重要な課題に対して実践的かつ創造的なアプローチを行っておられます。特に、空き家再生民泊と家守制度による若者の居住支援や、起業家育成などを通じた地域人材の発掘・育成には、私たち地域金融機関としても大いに共感しております。
愛媛銀行としては、地域に根差したチャレンジを支える伴走者として、今後も継続的に支援してまいります。
【宇和島商工会議所 会頭 有間 義恒 様】
地域課題である空き家の活用は、地域の魅力発信と人流創出に直結します。リノベーションによって生まれる交流拠点は、商店街や周辺エリアの賑わいを生み、若い世代や移住者の定着にもつながります。さらに、宇和島が誇る歴史・伝統文化や海山の豊かな食資源と掛け合わせることで、観光・交流人口の拡大にも大きく寄与すると確信しています。地元商工会議所として、空庵様の取り組みが宇和島の新たな可能性を切り拓くことを強く期待するとともに、今後も一層の連携を図ってまいります。
【宇和島市長 岡原 文彰 様】
本市では、多くの地方と同様に人口減少や空き家問題、後継者不足といった地域課題を抱えています。貴社の「地域に根ざし、世界とつながる」ビジョンはこれからの持続可能な地域づくりにとって欠くことのできない展望であり、今後の活躍に期待します。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社空庵(担当:溝脇)
Webフォーム:
https://ku-an.co.jp/contact/プレスリリース提供:PR TIMES

記事提供:PRTimes