【祝・山田風太郎賞】「受賞はミャクミャクのおかげかも?」遠田潤子さんの『ミナミの春』が山田風太郎賞を受賞!大阪万博イヤーにふさわしい、大阪ミナミが舞台の傑作家族小説
株式会社文藝春秋

大阪が舞台、姉妹芸人「カサブランカ」と同時代を生きた人々の物語
株式会社文藝春秋(東京都千代田区 社長:飯窪成幸)が2025年3月に刊行した小説『ミナミの春』(遠田潤子著)が、第16回山田風太郎賞を受賞しました(『神都の証人』(大門剛明著)と同時受賞)。同作は大阪を舞台に、姉妹芸人「カサブランカ」と同時代を生きた人々の偶然の出会いと、人生の奇跡を描き出した、傑作家族小説です。
山田風太郎賞は、戦後日本を代表する大衆小説作家・山田風太郎の独創的な作品群と、その作家的姿勢への敬意を礎に、有望な作家の作品を発掘顕彰するために創設されたものです。ミステリー、時代、SFなどジャンルを問わず、対象期間に発表され、最も面白いと評価された作品に贈られます。現在の選考委員は朝井まかて氏、貴志祐介氏、桜木紫乃氏、馳星周氏の4名です(今回の選考会は貴志氏欠席)。
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遠田潤子『ミナミの春』(文藝春秋刊)
本当にびっくりしたとしか言えないですね。ひたすら嬉しいですし、びっくりしていますが、こうして候補にいただいて、応援していただいた皆さまにお礼を申し上げたいです。じつは私は万博にすごくはまっていて――17回も行きましたので、万博が終わってロスな感じだったんですが、それもすっかり今回の受賞で吹き飛びました(笑)。ひょっとして受賞はミャクミャクのおかげかもしれません。
売れない芸人を続ける娘、夫の隠し子疑惑が発覚した妻、父と血のつながらない高校生……大阪・ミナミを舞台に、人の「あたたかさ」を照らす、6編のストーリーが織りなす群像劇。
亡妻の願いをかなえるため、ピアノの英才教育を施した娘のハルミは、漫才師になると言って家を出ていった。1995年、阪神淡路大震災でその娘を亡くした吾郎は、5歳になる孫の存在を元相方から知らされる。(「松虫通のファミリア」)
相方のハルミが憧れた漫才師はただ一組、「カサブランカ」。しかし到底追いつけるはずもなく、ヒデヨシも漫才師を辞めた。2025年、万博の春に結婚を決めたハルミの娘のため、ヒデヨシはもう一度だけ動き出す。(「ミナミの春、万国の春」)。
ほか全六編で構成される連作短編集は、痛みも後悔も乗り越えて、いつかきっと笑える――いま注目の作家が放つ“傑作家族小説”です。
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遠田 潤子(とおだ・じゅんこ)
1966(昭和41)年、大阪府生まれ。関西大学文学部独逸文学科卒業。2009(平成21)年、『月桃夜』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。『雪の鉄樹』が「本の雑誌が選ぶ2016年度文庫ベスト10」第1位に、『オブリヴィオン』が「本の雑誌が選ぶ2017年度ベスト10」第1位に輝く。『冬雷』で第1回未来屋小説大賞を受賞、2020年『銀花の蔵』で直木賞候補に。他の著書に『ドライブインまほろば』『廃墟の白墨』『人でなしの櫻』『イオカステの揺籃』『天上の火焰』などがある。
書名:『ミナミの春』
著者:遠田潤子
判型:四六判並製カバー装
発売:2025年3月6日
定価:1,980(税込)
ISBN:978-4-16-391955-3
書誌URL:
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163919553プレスリリース提供:PR TIMES

記事提供:PRTimes