物件価格高騰で注目を集める「定期借地権付きマンション」の最新動向をLIFULL HOME'Sが調査
株式会社LIFULL

定借=安いは間違い?所有マンションよりも平均価格が高いエリアも
事業を通して社会課題解決に取り組む、株式会社LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:伊東祐司、東証プライム:2120)が運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」は、物件価格の高騰で注目を集める「定期借地権付きマンション(以下、定借マンション)」の最新動向について調査しました。
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一般の分譲マンションが土地の所有権を購入するのに対して、定借マンションの場合は、期限を決めて土地を借り、その上に建てられた建物の所有権を購入するのが特徴です。定借マンションは土地を購入しないために一般的なマンションと比べて販売価格が安いことが多く、物件価格が高騰を見せるなか注目を集め始めていますが、期限がきたら土地を返還しなければならない、所有権マンションとは異なる費用(地代)が発生するといったデメリットも存在します。
そこで、流通状況や物件価格を調査し、どんなエリアに多いのか?本当に安いのか?といった疑問を解き明かします。
2020年1月~2025年9月の間にLIFULL HOME'Sに掲載された新築/中古マンションのうち、定借マンションの割合を見たところ、一都三県で新築・中古共に最も割合の高かった東京都は新築が1.5%、中古が0.5%となっています。千葉県も新築が1.3%なのに対し中古は0.2%となっており、近年定借マンションは増加しているものの、依然として供給量は少ない状態です。
一方で、埼玉県・神奈川県は新築・中古での大きな差異は見られませんでした。
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2020年1月~2025年9月の間にLIFULL HOME'Sに掲載された1都3県の中古マンションのうち、定借マンションの割合が高かった行政区別にランキング化しました。
1位の稲城市(定借マンションシェア率4.2%)は多摩ニュータウンの端に位置しています。独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)が事業用定期借地権を設定しマンション分譲を継続していたため、定借マンションのシェアが他のエリアよりも高くなっています。
2位の千代田区(定借マンションシェア率3.2%)は定借マンションの平均築年数が7年と最も浅く、近年において定借マンションが増加したエリアとみることができます。マンション価格が高騰するなか、超都心という立地での大規模開発の難しさと、それに伴う価格戦略において定借権という手法が用いられたと考えられます。
3位の渋谷区は(定借マンション率3.0%)所有マンションよりも定借マンションの平均価格の方が高い結果となりました。同様の動きは新宿区、三浦郡葉山町、綾瀬市でも起きており、定借マンションは割安と言えども、必ずしも安価ではないことが分かります。
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定期借地権分譲マンションは約10%割安とされるが・・・地代や解体積立金が別途発生
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日本で定期借地権分譲が開始されたのは1992年です。いわゆる“90年バブル”で地価が高騰した際に「借地借家法」の改正によって、土地の価格分を含めずに建物の価格だけで販売できる住宅を建築可能にしたのです。当初は土地の価格分が大きい戸建住宅で採用され、分譲マンションで採用され始めたのは1995年以降、供給が本格化し始めたのは2000年以降でした。以来、長きに渡る資産デフレ期もあり、首都圏では累計で200物件超、約1.7万戸とシェアは期待されたほど拡大してはいません。
一方、LIFULL HOME'Sに掲載されている定借マンションの流通状況を確認したところ、首都圏における新規供給は、9月末現在で既に2,084戸(LIFULL HOME'Sに掲載された戸数)と過去最大規模に達しており、定借マンションは物件価格の高騰によって、足元で急激に供給が拡大する状況にあります。中古においても、最も定借マンションの物件数が多い東京都でも0.5%の流通シェアに留まっており、周辺3県では0.5%に達しない状況ではあるものの、流通件数自体は2025年に昨年対比で136.3%と順調に拡大しています。
定借マンションは、地主である土地の所有者が土地を売却することなく収益化できるというメリット、またマンションを供給するデベロッパーにも企業が利便性の高いエリアに所有する土地にマンション建設&分譲が可能になるというメリットがあり(それが駅徒歩所要時間の差に表れています)、さらに購入検討者にとっても土地共有分のコスト負担がないことから所有権分譲マンションと比較して10~20%程度安価に購入できるという点が魅力で、円安による資材価格の高騰や建設業・運輸業の人件費高騰、そして地価の上昇という“トリプルコストプッシュ”で住宅価格が上昇し続けるなかでは、定借マンションの認知が進むに連れて新規供給および中古流通もともに活性化していく可能性は高いといえます。
ただし、定借マンションは土地の借り上げ期限が迫ってくるに連れ市場価値を失い始め、また所有権分譲マンションにはない「地代」および「解体積立金」というランニングコストの負担も発生します(このコストは住宅ローン完済後も負担し続ける必要があります)。また、利便性や周辺環境の良好な立地に分譲されるケースが多く、価格自体は決して安価とは言えません。したがって、定借マンションの購入については、新築・中古の別を問わず、物件ごとに異なる定借期間やコストの配分をシミュレートし、所有権分譲マンションと比較して“経済合理性が高いか否か”を把握し判断する必要があります。
集計対象:LIFULL HOME'Sに掲載された中古マンション
集計期間:2019年1月~2025年9月
LIFULL HOME'Sは、「叶えたい!が見えてくる。」をコンセプトに掲げる不動産・住宅情報サービスです。賃貸、一戸建て・マンションの購入、注文住宅から住まいの売却まで。物件や住まい探しに役立つ情報を、一人ひとりに寄り添い最適な形で提供することで、本当に叶えたい希望に気づき、新たな暮らしの可能性を広げるお手伝いをします。
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