第40回日本女性医学学会学術集会にて月経随伴症状に関する研究成果を発表
株式会社インタースペース

テックドクターとあすか製薬の共同研究により、ウェアラブルデータを用いて「月経期の不調」と睡眠リズムの関係を明らかに
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パフォーマンスマーケティング事業・メディア事業を展開する株式会社インタースペース(所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:河端 伸一郎、証券コード:2122)のグループ会社である4MEEE株式会社(代表取締役:尾久 一也、本社:東京都新宿区、以下、4MEEE)は、運営するヘルスケアアプリ『4MOON(フォームーン)』を通じて協力した共同研究の成果が、2025年11月1日(土)・2日(日)にホテル イースト21東京で開催された第40回日本女性医学学会学術集会において発表されたことをお知らせいたします。
本件は、株式会社テックドクター(代表取締役:湊 和修、本社:東京都中央区、以下、テックドクター)とあすか製薬株式会社(代表取締役:山口 惣大、本社:東京都港区、以下、あすか製薬)が共同で実施した月経随伴症状に関する研究で、『4MOON』のユーザーの協力のもとで進められました。
本発表は、2024年9月24日に公表した共同研究プレスリリースに基づく成果の一部です。解析の結果、月経随伴症状の重症度(MDQスコア)が高い群ほど睡眠のばらつきが大きく、痛みスコアが高い群ほど睡眠効率が低下する傾向が明らかとなり、先行研究で報告されていた「月経痛が強い群は睡眠の質が悪化する」という傾向をウェアラブルデータで再現することに成功しました。この成果により、月経随伴症状の重症度を客観的に評価し、個々の体調に合わせた治療やケアにつなげる可能性が示されました。
月経困難症は、日本人女性の約8割が経験するとされる一般的な症状であり、多くの女性にとって月経に伴う下腹部痛や頭痛、倦怠感などは「日常的な不調」として受け止められています。その一方で、痛みや不調を理由に医療機関を受診する人は限られており、治療やサポート体制が十分に行き届いていない現状が指摘されています。
近年の研究では、月経痛や月経前症候群(PMS)の背景には、ホルモン変動に加えて睡眠の質や心拍変動、日常活動量といった生活リズム要因が密接に関与していることが報告されています。* 例えば、月経困難症の女性では健常群に比べて心拍数や自律神経指標に差がみられ、睡眠の質の低下がPMSや月経困難症の重症度と関連するとの報告もあります。さらに、PMSの女性においては、運動が症状軽減に寄与する可能性も示唆されています。
しかし、これまでの多くの研究は短期間の観察や自己申告データに基づいており、日常生活の中で症状がどのように変化しているのかを連続的・客観的に把握することは難しいという課題がありました。
こうした背景を踏まえ、本研究では、ウェアラブルデバイスによって取得される心拍・睡眠・活動量データと本人による主観的評価を組み合わせ、月経随伴症状の重症度を定量的に評価する新たなアプローチを目的としました。
<研究概要>
研究期間:2024年9月~2025年2月
研究開発分担機関:株式会社テックドクター、あすか製薬株式会社
研究対象:ヘルスケアアプリ『4MOON』に登録している18歳以上49歳以下のユーザー 236例
(基準に基づいて選定)
評価指標:
・主観的評価指標
・MDQ(日本語版月経随伴症状に関する調査フォーム)
・EQ-5D-5L(日本語版EuroQol 5 dimensions 5-level)
・ウェアラブルデバイスデータ
・Fitbitから得られる心拍・睡眠・活動量データなど
■研究成果
本研究の解析の結果、月経に伴う心身の不調の重症度(MDQスコア)が高いほど、睡眠中央時刻のばらつきが大きくなる傾向が確認されました。また、痛みスコアが高い群では睡眠効率が低下する傾向もみられ、症状の重さと睡眠の質との関連が示唆されました。
先行研究でも、月経痛の強い群では睡眠効率や睡眠の質が悪化することが報告されていますが、本研究ではウェアラブルデバイス(Fitbit)を用いた客観的なデータによって、同様の傾向を再現できたことが確認されました。
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今回の成果は、月経に関連する症状を定量的に捉える新たな可能性を示すものであり、月経困難症をはじめとする女性特有の健康課題に対して、より客観的かつ継続的な評価を行うための基盤となるものです。
今後も本研究成果をもとに、月経に関連する症状の実態把握を継続し、重症度を定量的に評価するデジタルバイオマーカーの開発を進めてまいります。また、月経に伴う不調に悩む女性に対して、適切な治療機会の提供や生活の質(QOL)の向上につながる仕組みづくりを推進してまいります。
【参考情報】
学会名 :第40回日本女性医学学会学術集会
会期 :2025年11月1日(土)・2日(日)
会場 :ホテルイースト21東京
公式サイト :
https://kwcs.jp/jmwh40/
■株式会社テックドクターについて
「データで調子をよくする時代へ」をビジョンに掲げ、ウェアラブルデバイスをはじめとした日常のセンシングデータから健康に関するインサイトを導く「デジタルバイオマーカー**」の開発と、その社会実装を進めています。医療・製薬・食品関連企業や研究機関と連携し、データに基づくAI医療の実現を目指しています。
URL:
https://www.technology-doctor.com/
■あすか製薬について
「先端の創薬を通じて、人々の健康と明日の医療に貢献する」という経営理念のもと、内科(消化器、甲状腺)、産婦人科、泌尿器科の重点3領域に特化し、競争力のあるスペシャリティファーマを目指して新薬を中心とした事業に取り組んでおります。
競争力のあるスペシャリティファーマとしての地位を確固たるものにし、医薬品による貢献を基盤にしながら、社会のニーズの変化に対応できるよう、人々の健康へ貢献してまいります。
URL:
https://www.aska-pharma.co.jp/
■4MEEE株式会社 / ヘルスケアアプリ『4MOON』とは
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4MOONは、生理日管理から妊活、妊娠、更年期、その後まで、生涯利用できます。ライフステージにあわせて、記録する項目や機能を自由にカスタマイズして、自分専用のヘルスケアアプリとしてお使いいただけます。
記録のリスト表示・グラフ化、週間・月間の振り返りレポート、ダイエットの記録、食事の管理、スケジュール管理(カレンダー)、ニュース記事の閲覧、日記、ヘルスケアコンテンツなど多様な機能を兼ね備え、変化するニーズを満たし、女性のヘルスリテラシーを高めるとともに、明日の笑顔を増やすお手伝いができるようサポートしてまいります。
■アプリのダウンロードはこちらから(4MOONは無料でご利用いただけます)
<App Store>
https://apps.apple.com/jp/app/id1565472349?mt=8
<Google Play>
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.fourmeee.moon
■4MEEE株式会社 会社概要
社名 4MEEE株式会社(
https://4meee.jp/)
所在地 東京都新宿区西新宿2-4-1 新宿NSビル8階
代表者 尾久 一也
資本金 9,000万円
事業内容 メディアサービス
― 本研究・本発表に関するお問い合わせ先 ―
株式会社テックドクター 広報担当 向坂(こうざか)
TEL:03−5476−8889
E-mail:pr@technology-doctor.com
あすか製薬株式会社 経営企画部 コーポレートコミュニケーション課
TEL:03−5484−8366
E-mail:kouhou@aska-pharma.co.jp
― 4MEEEのサービスに関するお申込み・お問い合わせ先 ―
4MEEE株式会社 江刺家(えさしか)
TEL:03-5339-8730
― リリースに関するお問い合わせ先 ―
4MEEE株式会社 岡田
E-mail:4moon_info@4meee.jp
月経に伴う症状に関する共同研究開始のプレスリリース(2024年9月)
4MEEEプレスリリース
テックドクタープレスリリース
あすか製薬プレスリリース
* 月経と睡眠に関する先行研究例
Baker, Fiona C., et al. "High nocturnal body temperatures and disturbed sleep in women with primary dysmenorrhea." American Journal of Physiology-Endocrinology and Metabolism 277.6 (1999): E1013-E1021.
Caltekin, İbrahim, et al. "Evaluation of sleep disorders, anxiety and depression in women with dysmenorrhea." Sleep and Biological Rhythms 19.1 (2021): 13-21.
Unver, Hacer, et al. "The effect of dysmenorrhea on the severity of insomnia among university students in Turkey." Int J Caring Sci 14.1 (2021): 598-607.
** デジタルバイオマーカー
デジタルバイオマーカーとは、スマートフォンやウェアラブルデバイスなどから取得される日常的な生体データをもとに、疾患の有無や病状の変化、治療の効果を連続的かつ客観的に評価する指標です。
従来のバイオマーカーは、医療機関で一時的に測定される「点のデータ」でしたが、デジタルバイオマーカーは日常生活の「線のデータ」を継続的に取得できる点が特徴です。運動、睡眠、心拍などの指標をもとに、病気の早期発見や治療モニタリング、さらには薬剤開発における新たなエンドポイントとしても期待されています。海外では2019年頃から開発が進み、国内でも注目が高まっています。
プレスリリース提供:PR TIMES



記事提供:PRTimes