法人向け生成AIチャットボット「ナレコムAI Chatbot」、トヨタ情報システム愛知株式会社における開発プロセス効率化に向け導入開始
株式会社ナレッジコミュニケーション

レビュー待ち時間を「半日から数秒」へ。属人化していた「口伝」の技術継承をAIエージェントで標準化し、開発プロセスのモダン化を実現
【本事例のポイント】
・教育の標準化:属人化した開発教育とレビュー工数増大という課題に対し、開発規約を学習したAIエージェントによる自動化を実現
・圧倒的な時短効果:従来半日~1日かかっていたレビューが、ナレコムAI Chatbot 環境での即時レビュー、命名規則・改行チェックの標準化により、教育工数削減とレビュー品質のばらつき解消に成功
・セキュリティと資産活用:ATグループの基準を満たすエンタープライズセキュリティ(EnterID認証・学習禁止)に加え、TISA様独自の変換ツール開発により既存のExcel/PDF資産を有効活用。
クラウド&AI導入支援を手がける株式会社ナレッジコミュニケーション(本社:千葉県市川市、代表取締役:奥沢 明、以下「当社」)は、トヨタ情報システム愛知株式会社(本社:愛知県日進市、代表取締役:柴田 明彦、以下「TISA」)における生成AIを活用した開発プロセス効率化に向けて、法人向け生成AIチャットボット「ナレコムAI Chatbot」を導入いたしました。
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トヨタ情報システム愛知株式会社は、ATグループの情報システム開発・運用を担う企業として、大規模なプロダクト開発と品質向上に取り組んでいます。開発組織の拡大に伴い、新規参画メンバーの早期立ち上げが求められる一方で、現場では長年の運用により、コーディング規約やSQL規約などのドキュメントの一部が現在の開発実態と乖離し、ベテラン社員からの「口伝」によってノウハウが継承されている側面がありました。これにより、以下のような課題が顕在化していました。
- 教育品質のばらつき:教える担当者の経験や解釈によって、新人への指導内容に差が生じてしまう。- レビューのボトルネック化:チームリーダーや有識者がレビューに追われ、本来の設計・開発業務やマネジメント業務に時間を割けない。また、レビュイー(レビューを受ける側)も、フィードバックをもらうまで半日~1日待機する「アイドルタイム」が発生していた。
こうした背景から、「開発教育の標準化」と「レビュー工数の削減」を目指し、生成AIを活用した開発プロセス効率化の検討を開始しました。
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数ある生成AIサービスの中から「ナレコムAI Chatbot」が選定された決め手は、「エンタープライズレベルの安全性」と「現場への定着力」でした。
- ATグループ基準のセキュリティ: マイクロソフトのAzure OpenAI を基盤とし、入力データがAIの学習に利用されない仕様や、IPアドレス制限などのアクセス制御が可能な点が評価されました。- 既存ドキュメントの「資産化」: 過去の膨大な業務ドキュメント(Excel、PDF形式)を、AIが理解しやすい形式(Markdown)へ変換するツールを当社が独自開発。既存資産を無駄にすることなく、スムーズにAIへ知識を移植できる体制を構築しました。
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左から、ATGシステム部マーケティングITG 村井様、成瀬様
2025年4月から開発チームの一部メンバーを対象に検証を実施しました。オンボーディング期間中に実施している教育項目のうち、「開発規約や運用ルールのQ&A」と「ソースコードの一次レビュー」に、ナレコムAI Chatbotを活用。その結果、開発現場に明確な変化が生まれました。
- レビュー待ち時間 "ゼロ" の実現従来、人間が行っていたプログラムやSQLの命名規約・チェックや改行ルールの確認といった定型的なレビューをAIが代替しました。Visual Studio等で作成したコードをチャットボットに貼り付けるだけで、即座に修正点の指摘が得られます。- 指導内容の「標準化」と心理的負担の軽減新規参画メンバーが開発規約について質問しやすい環境が整備され、教育担当者への依存度が低減しました。従来は教育担当者の理解度や説明方法によって新規メンバーの習得度にばらつきが生じていましたが、AIエージェントによる一貫性のある回答提供により、規約理解の標準化を実現しています。
検証の結果、コード貼付け後に即座にレビュー結果を返答できる即時性、指定した規約内容に基づく一貫性のあるレビュー提供、命名規則や改行ルールなど規約に沿ったコードの標準化が一定水準で実現できることを確認し、本格導入に向けた確かな手応えを得ることができました。
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左から、ATGシステム部マーケティングITG 大橋様、伊後様
今後は、ソースレビューだけでなく、上流工程である設計書とソースコードの整合性チェックや、テスト工程へのAI活用拡大を計画しています。また、AIからのフィードバックを分析することで、形骸化していた古いドキュメントを洗い出し、規約そのものを最新化・体系化をしていくという「運用改善のサイクル」も回し始めています。
加えて、ナレコムAI Chatbot において実装している複数の簡易AIエージェント機能について、当社の統合開発プラットフォームであるナレコムAI Agent Studio を活用した一元管理の実現可能性を検証しております。これにより、エージェント間の連携強化や保守性の向上が見込まれます。
ナレッジコミュニケーションは、TISA様の「開発プロセスのモダン化」を支えるパートナーとして、今後も機能拡張とサポートを継続してまいります。
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左から、ATGシステム部マーケティングITG 大橋様、伊後様、村井様、成瀬様、ナレッジコミュニケーション ビジネス・デベロップメント部 三浦、中西
「ナレコムAI Chatbot」について
ナレコムAI Chatbotは、社内ドキュメントを活用したRAG(検索拡張生成)機能や、コード生成・分析機能をワンプラットフォームで提供し、業務効率化を実現する高セキュリティな法人向けSaaS型生成AIチャットボットです。スモールスタートが可能な料金体系を提供しており、生成AIを試したい部門から本格的な全社展開まで、幅広いニーズに対応可能です。費用は月額1ユーザーあたり1,000円からご利用いただけます。教育機関のお客様へは前払いの固定金額でご利用できる「Educationプラン」をご用意しております。
詳細は以下をご参照ください。
https://www.knowledgecommunication.jp/product/narekomu-aiplatform.html
「ナレコムAI Agent Studio」について
ナレコムAI Agent Studioは、AIエージェントを誰でも“簡単に”作成できる法人向けSaaS型AIエージェントサービスです。従来の AI アプリ作成ツールでは、「操作画面が複雑で、直感的に使い方が分からない」、「コードやスクリプト作成のスキルが必須で、非エンジニアには敷居が高い」、「作成から公開までの工程が多く、作業時間が長引く」等の課題がありました。ナレコムAI Agent Studio は、エンジニアの経験がない社員の方が、自らの手でAIエージェントを簡単に作成できる環境を提供します。
詳細は以下をご参照ください。
https://www.knowledgecommunication.jp/product/narekomu-ai-agent-studio.html
株式会社ナレッジコミュニケーションについて
ナレッジコミュニケーションは、「破壊的イノベーションで世界の在り方を変える」というミッションを掲げ、「AI×クラウド事業」「VR・AR事業」「Education事業」の3つの領域で事業を展開しております。AIやDataを最大限に利活用するためのコンサルティング、システム構築・開発、運用サービスの提供を通じて、お客様のAX(AIトランスフォーメーション)を支援しております。
会社概要
社名:株式会社ナレッジコミュニケーション
本社:千葉県市川市相之川4-6-5 フォーリーフ南行徳2F
代表取締役:奥沢 明
設立:2008年11月13日
事業内容:クラウド&AIの利活用コンサルティングや導入・開発支援、運用サポート等
URL:
https://www.knowledgecommunication.jp/
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