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JISDA、防衛起点で社会実装を見据えた医療・バイオコンソーシアム「RESCUE」を設立

JISDA株式会社

JISDA、防衛起点で社会実装を見据えた医療・バイオコ

生体センシングや認知支援・UIの強化を通じて次世代の戦術医療・人間拡張基盤の構築へ


JISDA株式会社(Japan Integrated Security Design Agency/日本技術安全保障戦略機構、東京都千代田区、代表取締役:國井翔太、以下「JISDA」)は、防衛分野における戦術医療、ヒューマンパフォーマンス向上、生体データの活用、認知負荷の低減、CBRN対処等に関する研究開発を推進するコンソーシアム「RESCUE」を設立しました。

RESCUEは、Resilient Ecosystem for Sensing, Cognition, User Interface, and Enhancement の略称です。ウクライナをはじめとする実戦環境から得られる知見を学びつつ、日本の防衛ニーズに即したソリューションとして育成し、その成果を防災、救急医療、地域医療、ヘルスケア等へ展開していくことを目指します。

JISDAは、防衛を特殊で閉じた領域としてではなく、最も厳しい条件下で技術と運用を鍛え上げる先行実装領域と捉えています。通信の制約、搬送が困難である状況、人員不足、情報過多、極限環境下での判断といった条件に耐えるソリューションは、災害対応、救急搬送、遠隔医療、地域医療、公共安全など幅広い分野にも高い応用可能性を持ちます。RESCUEは、防衛起点で信頼性と実装性を磨いた技術を、社会全体のレジリエンス向上へ接続するための研究開発・制度形成・市場形成の基盤です。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/179032/8/179032-8-8c3c392b1cb2e691bed81d1737415986-2096x596.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■設立の背景

ウクライナでは、FPVドローンや各種無人機の大量投入によって、戦場の監視の密度と打撃精度が飛躍的に高まり、負傷の様相は従来の銃創中心から、破片創、爆傷、熱傷、切断へと大きく変化しています。さらに、前線からの後送はドローン脅威により著しく困難となり、衛生兵が直ちに接触できない状況を前提とした戦術医療への転換が進んでいます。

この環境では、一般兵による自己救護・相互救護の重要性が増し、止血だけでなく、胸部外傷、爆傷、熱傷、低体温への初期対応までを含めた教育・装備の再設計が必要になっています。また、対面での処置だけでなく、通信を通じた遠隔支援、AIによる手順提示、無人機やUGVを活用した医療物資搬送など、救命を支える仕組みそのものが変わりつつあります。

JISDAは、こうしたウクライナの実戦的知見を、日本における防衛・医療・バイオの研究開発に接続する必要があると考えています。ただし重要なのは、海外事例をそのまま輸入することではありません。必要なのは、防衛の厳しい要求条件を起点に、日本の運用環境に適したソリューションとして技術を育て、その成果を平時・災害時の社会実装へ広げていくことです。

防衛分野では、限られた時間、資源、通信、人員のなかで、確実に機能する技術が求められます。だからこそ、そこで有効性を持つソリューションは、災害現場、救急搬送、孤立地域支援、過疎地医療、在宅・遠隔医療、自治体オペレーションなど、社会のさまざまな場面でも高い有用性を持ちます。たとえば、患者の後送が困難な状況下での初期救命支援は災害時の孤立地域対応や多数傷病者対応に通じ、生体センシングによる状態把握は高負荷業務に従事する人々の安全管理や健康管理にも応用可能です。認知負荷を踏まえたUIや意思決定支援は、防衛指揮統制のみならず、防災本部、救急指令、地域医療連携などにも展開しうるものです。

我が国においても、離島奪還作戦等を想定した場合、上陸部隊が限定空間で常時監視・攻撃に晒され、後送遅延や爆傷・熱傷の増加が生じる可能性があります。こうした状況に対応するためには、IFAKの高度化、熱傷・爆傷を含む救護訓練、AI支援を含む前線救命、無人補給を個別ではなく一体で検討するとともに、防衛で鍛えた技術を社会に還元する発想が不可欠です。

■ウクライナの教訓から見える、ドローン戦下の戦術医療の変化

1.戦傷の中心がドローン由来のものへ移行
ウクライナでは開戦初期から破片創が多く見られましたが、近年はFPVドローンの普及により、負傷の中心がさらに「ドローン起因の破片創、爆傷、熱傷、切断」へと集中しています。これにより、医療側には止血のみならず、熱傷、爆傷、胸腹部損傷への初期対応能力が強く求められるようになっています。

2.ゴールデンアワーが崩れ、退避遅延が前提に
無人機による常時監視で前線周辺は“キルゾーン”化し、歩兵の医療退避は著しく困難になっています。救命の前提は「すぐ運ぶ」から「運べない間に持たせる」へと変化しており、前線での安定化能力がこれまで以上に重要になっています。

3.衛生兵依存から、自己救護・相互救護中心へ
衛生兵が即時に接触できない場面が増えるなか、一般兵が止血、胸部シール、低体温予防、疼痛管理などの初動を担う比重が高まっています。特に頭部、胸部、鼠径部など止血帯が使えない部位への対応も含め、前線にいる全隊員への実技教育が不可欠になっています。

4.治療は対面だけでなく、遠隔支援へ拡張
ドローン戦では、衛生兵や医師が現場に到達できず、無線や通信で負傷兵・同僚に処置を指示する発想が重要性を増しています。今後は、音声支援、AIによる手順提示、遠隔モニタリング、UGVによる物資輸送を組み込んだ戦術医療が標準化していく可能性があります。

■我が国の医療装備およびバイオ領域における主な課題

戦術医療の設計不足
自衛隊の戦術医療は、IFAKの設計、補給更新、教育訓練が分断されており、大量出血・気道・胸部外傷への即応を中核に据えた設計が十分ではありません。加えて、有効期限管理、訓練消耗を含む再補給、実戦条件下での反復訓練も弱く、装備があっても十分に使いこなせないという課題があります。さらに、衛生兵が常に前線にいるとは限らない以上、処置手順の提示や優先順位判断を支援するAIエージェントの導入も検討すべき段階にあります。

生体データ基盤の欠如
日本では、生体データを平時から継続取得する慣行と制度が弱く、防衛分野でもデータドリブンな研究開発が進みにくい状況にあります。隊員の睡眠、疲労、ストレス、回復度、認知状態を定量把握できれば、睡眠効率向上、精神負荷低減、勤務設計最適化、訓練負荷の個別調整など、研究テーマは大きく広がります。今後は感染症や衛生だけでなく、人間能力の維持・回復・最適化を対象に据える必要があります。

AI時代の認知負荷とUI
AIが現場に組み込まれるほど、運用上の課題は情報不足よりも情報過多へと移っていきます。重要なのはAIの精度だけでなく、隊員や指揮官がその出力を迅速に理解し、優先順位を判断し、意思決定につなげられるかどうかです。このため、AI研究はUI、認知工学、ヒューマンファクターと一体で進める必要があります。バイオ領域も医療に閉じず、認知負荷や疲労、注意状態を計測し、情報提示を最適化する方向へ広げるべきであり、BMIはその延長上で認知状態把握やハンズフリー操作に活用余地があります。

化学兵器の証拠保全能力
化学兵器対処では、防護や除染だけでなく、試料の採取、映像、位置・時刻情報、医療記録、保管履歴などを一体で残す証拠保全能力が重要です。防衛R&Dにおいても、検知器材だけでなく採証手順、保全キット、記録様式、訓練まで含めた整備が求められます。

■主な活動内容

RESCUEでは、初期の活動として以下を推進します。

1.各国の衛生兵や実務家、有識者を招いた勉強会・シンポジウムの開催
ウクライナを含む国内外の知見を継続的に収集し、戦術医療、生体データ、認知支援、無人支援、CBRN対処等に関する最新の運用課題と技術動向を学ぶ場を構築します。

2.防衛ユースケースを起点とした運用構想・シナリオの策定
離島防衛、後送困難環境、常時監視下での救命、認知負荷の高い指揮統制環境などを想定し、日本の防衛ニーズに即した運用構想と技術要件を整理します。

3.防衛起点でのソリューション設計・共同開発
IFAK高度化、前線救命支援、遠隔医療支援、生体センシング、認知支援UI、無人補給、採証・証拠保全などを対象に、現場で使えるソリューションとして研究開発・実証を進めます。

4.平時・災害時ユースケースへの転用設計と実証
防衛分野で磨いたソリューションを、防災、救急医療、地域医療、遠隔支援、医療アクセス改善、公共安全などへ展開することを見据え、転用可能な要素技術、運用モデル、導入要件を整理し、実証につなげます。

5.標準化・制度整備・市場形成の推進
国会議員、防衛省、関係省庁、自治体、医療機関等との対話を通じて、関連技術の標準化、評価指標、運用要件、データガバナンスのルール、研究予算・導入予算のあり方を整理し、防衛起点の技術が社会実装へ接続される制度環境の形成を目指します。防衛で終わるのではなく、防衛で鍛えた技術を他分野へ広げるためのルール形成までを活動範囲に含めます。


■重要技術テーマ
・国内外の知見に基づく戦術医療支援技術の更新(UGV等の含む)
・生体データの活用/ヒューマンパフォーマンス最適化技術
・認知負荷低減UI・意思決定支援技術
・BMI・ニューロテクノロジー応用技術
・CBRN検知・採証・証拠保全技術
・防衛起点で育成した技術の防災・救急医療・地域医療への展開設計

■JISDA代表取締役・國井翔太 コメント

これまでの技術開発は、外部環境をいかに認識するか、いかに精度高く処理するかに重点を置いて進んできました。しかし現場で本当に問題になるのは、環境認識そのもの以上に、その情報を受ける人間の側にどのような制約があるかです。疲労、負荷、注意の限界、判断の遅れ、処置能力のばらつき。こうした条件を無視したままでは、どれだけ優れた技術でも実装には至りません。

ウクライナから学ぶべきなのは、個別の戦術や装備だけではなく、監視、攻撃、搬送、救命、補給、意思決定が同時に組み替わる環境では、人間を含めたシステム全体を再設計しなければならないという点です。戦術医療、生体データ、認知支援、UI、無人支援といった領域は、別々のテーマに見えて、実際にはひとつの連続した問題を扱っています。

RESCUEコンソーシアムは、その問題を防衛起点で扱うための基盤です。防衛は最も厳しい条件で技術の有効性が問われる領域ですが、だからこそ、そこで成立するものは他分野にも展開しうる。私たちは、防衛で技術を閉じるのではなく、防衛で鍛えた技術を、防災、救急医療、地域医療、公共安全へ接続していくところまでを構想しています。


【本件に関するお問い合わせ先】
社名:JISDA株式会社
所在地:〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目7-12 サピアタワー8F
代表者:代表取締役社長 國井翔太
URL:https://jisda.jp/
E-mail: info@rise.jisda.jp

プレスリリース提供:PR TIMES

JISDA、防衛起点で社会実装を見据えた医療・バイオコ

記事提供:PRTimes

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