見え方をデザインする照明技術「SCOI」を開発
ナルックス株式会社

照明の白色感を保ちながら、光のスペクトル制御により対象と背景の見え方のバランスを調整。産業・医療・文化芸術分野での応用展開を推進
ナルックス株式会社(本社:大阪府)は、照明の分光分布を制御することで、対象と背景の見え方のバランスを調整する照明技術「SCOI(Spectral Characteristics Optimized Imaging)」を開発しました。
本技術は、照明の白色感を保ちながら、対象を相対的に見やすくしたり、背景を抑制したりできる点を特徴としており、医療分野をはじめ、さまざまな用途への応用が期待されています。
(特許取得技術:特許第6842216号、特許第7579590号)
[画像1:
https://prtimes.jp/api/file.php?c_id=171244&t=animationGifImage&f=0721a8c0faeca21cc72cba66885cde1a.gif ]
また、昨年開催された大阪・関西万博では、草月流作品を用いた展示を実施しました。これを契機に、光のスペクトル制御による花の見え方の演出など、文化芸術分野への応用展開も進めています。
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図1:万博での展示の様子
大阪関西万博への出展について、詳しくは
こちら
■基本原理|光のスペクトル制御による見え方の調整
物体の見え方は、照明の分光分布、物体の分光反射率、そして人の視覚特性の組み合わせによって決まります。
このうち、物体固有の特性や人の視覚特性を変えることは容易ではありません。SCOIは、制御可能な要素である「照明の分光分布」に着目し、その最適化によって対象と背景の見え方のバランスを調整する技術です。図2は、物体の見え方を決める要素のうち、SCOIが制御対象としているのが「照明の分光分布」であることを示しています。
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図2:物体の見え方を決める要素のうち、SCOIは制御可能な「照明の分光分布」に着目する。
SCOIでは、観察対象と背景の分光特性を取得・解析し、それらの差異に応じて照射光の分光分布を設計します。図3は、その最適化によって対象と背景の見え方の差異を調整するイメージです。これにより、照明の白色感を保ちながら、見たい対象を相対的に見やすくし、背景を抑制することが可能になります。
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図3:対象と背景の分光特性に応じて照明スペクトルを設計し、対象と背景の見え方の差異を調整する。
また、本技術は人の目による観察だけでなく、カメラなどの撮像センサーに対しても応用可能です。
■応用展開1.|医療分野
SCOIは、医療現場における視認性支援技術としての応用が期待されています。
例えば眼底手術では、網膜表面の膜を取り除く際、視認性を高めるために染色液が使用されることがあります。一方で、染色条件や量には配慮が必要です。
SCOIを活用することで、照明条件の最適化により、染色された組織を相対的に見やすくしたり、血液の見え方を抑えて組織の凹凸コントラストを強調したりできる可能性があります。図4は、照明条件の違いによって眼底の見え方が変化するイメージを示しています。
これにより、手術部位の視認性向上や観察支援につながる可能性があり、将来的には医療従事者の術野認識の向上や、より適切な観察条件の設計への応用が期待されます。
なお、本技術に関しては筑波大学との共同研究契約のもとで研究開発を進めています。また、関連内容はPhotonics West 2026のBO108セッションでも採択され、発表を行いました。詳しくは
こちら。
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図4:照明条件の違いによって眼底の見え方が変化するイメージ。左:通常照明、右:SCOIを用いた照明条件の一例
■応用展開2.|文化芸能
SCOIは、医療用途だけでなく、文化芸術分野においても新たな表現の可能性を持つ技術です。
大阪・関西万博でのSCOI展示では、いけばな草月流の作品を用い、光の分光構成の違いによって作品の見え方が変化する様子を紹介しました。
同じ作品・同じカメラ条件でも、照明の分光構成を変えることで、花びらや枝の見え方、色の印象、作品全体の雰囲気が大きく変化します。図6は、照明スペクトルの違いによる作品の見え方の変化イメージを示しています。
こうした特性は、展示やイベント、空間演出における新たな表現手法として活用が期待されます。
[画像6:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/171244/5/171244-5-2a4353c982cf4940b1e80491cd377967-756x347.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図5:大阪・関西万博で展示した草月流作品における、照明スペクトルの違いによる見え方の変化イメージ
■今後の展開
当社は、SCOI技術の研究開発をさらに進め、医療分野における観察支援、産業・検査分野での可視化、文化芸術・展示分野での新たな光表現など、多様な分野への応用展開を目指してまいります。図6は、その一例として、文化芸術分野における見え方の変化イメージを示しています。
医療分野では、視認性や観察性の向上に資する照明技術としての可能性をさらに検証し、実際の現場ニーズに沿った研究開発を進めていきます。
また、産業・検査分野では、対象物の状態や差異を見分けやすくする可視化技術としての応用を検討していきます。
文化芸術・展示分野では、光によって作品や空間の印象を変える新しい表現手法としての展開を進めていきます。
今後も、各分野のニーズに応じた用途開拓を進めながら、SCOI技術の社会実装を目指していきます。
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図6:照明スペクトルの違いによる、人物・食品・花の見え方の変化イメージ
■ 展示会出展情報
OPIE’26 レンズ設計製造展
SCOIを含む技術を展示予定です。
展示会場では、白色光でありながら対象の一部だけが浮かび上がるように見える体験デモンストレーションを実施し、実機のご紹介や導入に関するご相談にも対応します。
開催日時:2026年 4月22日(水)~24日(金) 10:00-17:00
開催場所:パシフィコ横浜 展示ホールA-C・アネックスホール
弊社ブース:N-45
詳細:
4月22日-4月24日 OPIE’26 レンズ設計製造展出展のお知らせ|お知らせ|ナルックス株式会社
■ ナルックス株式会社について
ナルックスは、「光と極限の技術を通じて明るい未来を創造する」という想いのもと、既存の事業分野や枠組みにとらわれず、さまざまな領域へ挑戦し続けています。
光学技術と超精密加工を核に、産業分野に限らず、医療・文化・研究・社会インフラなど、多様な分野で新しい価値を生み出すことを目指しています。
私たちは、お客様や社会が直面するまだ言語化されていない課題にも目を向け、技術の可能性を柔軟に組み合わせることで、これまでにないソリューションを形にしてきました。創業以来培ってきた技術力と挑戦の姿勢を礎に、これからも分野の垣根を越えた取り組みを通じて、未来につながる価値の創出と持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
詳しくは
ナルックス公式サイトをご覧ください。
【お問い合わせ先】
お問い合わせ|ナルックス株式会社プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes