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臨床組織科学(COS)と実装科学──CFIRとの違いと補完関係

ドロア

臨床組織科学(COS)と実装科学──CFIRとの違いと補完

CFIRは実装要因の診断に強みを持つ。COSは相互作用構造への介入原理を提示し、実装科学と補完し合う。


[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/134829/33/134829-33-93b0dacc4a4e5f9ccedbdb312202ecd9-1920x1080.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
CFIRは実装要因と文脈条件の診断に強みを持ち、COSはその文脈における相互作用構造への介入メカニズムを理論化する。

複雑系科学と神経科学を基盤に、組織の「見えない相互作用構造」を観察し、設計する研究実践ファーム、株式会社DroR(本社:東京都渋谷区、代表取締役:山中真琴)は、代表取締役・山中真琴を筆頭著者とする論文『Clinical Organizational Science: An Integrative Framework for Structural Intervention in Complex Organizations』を国際学術誌『Frontiers in Psychology』Organizational Psychologyセクションで公開しました。

本論文に関する英語ニュースリリースはEurekAlert!で配信され、COS全体の問題提起は海外科学ニュースサイトPhys.orgでも紹介されています。本リリースでは、CFIRとCOSの違い、ならびに実装科学との補完関係を整理します。

本リリースは、5月7日から6月5日にかけて配信する臨床組織科学(Clinical Organizational Science, COS)解説シリーズの一部です。今回は、CFIR(Consolidated Framework for Implementation Research)とCOSの位置関係を取り上げ、COSが既存理論とどのように接続し、どこを拡張し、どのような検証可能な問いを提示するのかを整理します。

■ 臨床組織科学(COS)の固定定義

臨床組織科学(Clinical Organizational Science, COS)は、複雑系科学・神経科学・組織心理学・行動科学を統合し、組織の安定状態を能動的に再生産する相互作用構造を理論化し、その構造に介入するためのフレームワークです。COSは、組織変革を「個人の行動変容」ではなく「組織アトラクターの遷移」として捉え、中核技法として Field Gradient Theory、Loop Conversion Design、Neural Base Design を提示します。個人の習慣化と組織レベルの変化をつなぐ概念として、emergence bridge(創発の橋)を提案しています。

■ 実装科学が扱う問い

実装科学は、研究や介入が現場でどのように採用され、実装され、維持され、広がるのかを扱う領域です。CFIR(Consolidated Framework for Implementation Research)は、介入そのもの、実装される環境、個人、プロセスなど、多面的な実装要因を整理する包括的なフレームワークとして知られています。

COSもまた、組織変革が現場で定着しない理由を扱います。その意味で、COSと実装科学は重なる問いを持っています。どのような介入が採用されるのか。なぜ続かないのか。何が組織内に埋め込まれるのか。どのような条件で自己持続的になるのか。これらは、COSにとっても中心的な問いです。

■ COSとCFIRの違い

実装科学は、研究や介入が現場でどのように採用され、実装され、維持され、広がるのかを扱う領域です。CFIR(Consolidated Framework for Implementation Research)は、介入そのもの、実装される環境、個人、プロセスなど、多面的な実装要因を整理する包括的なフレームワークとして知られています。

COSもまた、組織変革が現場で定着しない理由を扱います。その意味で、COSと実装科学は重なる問いを持っています。どのような介入が採用されるのか。なぜ続かないのか。何が組織内に埋め込まれるのか。どのような条件で自己持続的になるのか。これらは、COSにとっても中心的な問いです。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/134829/33/134829-33-5c65cc14b020a7f677cc5c2c313fce41-1588x893.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
実装科学におけるCFIRとCOSの位置づけ。CFIRが実装要因と文脈条件の診断に強みを持つ一方、COSは相互作用構造への介入メカニズムを理論化し、診断フレームワークと構造的介入理論の補完関係を形成する。

■ 補完関係としての位置づけ
COSは、CFIRを置き換えるものではありません。むしろ、CFIRのような実装科学フレームワークと組み合わせることで、より精密な研究設計が可能になります。
[表: https://prtimes.jp/data/corp/134829/table/33_1_d1c3e6b8440dad08334ebd9820c394a0.jpg?v=202605271215 ]
■ COS研究におけるCFIRの活用可能性
今後、COSの実証研究を行う場合、CFIRは実装環境を記述するための有力な補助線になります。たとえば、同じNeural Base Designを導入しても、経営層のコミットメント、組織文化、既存制度、チーム規模、権力距離、心理的安全性の初期状態によって、効果の現れ方は異なるはずです。

CFIRは、こうした文脈要因を体系的に記述する道具として有効です。COSは、そこで観察された変化がどのようにアトラクター遷移へ接続するかを説明する理論的枠組みを提供します。

■ 代表・山中真琴コメント

組織変革の実践では、『良い理論』だけでも、『現場の診断』だけでも足りません。どの文脈で、どの構造に、どの順序で介入すると、どのような変化が起こりうるのかを見なければならない。

CFIRのような実装科学の枠組みは、COSを今後実証していく上で非常に重要な補完関係を持つと考えています。COSは、実装科学と対立するものではなく、構造メカニズムの説明を加えるものです。
■ 本リリースの位置づけ:Conceptual Analysisとしての理論整理
本論文は、Conceptual Analysis(概念分析)として発表された理論提唱論文です。COSの各技法は、現時点で効果検証を完了したと主張するものではありません。既存の分散した科学的知見を統合し、組織変革を構造的介入の問題として捉え直すための理論枠組みと、今後検証・反証されるべき命題を提示するものです。

したがって、本シリーズで扱う既存理論との接続も、「COSが既存理論を置き換える」という主張ではありません。COSは、心理的安全性、組織ルーチン、複雑適応系、場の理論、サイバネティクス、行動科学、実装科学などの既存知見を、構造的介入という観点から再配置し、検証可能な研究プログラムとして提示するものです。
■ 次回予告
明日5月28日10時に「臨床組織科学(COS)とPROLIFERATE──実装評価と構造的介入をどう接続するか」を配信します。複雑適応系・実装評価・COSの関係を整理します。
■ 掲載誌について
本論文は、心理学分野の国際査読誌『Frontiers in Psychology』Organizational Psychologyセクションに掲載されました。同誌は心理学・認知科学・組織心理学などの研究を扱うオープンアクセス学術誌であり、本論文はConceptual Analysis(概念分析)として公開されています。
■ 論文情報
- タイトル: Clinical Organizational Science: An Integrative Framework for Structural Intervention in Complex Organizations- 和題: 臨床組織科学:複雑組織における構造的介入のための統合的フレームワーク- 著者: Makoto Yamanaka, Masaya Nakamori (両名とも株式会社DroR所属)- 掲載誌: Frontiers in Psychology, Section: Organizational Psychology, Volume 17 (2026)- 論文種別: Conceptual Analysis(概念分析)- DOI: 10.3389/fpsyg.2026.1827324- 公開日: 2026年4月30日- 査読: 編集者および査読者による国際的な査読プロセスを経て採択- ライセンス: Creative Commons Attribution License (CC BY) ※オープンアクセス- 掲載URL: https://doi.org/10.3389/fpsyg.2026.1827324

■ 株式会社DroRについて

株式会社DroRは、複雑系科学と神経科学を基盤に、組織の「見えない相互作用構造」を観察し、設計する研究実践ファームです。臨床組織科学(COS)を理論的支柱とし、高度専門BPO(財務・HR・PM)、組織開発、ウェルビーイング、DX支援を統合的に提供しています。BPO契約を通じて組織内部に継続的に関与する「臨床的」スタンスにより、研究と実践を分離せず、現場から理論を生み、理論を現場へ返す循環を重視しています。
DroRでは、代表取締役・山中真琴を中心に、組織実践・社会実装・対外発信と、論文執筆・理論構築・研究開発を往復させることで、研究と実践を分離しない体制を構築しています。
- 会社名: 株式会社DroR(ドロア)- 所在地: 〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2-4-8 ウィンド恵比寿ビル8F- 代表: 代表取締役 山中真琴- 設立: 2023年8月- 資本金: 10,000,000円- 事業内容:- 組織ディープテック:複雑系科学×神経科学を基盤とした組織OSの設計・実装- 高度専門BPO:財務・HR・PMなど企業の核となる業務の伴走・代替- 組織開発/ウェルビーイング:MVV・文化醸成・1on1設計・コーチング- DX支援/補助金・認証支援:IT導入補助金、レジリエンス認証 他- 認証: 国土強靱化貢献団体認証(レジリエンス認証)、経済産業省 IT導入支援事業者- パートナー: 株式会社マネーフォワード- コーポレートサイト: https://dror.co.jp
■ 公式情報ページについて
株式会社DroRでは、臨床組織科学(COS)の定義、論文情報、用語集、FAQ、研究倫理、検証可能命題を整理した公式情報ページを順次公開予定です。公開後、本リリースおよび関連リリースの関連リンク欄に追記し、PR TIMES上の解説シリーズとDroR公式サイト上の正典ページを接続していきます。
本シリーズは、単発の論文掲載告知ではなく、COSの中核概念、既存理論との位置関係、国内組織論との接続、境界条件、独立検証への招待を段階的に公開する解説シリーズとして設計されています。
■ 関連リンク
- 論文(Frontiers in Psychology): https://doi.org/10.3389/fpsyg.2026.1827324- 英語ニュースリリース(EurekAlert!): https://www.eurekalert.org/news-releases/1126874- 海外科学ニュースサイトPhys.org紹介記事: https://phys.org/news/2026-05-workplace-framework-mindset-real-barrier.html- Makoto Yamanaka ORCID: https://orcid.org/0009-0001-4198-2296- Masaya Nakamori(共著者)ORCID: https://orcid.org/0009-0009-2288-3688- 株式会社DroR コーポレートサイト: https://dror.co.jp- note(株式会社DroR | 臨床組織科学): https://note.com/dror- 山中真琴 X(旧Twitter): https://x.com/makoto_shukan- 臨床組織科学研究会: https://cos-research.org

■ 本件に関するお問い合わせ

株式会社DroR 広報担当
Email: press@dror.co.jp

取材・掲載・共同研究に関するお問い合わせは、上記メールアドレスまでご連絡ください。

プレスリリース提供:PR TIMES

臨床組織科学(COS)と実装科学──CFIRとの違いと補完

記事提供:PRTimes

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