行政がつないだのは空き家ではない。想いだった。
草加市

草加市「わがままハウスプロジェクト」で初のマッチング成立。2年限定・取り壊し予定の空き家がトリミングサロンとして再生
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(左)合同会社K.G.ONE代表/Dog Salon Cherieオーナー 平野憲胡さん (右)店長 網野彩音さん
取り壊し予定。
2年限定。
普通なら借り手を探すのが難しいと思われた空き家に、その条件を「面白い」と受け止めた人たちがいました。
埼玉県草加市は、空き家所有者の事情や希望と、空き家を活用して挑戦したい人の想いをつなぐ「
わがままハウスプロジェクト」において、初となるマッチングが成立したことをお知らせします。
今回マッチングが成立したのは、将来的に取り壊しが予定されているため、原則2年間限定の定期借家契約という条件付きの空き家です。
一般的には借り手を見つけることが難しいと考えられる物件でしたが、2026年4月中旬にマッチングが成立し、2026年5月18日、ペットトリミングサロン「Dog Salon Cherie」としてオープンしました。
草加市が全国初として開始した「
わがままハウスプロジェクト」は、今回、初めてのマッチングと開業という形で実を結びました。
「条件が悪い物件」ではなく、「合う人がまだ見つかっていない物件」
今回マッチングした物件は、草加駅から徒歩11分に位置する店舗兼住宅です。
4年前に改修工事が行われており、内装の状態も良好でした。
しかし、将来的に取り壊しが予定されているため、原則2年間限定の定期借家契約という条件がありました。
期間が限られていることから、プロジェクト関係者の間でも「借り手を見つけるのは難しいのではないか」と考えていた物件でした。
ところが、その条件をマイナスではなく可能性として捉えた人がいました。
入居を決めたのは、それぞれの経験や技術を持ち寄り、Dog Salon Cherieの開業に挑戦した3人です。
この物件は、4年前に改修された可愛らしい内装をほぼそのまま活用でき、原状回復義務もありません。
さらに、トリミングサロンは比較的初期投資を抑えて開業できる業種でもあります。
「2年しか借りられない」のではなく、「2年あれば十分」。
そんな考え方が、このマッチングを生み出しました。
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「2年しか貸せない」も、所有者の大切な想い
草加市が令和5年度に実施した独自調査では、市内に1,310件の空き家が確認されています。
空き家問題というと、老朽化や管理不全が注目されがちです。しかし、その中には適切に管理されながらも活用されていない空き家も数多く存在します。
所有者の方々と向き合う中で見えてきたのは、空き家の数だけ事情があるということでした。
「思い出があるので簡単には手放せない」
「将来的には取り壊す予定がある」
「短期間だけなら貸すことができる」
「地域のためになるなら活用してほしい」
こうした背景は、不動産情報だけでは見えません。
一方で、
「いつか自分のお店を持ちたい」
「まずは小さく挑戦したい」
「できるだけ初期投資を抑えたい」
と考える人たちもいます。
わがままハウスプロジェクトは、そうした双方の背景や想いを丁寧に聞き取り、新たな出会いを生み出すためにスタートしました。
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トリマーとして一緒に働くのは、店長の網野さんの専門学生時代からの友人。「いつか自分たちのお店を持ちたい」と2人で語り合っていたそう。息の合った2人は、愛犬一頭一頭の性格や特性に寄り添いながら、丁寧なトリミングを行っている。
Dog Salon Cherie オーナーコメント
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合同会社K.G.ONE代表/Dog Salon Cherieオーナー 平野憲胡さん
「2年限定という条件に不安はありませんでした。
むしろ面白いなと思いました。
2年で結果を出せなかったら、それは自分たちの実力不足です。
逆に言えば、2年あれば十分結果を出せると思ったから借りました。
この物件は内装も自由に変えられますし、設備も持ち運べるものがほとんどです。
もし次の場所へ移ることになっても無駄にはなりません。
2年限定ということが希少価値になるかもしれない。
自分たちにとってはリスクというより挑戦でした。」
市担当者コメント
正直に言うと、この物件はプロジェクトの中でも最もマッチングが難しいと思っていました。
草加駅から近く、内装もきれいで魅力のある物件でしたが、「原則2年間限定」という条件は、多くの人にとって大きなハードルになるからです。
しかし、実際に空き家で挑戦したい人たちの話を聞いていると、必ずしも全員が長期契約や大規模な出店を望んでいるわけではありませんでした。
今回のマッチングを通じて改めて感じたのは、「条件が悪い物件」なのではなく、「まだ合う人と出会えていない物件」があるということです。
従来の空き家バンクであれば、「2年限定」という条件だけが伝わり、このマッチングは生まれなかったかもしれません。
しかし、わがままハウスプロジェクトでは、その条件の背景や所有者の事情、活用したい人の考えまで丁寧に共有しています。
今回のマッチングは、条件が良かったから成立したのではありません。
それぞれが持つ事情や希望、そして挑戦への想いが重なったことで生まれたものだと思っています。
わがままハウスプロジェクトがつないでいるのは、物件情報ではなく、その一つひとつの想いです。
今回のマッチングが、同じように挑戦を考えている誰かの背中を押すきっかけになれば嬉しく思います。
次の挑戦者を募集しています
草加市では2026年4月下旬から、「空き家で挑戦したい人」の募集を開始しています。
カフェ、店舗、アトリエ、事務所、地域交流拠点、子どもの居場所づくりなど、内容は問いません。
大切なのは、「空き家を使って実現したいこと」があることです。
今回のマッチングはゴールではなく、スタートです。
わがままハウスプロジェクトは、これからも空き家所有者と挑戦者の新たな出会いを生み出していきます。
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【募集ページURL】
https://www.city.soka.saitama.jp/cont/s1806/PAGE000000000000084312.html
【問い合わせ先】
草加市 都市整備部住宅政策課
電話:048-922-1798
メール:jutakuseisaku@city.soka.saitama.jp
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記事提供:PRTimes