【水いぼ治療調査】子どもの67.3%が夏に発症、治療法選択で保護者の82.0%が「痛み」を最重視
医療法人社団鉄結会

伝染性軟属腫の3大治療法(ピンセット摘除・自然経過観察・硝酸銀外用)のメリット・デメリットを皮膚科医が徹底解説
【結論】本調査のポイント
結論から言うと、水いぼ(伝染性軟属腫)は放置しても6か月~2年で自然治癒しますが、感染拡大や社会生活への影響を考慮すると積極的な治療が推奨されるケースも多くあります。痛みを最小限に抑えたい場合は麻酔テープ併用のピンセット摘除または硝酸銀外用、通院回数を減らしたい場合は自然経過観察が選択肢となります。
・子どもの水いぼ発症時期は67.3%が6~8月の夏季に集中
・保護者の82.0%が治療法選択時に「子どもの痛み」を最重視
・ピンセット摘除を経験した保護者の58.7%が麻酔テープの使用で「痛みが軽減された」と回答
用語解説
■ 伝染性軟属腫(水いぼ)とは
伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)とは、ポックスウイルス科の伝染性軟属腫ウイルス(MCV)による皮膚感染症である。直径1~5mm程度の光沢のある丘疹が特徴で、中央にへそのようなくぼみを持つ。主に小児に好発し、接触感染やタオル・ビート板などの共有物を介して感染する。
■ ピンセット摘除法とは
ピンセット摘除法とは、専用のピンセット(トラコーマ鑷子)を用いて水いぼの芯(ウイルスを含む白い塊)を物理的に除去する治療法である。即効性が高く、1回の施術で複数の病変を処理できるが、痛みを伴うため麻酔テープ(リドカインテープ)の併用が推奨される。
■ 硝酸銀外用療法とは
硝酸銀外用療法とは、40%硝酸銀溶液または硝酸銀ペーストを水いぼに塗布し、化学的に病変を壊死させる治療法である。ピンセット摘除に比べて痛みが少なく、複数回の塗布で徐々に病変が脱落する。塗布部位が一時的に黒色に変色する特徴がある。
水いぼ(伝染性軟属腫)の3大治療法比較
[表:
https://prtimes.jp/data/corp/56499/table/220_1_c286529d6bab2a8935087b2f3017f00a.jpg?v=202606261015 ]
※一般的な目安であり、個人差があります。
医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、夏季に急増する子どもの皮膚感染症「水いぼ(伝染性軟属腫)」に関する意識調査を実施しました。本調査では、水いぼを経験した子どもを持つ保護者300名を対象に、発症時期、治療法の選択理由、治療への不安などについて調査し、皮膚科医の監修のもと、各治療法のメリット・デメリットを解説します。
調査背景
夏季はプールや水遊びの機会が増加し、子ども同士の皮膚接触やタオル・ビート板の共有により、水いぼの感染が急増する季節です。水いぼは自然治癒する疾患である一方、感染力が強く他児への感染拡大やプール参加の制限など、社会生活に影響を及ぼすケースも少なくありません。治療法についてはピンセット摘除、自然経過観察、硝酸銀外用など複数の選択肢があり、保護者が適切な判断を行うための情報提供が求められています。本調査は、保護者の治療選択における悩みや不安を明らかにし、エビデンスに基づいた治療選択の一助となることを目的として実施しました。
調査概要
調査対象:過去3年以内に子ども(3~12歳)の水いぼを経験した全国の20~50代の保護者
調査期間:2026年6月1日~6月10日
調査方法:インターネット調査
調査対象人数:300名
調査結果
【調査結果】水いぼ発症の67.3%が夏季(6~8月)に集中
設問:お子さまの水いぼが発症した時期はいつ頃でしたか?
[画像1:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/220/56499-220-38deea321185a123b3e0ff9aa9ca9ebc-1485x881.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
水いぼの発症は夏季に圧倒的に多く、プールや水遊びの機会増加との関連が示唆されます。夏前の予防対策と早期発見が重要であることがわかります。
【調査結果】保護者の82.0%が「子どもの痛み」を最重視
設問:水いぼの治療法を選ぶ際、最も重視したことは何ですか?
[画像2:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/220/56499-220-eecd7bfb2cf02bfde86b71ed8392773e-1024x1043.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
8割以上の保護者が子どもの痛みを最優先に考えており、麻酔テープの使用や痛みの少ない治療法への関心が非常に高いことがわかります。
【調査結果】ピンセット摘除が48.3%で最多、自然経過観察は32.0%
設問:実際に選択した治療法は何でしたか?(複数回答可・主な治療法1つを選択)
[画像3:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/220/56499-220-790f4a466945e85afe0a2e6b22fc7b86-1486x881.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ピンセット摘除が最も多く選択されていますが、麻酔テープの併用率は約7割にとどまっています。自然経過観察を選択する保護者も3割以上存在し、治療方針の説明が重要です。
【調査結果】麻酔テープ使用者の58.7%が「痛みが軽減された」と回答
設問:ピンセット摘除を経験された方にお聞きします。麻酔テープ使用後のお子さまの痛みはどうでしたか?
[画像4:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/220/56499-220-aa85c5667173a536848a3a5f8fd55b51-1015x883.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
麻酔テープの使用により約6割の保護者が痛みの軽減を実感しています。一方で「あまり変わらなかった」という回答も約27%あり、個人差があることも認識されています。
【調査結果】45.7%が「水いぼを覆って参加」、完全休止は23.0%
設問:水いぼがある間、プールや習い事の参加についてどのような対応をしましたか?
[画像5:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/220/56499-220-b54863fc39246f18df5c2f2c827a8a42-1485x881.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
近年のガイドラインでは水いぼを理由としたプール禁止は推奨されていませんが、約2割の保護者が治療完了まで休止を選択しています。施設や園の方針に差があることが混乱の原因となっている可能性があります。
調査まとめ
本調査により、水いぼ(伝染性軟属腫)の発症は夏季に集中し、保護者の8割以上が治療法選択において「子どもの痛み」を最重視していることが明らかになりました。ピンセット摘除が最も多く選択される治療法である一方、麻酔テープの使用により約6割が痛みの軽減を実感しています。また、プール参加については約半数が防水テープで対応しており、完全休止は2割程度にとどまりました。これらの結果から、保護者への適切な情報提供と、子どもの負担を軽減する治療法の選択が重要であることが示されました。
医師コメント|アイシークリニック 高桑康太医師
皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、水いぼ(伝染性軟属腫)は自然治癒する疾患ですが、感染拡大防止や社会生活への影響を考慮し、積極的な治療介入が望ましいケースも多くあります。
伝染性軟属腫ウイルス(MCV)による水いぼは、免疫が成立すれば自然消退しますが、その期間は6か月~2年と長期にわたることがあります。その間に掻破などにより自家接種を起こし、数個から数十個、時に100個以上に増加することもあります。
治療法の選択においては、お子さまの年齢、病変の数と部位、痛みへの耐性、保護者の希望などを総合的に考慮することが重要です。ピンセット摘除は即効性が高く感染拡大を防げる一方、痛みを伴うため、リドカインテープ(ペンレステープ)による局所麻酔を1時間前に貼付することで痛みを大幅に軽減できます。
硝酸銀外用は痛みが比較的少なく、ピンセット摘除を恐れるお子さまへの代替治療として有効です。ただし、複数回の塗布が必要であり、塗布部位が一時的に黒色に変色することを事前に説明する必要があります。自然経過観察は、病変数が少なく増加傾向がない場合や、年長児で免疫獲得が期待できる場合に選択されます。
プール参加については、日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会の統一見解として「プールの水ではうつりませんので、プールに入っても構いません」とされています。ただし、タオル・ビート板・浮き輪の共用は避け、肌と肌の直接接触にも注意が必要です。
【エビデンス】日本皮膚科学会および日本小児皮膚科学会の見解では、伝染性軟属腫の治療方針は「摘除」「経過観察」「外用療法」の3つに大別され、いずれも選択肢として認められています。皮膚科医としての臨床経験では、麻酔テープを適切に使用したピンセット摘除が最も効率的であり、特に病変数が10個以下の早期段階での治療介入が、その後の拡大を防ぐ上で重要と考えています。
治療法選択の判断基準
・病変数が10個以下で増加傾向:麻酔テープ併用のピンセット摘除を推奨
・痛みを極力避けたい場合:硝酸銀外用または自然経過観察を検討
・年長児で病変数が少ない場合:自然経過観察も選択肢
保護者へのアドバイス
・麻酔テープは施術1時間前に貼付し、痛みの軽減を図る
・プールは禁止ではないが、タオル等の共用は避ける
・掻かないよう注意し、病変の拡大を防ぐ
高桑 康太(たかくわ こうた)医師
皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
・ミラドライ認定医
臨床実績(2024年時点、累計)
・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上
・腋臭症治療:2,000件以上
・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
略歴
・2009年 東京大学医学部医学科 卒業
・2009年 東京逓信病院 初期研修
・2012年 東京警察病院 皮膚科
・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科
・2019年 アイシークリニック 治療責任者
監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
よくある質問(Q&A)
Q1. 水いぼは放置しても自然に治りますか?
A. はい、免疫獲得により6か月~2年で自然治癒しますが、その間に数が増える可能性があります。
水いぼは自然治癒する疾患ですが、本調査では自然経過観察を選択した保護者のうち、約4割が「経過中に病変が増加した」と回答しています。特に入浴時の掻破や肌の接触により自家接種を起こしやすいため、早期段階での治療介入が推奨されるケースもあります。
Q2. ピンセット摘除は痛いですか?麻酔テープは効果がありますか?
A. 痛みを伴いますが、麻酔テープ(ペンレステープ)の使用で58.7%の保護者が痛みの軽減を実感しています。
本調査では、麻酔テープを使用した保護者の58.7%が「痛みが軽減された」と回答しました。リドカインテープを施術1時間前に貼付することで、皮膚表面の感覚が鈍くなり、摘除時の痛みを大幅に軽減できます。完全に無痛にはなりませんが、多くのお子さまが泣かずに処置を受けられるようになります。
Q3. 水いぼがあるとプールは入れませんか?
A. プールの水での感染はないため、入っても構いません。ただし、タオル等の共用は避けてください。
本調査では45.7%の保護者が「防水テープで覆って参加」と回答しており、完全休止は23.0%でした。日本小児皮膚科学会の見解では「プールの水ではうつらない」とされていますが、肌の直接接触やタオル・ビート板の共用による感染リスクがあるため、病変部を防水テープで覆う対策が推奨されます。
Q4. 硝酸銀外用とピンセット摘除、どちらが良いですか?
A. 即効性を求めるならピンセット摘除、痛みを避けたいなら硝酸銀外用が適しています。
ピンセット摘除は1回の施術で複数の病変を除去でき、本調査では48.3%が選択しています。一方、硝酸銀外用は痛みが少なく、ピンセットを恐れるお子さまに適していますが、複数回の通院が必要で、塗布部位が一時的に黒色に変色します。お子さまの年齢や性格、病変の数などを考慮して選択することをお勧めします。
Q5. 水いぼは兄弟にうつりますか?予防法はありますか?
A. 家庭内感染のリスクはありますが、タオルの個別使用や入浴の工夫で予防できます。
水いぼは接触感染するため、兄弟間でうつる可能性があります。予防策として、タオルやスポンジの共用を避ける、入浴は別々にするか罹患児を最後にする、病変部を掻かないよう注意する、などが有効です。本調査では保護者の67.3%が夏季に発症を経験しており、この時期は特に注意が必要です。
放置のリスク
・掻破による自家接種で病変が数十個以上に増加する可能性
・他児への感染拡大(特に兄弟、保育園・幼稚園内)
・アトピー性皮膚炎など皮膚バリア機能低下時の重症化
・長期間の社会生活への影響(プール制限など施設の方針による)
こんな方はご相談ください|受診の目安
・病変数が増加傾向にある場合
・掻いて出血や二次感染を起こした場合
・顔面や陰部など目立つ部位・デリケートな部位に発症した場合
・アトピー性皮膚炎など基礎疾患がある場合
・園や学校から治療を求められた場合
クリニック案内
アイシークリニックの特徴
・麻酔テープ(ペンレステープ)を使用した痛みに配慮したピンセット摘除
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