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あずさ監査法人、Sakana AIとの監査に関する共同研究契約を締結

有限責任 あずさ監査法人

AIエージェントによる事業遂行に関する論文を発表


有限責任 あずさ監査法人(東京都新宿区、理事長:山田 裕行)は、Sakana AI 株式会社(代表取締役:デイビッド・ハ、伊藤 錬、以下「Sakana AI」)と監査に関する共同研究契約を締結し、本契約に基づく研究の第一弾の成果として「CoffeeBench: Benchmarking Long-Horizon LLM Agents in Heterogeneous Multi-Agent Economies」を発表しました。

本共同研究では、複数のAIエージェントが企業の役割を担い、BtoB取引を含む事業活動を長期間にわたって遂行する状況をシミュレーションしています。

本共同研究成果に関する論文は、機械学習分野の主要な国際会議であるICML(International Conference on Machine Learning)2026のワークショップ「Failure Modes in Agentic AI」において発表予定です。

■本共同研究の目的
近年、生成AIは単発の質問応答や文書作成の支援にとどまらず、外部ツールを活用しながら複数の手順を実行するAIエージェントへと発展しています。今後、AIエージェントが企業活動の一部を担うようになると、企業の業務プロセス、内部統制、リスク管理、さらには監査のあり方にも影響を及ぼす可能性があります。本共同研究は、こうした将来を見据え、AIエージェントが長期的な事業遂行の中でどのような意思決定を行い、業績プレッシャーや競争環境の下でどのような挙動を示すのかを検証することを目的としています。

今回発表したCoffeeBenchは、AIエージェントによる長期的かつ戦略的な意思決定能力を評価するためのベンチマークです。従来のAIエージェント評価では、単一タスクの完了や短期間のやり取りが中心でした。これに対しCoffeeBenchでは、複数の企業エージェントが相互に交渉・取引を行いながら、需要、供給、価格、在庫、信用取引、支払遅延、事業コストなどが変動する環境下で事業を運営します。これにより、短期的なタスク遂行能力にとどまらず、長期的な収益性、交渉行動、価格戦略、協調や競争の失敗といった、より実務に近い経済行動を観察することが可能になります。

■本共同研究の意義
AIエージェントが単なる業務自動化の枠を超え、企業の意思決定主体として振る舞う場合に、どのような経済行動やリスクが生じ得るのかを実験的に検証できることを可能にしています。企業活動においてAIエージェントの活用が進むと、価格設定、取引交渉、信用供与、在庫管理、支払判断などにAIが関与し、財務数値や内部統制に影響を与える可能性があります。監査の観点からは、AIエージェントが関与した意思決定や取引のリスクをどのように評価し、その評価を踏まえて監査手続をどのように設計するかが重要な論点となります。

あずさ監査法人は、これまでも監査品質の向上に向けて、データ分析、AI、デジタル技術の活用を進めてきました。本共同研究では、Sakana AIが有する先端的なAI研究の知見と、あずさ監査法人が有する監査実務、リスク評価、内部統制に関する知見を組み合わせることで、AIエージェント時代における監査上の課題を先取りし、実務的な対応の方向性を検討していきます。

今後、両者は本共同研究を起点として、AIエージェントが企業活動に組み込まれる場合のリスク評価、内部統制、説明可能性、監査証拠、ガバナンスのあり方について、さらなる共同研究を進めていく予定です。また、AIエージェントの行動ログ、交渉履歴、取引データ等をどのように評価・検証すべきかについても検討を深め、将来の監査実務に資する知見の創出を目指します。

あずさ監査法人 パートナー 宇宿 哲平のコメント
生成AIは、これまでの文書作成や分析支援を超えて、企業活動の一部を自律的に遂行するAIエージェントへと進化しつつあります。AIエージェントが調達、価格設定、交渉、支払といった意思決定に関与するようになれば、企業の業務プロセスや内部統制、監査のあり方にも大きな影響を与える可能性があります。
本研究は、AIエージェントが長期的な事業環境の中でどのように振る舞うのかを検証する第一歩です。今後もSakana AIとの共同研究を通じて、AI時代における監査上の課題を先取りし、監査品質の向上と信頼あるAI活用に貢献していきます。

Sakana AI リサーチサイエンティスト 石田 隆氏のコメント
AIエージェントが企業経営の一翼を担う近未来において、その能力や振る舞いをどう評価するかは重要な課題です。CoffeeBenchは、長期的な意思決定や企業間取引を含む現実に近い環境で、エージェントの行動を体系的に観察できる基盤を目指しました。今後は監査の専門知を持つあずさ監査法人との共同研究を通じて、AIの不正やガバナンスといった論点にも取り組むとともに、CoffeeBenchを多くの開発者・研究者の皆様にご活用いただければ嬉しく思います。


あずさ監査法人について
有限責任 あずさ監査法人は、全国主要都市に約7,000名の人員を擁し、監査証明業務をはじめ、財務会計アドバイザリー、内部統制アドバイザリー、ESGアドバイザリー、規制対応アドバイザリー、IT関連アドバイザリー、デジタル・データ関連アドバイザリー、スタートアップ関連アドバイザリーなどの非監査証明業務を提供しています。
金融、テレコム・メディア、テクノロジー、パブリック、消費財・小売、ライフサイエンス、自動車等、産業・業種(セクター)ごとに組織された監査事業部による業界特有のニーズに対応した専門性の高いサービスを提供する体制を有するとともに、KPMGインターナショナルのメンバーファームとして、138の国と地域に拡がるネットワークを通じ、グローバルな視点からクライアントを支援しています。

Sakana AIについて
Sakana AIは、David Ha(CEO)、伊藤錬(社長)、Llion Jones(CTO)が2023年に設立した東京拠点のAI R&D企業です。The AI Scientist、マルチエージェント・オーケストレーション基盤モデルなどの独自技術を開発しながら、日本の大手企業や公共セクターと連携し、日本そして世界のニーズに応えるAIソリューションやプロダクトの開発に取り組んでいます。



プレスリリース提供:PR TIMES

記事提供:PRTimes

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