FRONTEOとPURMX Therapeutics、難治性がん領域におけるマイクロRNA核酸医薬の標的分子候補探索・作用機序解明に向けたPoCを開始
株式会社FRONTEO

株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下「FRONTEO」)と株式会社PURMX Therapeutics(本社:広島市南区、代表取締役社長CEO:田原 栄俊、以下「PURMX Therapeutics」)は、PoC(実証実験)契約を締結したことをお知らせします。
また、本契約の締結に合わせ、PURMX Therapeuticsが実施する第三者割当増資を引き受け、同社への出資を行います。本出資は、FRONTEOが2026年2月より展開している「DDAIF Innovation Bridge」*1(「DDAIF」による技術支援と出資を組み合わせた取り組み)の7件目の案件として実施されるものです。
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本PoCでは、FRONTEOのAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory(以下「DDAIF」)」*2を活用し、PURMX Therapeuticsが既存の抗がん剤では十分な効果が得られない難治性がん領域で開発を進める未修飾の天然型*3マイクロRNAを有効成分とする核酸医薬について、標的分子候補の探索と作用機序の解明を目指します。
■背景
PURMX Therapeuticsは、2021年1月に設立された広島大学発の臨床ステージの創薬ベンチャー企業で、未修飾の天然型マイクロRNAを有効成分とする核酸医薬*4の研究開発パイプラインを複数有しています。
マイクロRNAは、2024年ノーベル生理学・医学賞の受賞対象となった研究により、その重要性が改めて注目されている、タンパク質を作る設計図とはならない「ノンコーディングRNA*5」の一種です。複数の遺伝子の働きを同時に調節することが知られており、従来の医薬品が主に一つの標的分子に作用するのに対し、マイクロRNAは複数の分子に働き掛ける性質を持つことから、新たな創薬モダリティとして期待されています。
一方で、複数の分子やシグナル経路に複雑に関与するため、作用機序*6の解明が容易ではない点が課題でした。この課題に対しては、個々の標的分子を一つずつ検証するのではなく、複数の分子が関与するネットワーク全体を捉えるアプローチが求められています。
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■本PoCの概要
本PoCでは、FRONTEOが独自開発した方程式駆動型AI「KIBIT(キビット)」*7の自然言語処理技術により、複数の標的分子や生物学的経路の関係性をネットワークとして解析し、個々の分子だけではなくネットワーク全体への影響を俯瞰します。
具体的には、以下を実施します。
- PURMX Therapeuticsが開発を進めるマイクロRNA核酸医薬について、その有効成分が疾患に対してどのような分子ネットワークを介して作用するかを解析し、抗腫瘍効果*8を説明し得る標的分子候補と作用機序に関する仮説を生成します。- 解析には、PURMX Therapeuticsが保有するオミクスデータ*9およびその解析結果も投入します。- 生成した仮説は、PURMX Therapeuticsが実験(ウェットデータ)により検証します。
本PoCのゴールは、1.DDAIFによる標的分子候補の探索と作用機序の解明、2.実験によるその検証、の2点です。両社は、その先に3.PURMX Therapeuticsのパイプラインの価値向上、4.ライセンスアウト(導出)*10への貢献という展開も想定しています。
■論文報告が限られるマイクロRNA創薬で、Springer Nature社の論文フルテキストを解析
マイクロRNAを用いた創薬は低分子薬・抗体医薬と比較すると論文報告数が限られる領域です。本PoCでは、国際科学誌『Nature』などSpringer Nature社が発行する有力ジャーナル約600誌・過去約25年分の論文フルテキストも解析対象とすることで、抄録では得られない本文中の記述まで解析に投入し、マイクロRNAに関する新たな知見、ならびにPURMX Therapeuticsが保有するアセット価値の最大化に寄与する情報の発見を目指します。なお、FRONTEOは、Springer Nature社との協業*11により、同社ジャーナル掲載の論文フルテキストデータをAIで解析することを許諾された唯一の企業です。
■PURMX Therapeutics 代表取締役社長CEO 田原 栄俊氏コメント
「創薬における大きな課題の一つが、作用機序の解明です。従来の分子標的薬のように作用機序が解明された標的に対して分子設計を行う創薬と異なり、多標的のマイクロRNAの中からがん治療に有用な老化関連マイクロRNAを探索し治療薬に結び付けることを目指しているPURMX Therapeuticsの技術においては、非臨床で有効性が確認されたとしても、次にそれぞれの標的の作用機序を遡って解明していく必要があります。PURMX Therapeuticsが保有する非臨床の動物試験データや臨床データ、基礎研究のオミクス解析データやその解析結果と、FRONTEOのAI技術を組み合わせることで、この課題を解決できることを期待しています。KIBITによる解析結果を基に検証実験の優先順位を検討できるだけでなく、検証された作用機序を起点として新たな適応症の可能性を探索することも可能になると考えています。本PoCを通じて当社アセットの価値向上を図り、導出につながる成果を創出していきたいと考えています」
■FRONTEO 取締役/CSO(Chief Science Officer) 豊柴 博義コメント
「マイクロRNAは、単一のマイクロRNAが数百の遺伝子を制御するともいわれ、複数の標的分子やシグナル経路が複雑に関与するため、その作用機序の解明が大きな課題となっています。DDAIFは、KIBITの自然言語処理技術によって論文を解析し、疾患と標的分子の間にある未知の関連性を非連続的に発見するとともに、生体内の複数の働きについて、それぞれの遺伝子ネットワークを描出した上で、複合的な影響を可視化・解析し、疾患との関係性や作用機序に関する仮説を生成できることを強みとしています。
本プロジェクトでは、Springer Nature社のフルテキスト論文データと、PURMX Therapeuticsが保有する優れたマイクロRNA創薬技術およびオミクス解析データを組み合わせ、作用機序に関する新たな仮説の生成と検証を進めます。KIBITによる予測は、検証実験の優先順位付けにも活用できます。その成果を新規適応症の検討につなげることで、PURMX Therapeuticsが保有するアセット価値の最大化に貢献するとともに、アンメット・メディカル・ニーズ*12の解消に寄与することを期待しています。」
*1 2026年2月12日付プレスリリース:FRONTEO、AI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory」でサイエンス支援 日本の創薬力強化をはかり、バイオベンチャーと共同創薬エコシステム事業「DDAIF Innovation Bridge」開始,
https://www.fronteo.com/news/pr/20260212_01
*2 DDAIF:AIと創薬に精通したFRONTEOの創薬エキスパートが、自社開発のAI「KIBIT(キビット)」の自然言語処理技術と独自の解析手法を駆使し、標的分子・適応症探索やその裏付けとなる仮説を提供するAI 創薬支援サービス
*3 天然型:安定性や標的特異性などを高めるため、塩基や構造を人工的に改変した人工型(改変型)に対し、生体内にもともと存在するマイクロRNAと同じ配列・機能を持つもの
*4 核酸医薬:DNAやRNAなどの核酸を有効成分とする医薬品。病気の原因となる遺伝子の働きを調節し、従来の低分子医薬品や抗体医薬では治療が難しかった疾患への新たな治療法として期待されている
*5 ノンコーディングRNA:タンパク質の設計図となる情報を持たないRNAの総称。遺伝子の働きを調節するなど、生命活動に重要な役割を担う
*6 作用機序:医薬品や治療法が体内で効果を発揮するメカニズム
*7 方程式駆動型AI「KIBIT」:FRONTEOが独自開発した人工知能。方程式を用いることで非連続な発見、因果関係の把握、高い分析精度と再現性を実現。学習プロセスの軽量化によりパソコン1台で稼働。日欧米で特許取得済み
*8 抗腫瘍効果:がん細胞の増殖を抑制・死滅させる作用
*9 オミクスデータ:生体内で起きている現象を網羅的に捉えた生命科学データの総称
*10 導出:製薬企業においては、自社内で研究開発を行う形態のほか、他社・他機関から医薬品候補化合物などの開発権や販売権を獲得するケースがあり、後者の場合に、開発した企業・機関が製薬企業に対してそれらの開発権・販売権などの許諾・譲渡を行うこと
*11 2024年2月6日付プレスリリース:Springer Natureのジャーナル600誌を解析する新しいAI創薬支援サービスを開始,
https://www.fronteo.com/news/20240206
*12 アンメット・メディカル・ニーズ:有効な治療方法が見つかっていない疾患における、新しい治療薬や治療法などへのニーズ
■株式会社PURMX Therapeuticsについて URL:
https://www.purmx.com/ja
PURMX Therapeuticsは、臨床ステージにある創薬ベンチャー企業です。広島大学の技術である、未修飾の天然型マイクロRNAを有効成分とする核酸医薬の研究開発パイプラインを複数有しています。マイクロRNAは生物の中で自然に作られる核酸の一種であることから、未修飾のマイクロRNAは他の核酸医薬より安全性が高いことが期待されます。また、マイクロRNAが標的とする遺伝子は複数であることが知られており、がん増殖に関与する複数経路を同時に遮断することを可能とし、従来の単標的の核酸医薬より高い有効性が期待されます。
リードパイプラインであるMIRX002に関しては、miR-3140-3pを有効成分とし、悪性胸膜中皮腫*13での開発を進めると共に、現在は、頭頸部扁平上皮がんの患者を対象とした第I相臨床試験も企業治験として実施中です。
*13 本治験については国立研究開発法人日本医療研究開発機構より、以下の支援を受けております。
- 事業名「橋渡し研究プログラム/シーズC」、研究開発課題名「天然型マイクロRNA補充療法による悪性胸膜中皮腫を対象とした医師主導治験」- 事業名「臨床研究・治験推進研究事業」、研究開発課題名「悪性胸膜中皮腫を対象とした核酸医薬の反復投与の医師主導治験」
[画像3:
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■FRONTEO Drug Discovery AI Factory(DDAIF)について
【ご参考:製薬企業およびアカデミアとの取り組み】
URL:
https://www.fronteo.com/news/ddaif-list
[画像4:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/6776/759/6776-759-08e24e98d73ab19613bc36b5a6312840-1013x476.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「FRONTEO Drug Discovery AI Factory(DDAIF)」は、自然言語処理に特化した方程式駆動型AI「KIBIT(キビット)」(日本・欧州・米国・韓国特許取得済*)と、FRONTEOの創薬研究者およびAIエンジニアの知見を融合したAI創薬支援サービスです。疾患関連遺伝子ネットワークの解析や、標的分子候補に関する仮説の構築を通じ、医薬品開発における研究者の意思決定を強力にサポートします。本サービスはすでに複数の大手製薬企業で導入され実績を重ねています。
*Drug Discovery AI Factoryに使われている技術は、FRONTEOが日本および欧州、米国、韓国で計21件の特許権を取得しています。
URL:
https://lifescience.fronteo.com/products/drug-discovery-ai-factory/
■株式会社FRONTEOについて URL:
https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自社開発の方程式駆動型AI「KIBIT(キビット)」の提供を通じて、日夜、社会課題と向き合う各分野の専門家の判断を支援し、イノベーションの起点を創造しています。当社独自の自然言語処理技術(日本・欧州・米国・韓国特許取得済)は、汎用型AIとは異なり、教師データの量およびコンピューティングパワーに依存することなく、高速かつ高精度での解析を可能にします。加えて、解析した情報をマップ化(構造を可視化)する特許技術を活用することで、「KIBIT」が専門家のインサイトにダイレクトに働きかけることができ、近年、「KIBIT」の技術が創薬の仮説生成や標的分子探索にも活かされています。
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「KIBIT」の独自技術およびアプローチを通じて、「集合知に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」理念の実現に向けて、
ライフサイエンスAI、リスクマネジメント(
経済安全保障分野、
ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援分野、
ビジネスインテリジェンス・プロフェッショナル支援分野、
リーガルテックAI分野)、DX(
株式会社アルネッツ)の各事業で社会実装を推進しています。
2003年8月創業、2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国で事業を展開。資本金915,057千円(2026年3月31日時点)。
※FRONTEO、KIBIT、Drug Discovery AI FactoryはFRONTEOの日本および欧州、米国、韓国における商標または登録商標です。
プレスリリース提供:PR TIMES




記事提供:PRTimes