「試算表なし」で経営、それでも支援不要? 1~9名企業の46.5%が月次試算表を作らず、その78.0%が「支援は必要ない」
Bottino株式会社

中小企業経営者・役員539人を調査。10~29名になると数字の経営活用率は53.5%から87.7%へ
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Bottino株式会社は、全国の従業員99名以下の企業に所属する経営者・会社役員539人を対象に実施した「試算表・決算書の経営活用実態調査」について、従業員規模と経営数値の活用状況をクロス分析しました。
その結果、従業員1~9名の企業215社のうち、46.5%(100社)が月次試算表を「作成していない」ことが分かりました。
さらに、その100社のうち78.0%(78社)が、経営数値を活用するための支援を「特に必要としていない」と回答しました。
一方、10~29名企業では試算表未作成率は7.5%まで低下。数字を経営判断に活用できている割合も、1~9名の53.5%から87.7%へ34.2ポイント上昇しました。
なぜ、試算表を作っていない小規模企業の多くが「支援不要」なのでしょうか。そして、なぜ10名以上になると数字を使った経営が急速に広がるのでしょうか。
今回の結果から、Bottinoでは、経営者の経験や感覚を中心としたいわゆる「勘ピューター経営」が機能する規模と、数字による経営管理が必要になる規模の間に、一つの境界があるのではないかと考えています。
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従業員規模別の「月次試算表を作成していない」割合は次の通りです。
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https://prtimes.jp/data/corp/96926/table/10_1_68636c7c1e88b5f6a047d5078abf4280.jpg?v=202609161215 ]
一方、「毎月作成している」割合は、1~9名では19.5%(42/215)、10~29名では52.8%(56/106)でした。
今回の調査では、特に1~9名と10~29名の間で大きな段差が確認されました。
試算表を作っていない1~9名企業の78.0%が「支援不要」
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1~9名企業で月次試算表を作成していない100社に、経営数値を活用するためにどのような情報や支援があるとよいか尋ねたところ、78.0%(78/100)が「特に必要ない」と回答しました。
「試算表を作れていないから支援が欲しい」という単純な構図にはなっていません。むしろ、「試算表を作っていない。それでも支援はいらない」という小規模企業の姿が浮かび上がりました。
なぜ78%が「支援不要」なのか
今回の調査では、その理由までは質問していないため、データだけから断定することはできません。ただ、中小企業の会計・経営支援の現場から、Bottinoでは主に2つの可能性があると考えています。
一つは、小規模なうちは「通帳+現場感覚」で会社の状態を把握できること。社長自身が営業をし、社員を見て、顧客と話し、入出金も把握している会社では、試算表がなくても経営が成立しているケースがあります。「困っていないのだから支援もいらない」という判断は、経営者にとって自然です。
もう一つは、「数字の支援」と日々の経営判断が結びついていない可能性です。試算表や決算書を「税金の計算や過去の結果を確認するもの」と捉えていれば、採用、値上げ、設備投資、資金繰りなどの意思決定に数字を使うイメージは生まれにくくなります。
今回の78.0%は、「支援ニーズがない」という結果であると同時に、小規模企業にとって会計数字とは何なのかを考える材料でもあります。
数字の経営活用率、1~9名53.5%に対し10~29名87.7%
「試算表や決算書を経営判断に十分に活用できている」「ある程度活用できている」の合計は次の通りでした。
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[表2:
https://prtimes.jp/data/corp/96926/table/10_2_3e47a188b0cb6e5e745c564f06ed9a7a.jpg?v=202609161215 ]
1~9名と10~29名の差は34.2ポイントです。30名以上でも80~90%台となっており、今回の調査では1~9名企業だけが大きく低い結果となりました。
資金繰り・採用への数字活用にも大きな差
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「数字を持っているか」だけではなく、何のために数字を使っているかにも違いが見られました。
[表3:
https://prtimes.jp/data/corp/96926/table/10_3_c3455b2f1640bbc75a7e760dc9aae6e6.jpg?v=202609161215 ]
特に「経営判断には活用していない」は、1~9名では約4社に1社にあたる24.2%だったのに対し、10~29名では1.9%でした。会社の数字が単なる「結果確認」から、資金繰りや採用など、これから何をするかを決める材料へ変化している可能性がうかがえます。
税理士・会計事務所から説明を受ける割合も28.8%→61.3%
試算表や決算書の内容について、主に誰から説明を受けているかにも違いがありました。
1~9名企業では、顧問税理士・会計事務所から説明:28.8%、説明は受けず自分で確認:48.4%、説明を受けず自分でもほとんど確認しない:18.1%でした。
一方、10~29名企業では、61.3%が顧問税理士・会計事務所から説明を受けていると回答しています。
今回の調査では顧問契約の有無や契約内容までは確認していないため、税理士の関与と数字活用との因果関係までは判断できません。ただ、企業規模によって、数字について専門家から説明を受ける機会そのものに大きな差があることが分かりました。
小規模企業では、「勘ピューター経営」が必ずしも悪いとは考えていません。数人の会社なら、社長自身が顧客、社員、仕事、入出金のほぼすべてを直接把握できます。
問題は、会社の規模が変わっても経営管理の方法が変わらなかったときです。中小企業の現場では、「売上は伸びて忙しいのに、なぜか月末の口座残高が減っている」「人手不足で一人採用したら、想定以上に固定費が増えて資金繰りが苦しくなった」といった、現場の感覚と利益・キャッシュがずれ始める場面があります。
社員が増え、管理職や拠点が生まれれば、社長が直接見ていないところで売上、原価、人件費、キャッシュが動き始めます。
Bottinoでは、今回見えた「10人前後の段差」の本質は、人数そのものではなく、「社長一人の目で会社全体を把握できる状態から、数字を使わなければ把握できない状態への変化」にあるのではないかと見ています。
今回の調査区分は「1~9名」「10~29名」であり、従業員10人という一点を統計的な転換点として特定したものではありません。しかし、試算表の作成、経営判断への活用、資金繰り、採用、専門家からの説明という複数の項目が同じタイミングで大きく変化している点は、中小企業の成長と経営管理を考えるうえで興味深い結果です。
Bottino株式会社 代表コメント
今回、私たちが最も興味深いと感じたのは、1~9名企業の46.5%が試算表を作成していないこと以上に、その企業の78.0%が「支援は必要ない」と回答していることです。これは支援会社である私たちにとっても、非常に興味深い結果でした。
「支援が必要なのに気づいていない」と決めつけるべきではないと思っています。数人の会社なら、社長自身が会社の状態を十分把握し、実際にそれで経営できている会社もあります。だから私たちの役割は、すべての企業に「数字を見ましょう」と言うことではありません。
一方で、会社が成長すると、売上は伸びているのに利益やキャッシュが残らない、人を採用して大丈夫なのか判断できない、といった「感覚だけでは判断しにくい瞬間」が訪れます。そのとき初めて、数字が必要になります。
大切なのは、経営者の勘を否定することではありません。「勘か、数字か」ではなく、「勘+数字」で経営する。今回の調査結果は、その切り替えが会社の成長過程のどこかで起きていることを示しているのではないかと考えています。
調査概要
調査名:試算表・決算書の経営活用実態調査
調査期間:2026年9月4日~9月5日
調査方法:インターネット
調査有効回答数:539名
調査対象:全国の従業員1~99名の企業に所属する経営者・会社役員
調査実施:GMOリサーチ&AI株式会社回答者
属性:男性94.8%(511名)、女性5.2%(28名)。
会社・事業における資金繰り、採用、設備投資、価格設定等について「最終的な意思決定をしている」と回答した人が78.1%(421名)を占めています。
※本調査結果は上記回答者構成に基づくものであり、日本の中小企業経営者全体の性別・役職構成を代表するものではありません。
※本リリースの従業員規模別数値は、本調査ローデータをクロス集計したものです。
※本調査は各項目間の関連性を示すものであり、企業規模と試算表作成・経営数値活用等の因果関係を示すものではありません。※「社員10人の壁」は1~9名企業と10~29名企業の回答傾向の差を表現したもので、従業員10人を統計的な転換点として特定したものではありません。
Bottino株式会社について
Bottino株式会社は、兵庫県尼崎市を拠点に、外部CFO・MQ経営コンサルティング、バックオフィス業務代行、マニュアル作成・組織構築支援、システム開発の4事業を展開しています。「MQ会計」の手法を軸に、試算表・決算書を経営者が理解し、日々の意思決定に使える状態へ変えることを支援しています。
会社名:Bottino株式会社
所在地:兵庫県尼崎市
代表者:代表取締役 末井紳也
プレスリリース提供:PR TIMES




記事提供:PRTimes