ispaceと独アリアングループ、月面宇宙機開発の推進に向けた戦略的協業に関する覚書を締結
株式会社ispace

ULTRAランダーの推進系部品供給および組立・統合・試験(AIT)サービスにおける協力体制を構築し、将来のランダー開発および月ミッションでの協業拡大を検討
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)とドイツを拠点に宇宙技術分野を牽引するArianeGroup GmbH(以下アリアングループ)は、ispaceが計画している月面宇宙機や将来の月ミッションにおける協力関係の拡大に向け、覚書を締結しましたので、お知らせいたします。本締結はトルコのアンタルヤで開催中の第77回 国際宇宙会議(IAC)にて、発表いたしました。
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第77回国際宇宙会議(IAC)にてMOU締結後の様子。左から、ArianeGroup GmbH Head of Engineering and DesignのMarkus Thiel氏、Senior Business Development ManagerのTimo Krone氏、Head of Orbital Products, Equipment & ServicesのDr. Stefan Ziegenhagen氏、株式会社ispace代表取締役CEO & Founderの袴田武史、ispace EUROPE CEOのJulien-Alexandre Lamamy、ispace-U.S. CEOのElizabeth Kryst
ispaceは宇宙システム分野におけて豊富な飛行実績と経験を有するアリアングループのパルススラスターおよび姿勢制御システム(RCS)用スラスターのハードウェアを現在開発中のULTRAランダーに採用しました。またアリアングループは、ULTRAランダーの組立・統合・試験(AIT)に関する支援も提供します。
本覚書締結により、ispaceとアリアングループは、ULTRAランダー開発にとどまらずさらなる協業拡大の機会を検討していきます。ispace EUROPEおよびispace-U.S.も本締結の共同署名者として参画し、日本、欧州、米国またはその他両社が合意する市場におけるispaceの現在、および将来の月ミッション開発を支える体制の強化が期待されます。
また、両社はランダーの安定的な生産体制を整え、ispaceが目指す継続的な打ち上げの実現に向け、長期的な商業契約についても検討します。これらの取り組みを通じて、リードタイムの短縮、信頼性および品質のさらなる向上を図るとともに、ispaceが将来の月ミッションに向けて能力やサービスを拡充していく中、顧客に継続的な価値を提供していくことを目指します。
アリアングループはこれまでispaceのミッション1で使用したRESILIENCEランダーに主要なスラスター推進部品を供給し、ドイツのランポルツハウゼンにある施設でランダーの組立・統合・試験(AIT)に協力しました。また、2021年には欧州宇宙機関(ESA)により、ispace EUROPEとアリアングループが共同で選定され、月輸送および月面探査における商業パートナーシップを構築するためのパイロットフェーズに参加しました。今回の合意は、長年にわたり築いてきた両社の関係をさらに発展させるものとなります。
今後、ispaceとアリアングループは、それぞれが有する技術力と経験を活かし、信頼性の高い宇宙機の開発・生産を推進し、将来の月ミッションやプログラムにおける協業機会の可能性を追求していきます。
■ 株式会社ispace 代表取締役CEO & Founder 袴田武史のコメント
「ispaceが月への継続的なミッション実施を目指す中で、宇宙機の開発や生産能力を拡大していくためには、豊富な経験を有するパートナーとの強固かつ長期的な関係構築が不可欠です。アリアングループは、まさにその実績と高い技術力を有しています。ULTRAランダーのみならず、ispaceが今後開発する宇宙機や将来の月ミッションにおいても共に協力していくことを楽しみにしています。」
■ ispace EUROPE CEO, Julien-Alexandre Lamamyのコメント
「今回の合意は、月経済における欧州の役割をさらに強化していくうえで、重要な一歩となります。ispace EUROPEは、欧州が掲げる月探査目標の実現に向け、より強固な産業パートナーシップの構築に取り組んでいます。両社の知見と強みを結集することで、月探査における競争力のある技術やサービスの提供を加速していくことができると考えています。」
■ ArianeGroup GmbH Head of Orbital Products, Equipments & Services、Stefan Ziegenhagen 氏のコメント
「アリアングループのOrbital Propulsionチームは、ispaceとの協力関係を継続できることを大変嬉しく思います。本合意は、両社が築いてきた信頼関係をより一層強固なものにするとともに、卓越した技術力と月探査のビジョンを融合するという共通の目標を改めて示すものです。」
■ ArianeGroup GmbH Sr. Business Dev. Manager、Markus Abele氏のコメント
「このたびの合意は、両社の関係における新たな一章の始まりとなります。アリアングループとispaceは最先端技術の分野で8年間にわたり協力し、成果を積み重ねてきました。今後、将来開発を予定しているランダーシステムや月周回軌道上での活用に向けて、協業範囲を拡大していきます。」
■ アリアングループについて
アリアングループは、宇宙および防衛分野における重要なミッションを担う企業です。フランスとドイツに8,700人の高度な専門性を有する従業員を擁し、宇宙へのアクセスに関する独自の専門知識と技術力を有しています。民間および軍用の打ち上げシステムについて、設計、開発、製造、統合、飛行準備、運用準備から運用終了時の廃止措置まで、幅広い領域をカバーしています。
アリアングループは、欧州宇宙機関(ESA)の欧州ロケット「Ariane 6」の主契約企業であるほか、フランス装備総局(DGA)向けに、フランスの海洋核抑止力を担う戦略ミサイル「M51」の主契約企業を務めています。革新的かつ競争力のあるソリューションで国際的に高い評価を得ており、推進剤の化学技術や複合材料から、液体・固体・電気推進システムに至るまで、最先端技術に関する幅広い専門性を有しています。
またアリアングループは、単独または子会社のSodern、Pyroalliance、Nucletudes、APPとともに、宇宙、防衛、産業分野における幅広い機器およびサービスを提供しています。宇宙輸送分野では、子会社のArianespaceがAriane 6の商業サービスを展開し、MaiaSpaceが再使用型ロケット「Maia」の開発および商業展開を行っています。
アリアングループはAirbusとSafranが折半出資する企業で、2025年の連結売上高は26億ユーロです。
■ 株式会社ispace (
https://ispace-inc.com/jpn/ )について
「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約350名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスおよびデータサービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、新たに月周回の自社衛星を活用した、通信・測位を中心とするルナ・コネクトサービスの提供も目指す。2023年には民間企業として世界で初めて月面着陸に挑戦するミッション1を実施。2025年にはミッション2を実施し、月周回までの確かな輸送能力や、ランダーの姿勢制御、誘導制御機能を実証することが出来た。最速2027年には新ミッション2.5として月周回衛星1基を月周回軌道へ投入することを予定。2028年iには、経済産業省のSBIR補助金を活用し、日本拠点が主導で開発を進めるランダーモデル「ULTRA(ウルトラ)」によるミッション3の打ち上げを予定しており、続く2029年iiには南極近傍への高精度着陸を目指すミッション4の打ち上げを予定している。
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i 当該打上げ時期については2026年10月時点の予定であり、今後変更する可能性があります。なお、当社が補助対象事業として採択されたSBIR(Small Business Innovation Research)制度の公募テーマ「月面ランダーの開発・運用実証」の事業実施期間が原則として2027年度とされており、SBIR制度に基づく補助金の対象となるミッション3は、当初2027年中の打上げとして経済産業省及びSBIR事務局と合意しておりましたが、2026年10月時点では当社内の開発計画上、2028年内の打上げとなることを見込んでおります。本変更については今後、関係省庁及びSBIR事務局と調整中の段階であり、最終的には経済産業省により正式に計画変更が認可されることとなります。
ii 2026年10月時点
プレスリリース提供:PR TIMES

記事提供:PRTimes