韓国の戦後巨匠作家を集成したシリーズ「斎藤真理子=個人編訳 韓国文学クラシックス」第1巻、パク・ワンソ『親切な福姫さん』が10月15日発売!
河出書房新社

【話題のシリーズがついに刊行開始!】全巻予約購入者には、編訳者による書き下ろしエッセイ『斎藤真理子=個人編訳 韓国文学クラシックス 別巻』(非売品)を進呈
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株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)は、韓国の戦後巨匠作家たちにスポットを当て、当代随一の翻訳者が作品を厳選、全訳を手がける画期的シリーズ「斎藤真理子=個人編訳 韓国文学クラシックス」(全5巻)を、10月より刊行開始します。
シリーズ第1巻として、ノーベル文学賞作家ハン・ガンをはじめ、現代作家たちに計り知れない影響を与え、今なお多くの読者に愛されてやまない作家、パク・ワンソ(朴婉緒)の作品を精選したベストセレクション『親切な福姫(ポッキ)さん』が、2026年10月15日に刊行となります。
「斎藤真理子=個人編訳 韓国文学クラシックス」刊行に寄せて(斎藤真理子)
初めて原語で読んだ韓国文学は、パク・ワンソの短編「盗まれた貧しさ」でした。まるで歯が立たなかったにもかかわらず、その吸引力は凄まじく、ここに何かとてつもないものがあると予感したものです。
そして四十年以上経った今、その存在感はいよいよ鮮明です。湧き上がる生命力、凄絶な悲しみと怒り、不条理に向き合う強靭な倫理、そして人の情。これはパク・ワンソ一人のものではありません。「韓国文学クラシックス」はそのような、韓国文学の土壌をとことん鍛えた巨匠作家たちの短編アンソロジーです。
植民地時代に生まれ、分断と朝鮮戦争を経験し、軍事独裁政権下で検閲と戦いながら書きつづけ、民主化を見届けた先達らの結実を凝縮させました。
ハン・ガンは一夜にして生まれたわけではなく、この土壌から生まれて花開いたのです。今、世界に読者を持つに至った韓国文学の根に触れ、生きることのすべてが詰まった韓国文学のエッセンスを浴びてください。
5児の母から「主婦作家」に、そして「韓国文学最大の遺産」へ
毛細血管のすみずみまで喜怒哀楽が行き渡り、旺盛な活力と深い悲しみをたたえたパク・ワンソの小説。
その湯気が上がるほどの人間臭さに魅了されました。
――斎藤真理子
パク・ワンソは、1931年に日本統治時代の開城(現在の北朝鮮南部の都市)近くの村で生まれ、7歳でソウルへ移り住みました。1945年8月、14歳の時に日本植民地からの解放を迎え、5年後の1950年6月、ソウル大学国文科に入学した直後に朝鮮戦争が勃発します。3年後に休戦状態となっても大学へは復学せず、米軍購買部(PX)で働きながら家計を支え、5人の子どもを産み育てました。
39歳で作家デビューを飾った当初は「主婦作家」と呼ばれ、広く読者に親しまれたパク・ワンソは、その後も精力的に作品を発表し続け、李箱(イ・サン)文学賞、大韓民国文学賞、現代文学賞、東仁(トンイン)文学賞など、韓国の主要文学賞を軒並み受賞。文学的に高い評価を得るのみならず、数々のベストセラー作品を世に送り出し、堂々韓国を代表する作家の一人となりました。
2011年1月22日、79歳で没するまで生涯現役作家として活躍し、書き残した15作の長編作品と97作の短編作品、童話や多数の随筆といった膨大な作品群は「肥沃な山脈」と称えられ、その巧みなストーリーテリングは、没後十数年が経った今も多くの読者に愛されています。
現在の韓国文化、作家たちへの影響は依然強く、近年もトリビュート小説集や、作家による選集が刊行されるなど、その人気は衰えることを知りません。これらの企画には、ハン・ガンをはじめ、チョン・セラン(『フィフティ・ピープル』他)、チョ・ナムジュ(『82年生まれ、キム・ジヨン』他)など、世界的に高い評価を得る、名だたる作家たちが参加していることからも、パク・ワンソが、まさに「韓国文学最大の遺産」と呼ばれるに足る、比類のない作家であることがうかがえます。
当代随一の翻訳者、斎藤真理子によるベストセレクション『親切な福姫さん』
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『親切な福姫(ポッキ)さん』は、ハン・ガン『すべての、白いものたちの』(河出書房新社)、チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』(筑摩書房)をはじめ、これまで現代韓国文学のベストセラー作品を多数翻訳し、日本へ紹介してきた斎藤真理子によるベストセレクション。パク・ワンソが残した短編小説全97作から選び抜き、収録全作品を訳し下ろしました。
デビュー直後の作品「仏様の近所」から、遺作となった「夕日を背にして影を踏む」まで、作家がたどった歩み、その魅力全体を見渡せるように構成され、どの収録作品にも、「韓国フェミニズムの源流」とされるパク・ワンソの精髄、鋭い眼差し、五感の鼓動、そして、辛辣なユーモアが詰まった傑作揃いの作品集です。
パク・ワンソの物語には、恋人、夫婦、母娘、嫁姑、親戚や職場の人々など、市井の人々の姿が克明に描かれ、多くの韓国読者から熱烈な共感を呼んできました。そして、その特徴は何よりも、誇り高き怒れる獣のような文体です。
北のスパイ疑惑をかけられた家族が背負う壮絶さを、一見気の置けない母娘の関係から描いた「仏様の近所」、一家心中から生き延びた女性をめぐるアンチ・シンデレラストーリー「盗まれた貧しさ」、米軍購買部(PX)に勤めていた頃の同僚、天衣無縫の〈ゴムひもおばさん〉をめぐる「空港で出会った人」、〈虫一匹殺せない優しい女〉による究極のケアと復讐の物語、表題作「親切な福姫(ポッキ)さん」――、人生の喜怒哀楽沸き立つ物語を、ぜひお楽しみください。
【目次】
仏様の近所/盗まれた貧しさ/冬の外出/空港で出会った人/お産のふくべ/復元されえぬものたちのために/私が最後に手にしたものは/恋しさのために/その人の家/親切な福姫(ポッキ)さん/夕陽を背にして影を踏む
訳者解説
『親切な福姫さん』へ寄せられたコメント
時代を生き延びてきた女たちの、血のような言葉が、撃ち、つかみ、ゆさぶってくる。
すごいものを読んでしまった。
――岸本佐知子
歴史を抱えた日本の今を生きる私が、私たちが、この作品に出会い、読むということの意味は大きく重い。
――小林エリカ
(「文藝」2026年冬季号「BOOK REVIEW」より)
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【「韓国文学クラシックス」刊行開始記念】1~3巻「ためし読み」& 1万字「書き下ろしエッセイ」を一挙公開中!
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ハン・ガンのノーベル文学賞受賞、フェミニズム文学の熱気――その源であり、巨匠として第一級の文学作品を生み出した韓国の「戦後作家」に焦点をあてたシリーズ「斎藤真理子=個人編訳 韓国文学クラシックス」(全5巻)の刊行開始を記念して、現在「Web河出」では、第1巻『親切な福姫(ポッキ)さん』、第2巻『虫の話』(イ・チョンジュン著、2027年1月刊行予定)、第3巻『副市長は赴任地に行かない』(イ・ホチョル著、2027年4月刊行予定)収録作より一部「ためし読み」、また、斎藤真理子による1万字「書き下ろしエッセイ」を公開中です。ぜひご覧ください。
【web河出】「斎藤真理子=個人編訳 韓国文学クラシックス」1~3巻ためし読みページ
https://web.kawade.co.jp/tameshiyomi/264140/
【web河出】斎藤真理子による1万字「書き下ろしエッセイ」ページ
https://web.kawade.co.jp/tameshiyomi/265288/
シリーズ全5巻の予約購入者には、書き下ろしエッセイ集『斎藤真理子=個人編訳 韓国文学クラシックス 別巻』(非売品)を特典として進呈いたします(申込締切:2026年12月31日)。皆さまからのお申し込みをお待ちしております。
「斎藤真理子=個人編訳 韓国文学クラシックス」特設ページ
https://www.kawade.co.jp/kankokubungaku/
著者紹介
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パク・ワンソ(朴婉緒/박완서)
1931年、日本統治時代の開城(ケソン・現在の北朝鮮南部の都市)近くの村で生まれる。5人の子どもを産み、育てたのち1970年、39歳の時に長編『裸木』で作家デビュー。1981年「母さんの杭 2(엄마의 말뚝 2)」で李箱(イ・サン)文学賞、1990年「未忘(미망)」で大韓民国文学賞、翌年同作で怡山(イサン)文学賞、1993年「夢見る保育器(꿈꾸는 인큐베이터)」で現代文学賞、1994年「私に最後に残されたもの(本書収録)」で東仁(トンイン)文学賞、1997年「あの山は本当にそこにあったのか」で大山(テサン)文学賞、2001年「恋しさのために(本書収録)」で黄順元(ファン・スンウォン)文学賞など、韓国の主な文学賞を多数受賞。また、数々のベストセラーを生み出した。2011年に享年79歳で没するまで生涯現役作家として15作の長編小説と97作の短編小説、童話、多数の随筆を残した。邦訳のある著書に『あんなにあった酸葉をだれがみんな食べたのか/あの山は本当にそこにあったのか』、『慟哭――神よ、答えたまえ』、『結婚』などがある。
編訳者紹介
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斎藤真理子(さいとう・まりこ)
翻訳家。2015年、パク・ミンギュ『カステラ』(共訳)で第一回日本翻訳大賞、2020年、チョ・ナムジュ他『ヒョンナムオッパへ』で第18回〈韓国文学翻訳院〉翻訳大賞、2025年、ハン・ガン『別れを告げない』で第76回読売文学賞(研究・翻訳賞)、同年、第8回井上靖記念文化賞特別賞、2026年、イ・ラン『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』(共訳)で第2回永井荷風文学賞を受賞。他の訳書に、チョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』、チョン・セラン『フィフティ・ピープル』、チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』、ファン・ジョンウン『ディディの傘』、李箱『翼――李箱作品集』などがある。著書に『増補新版 韓国文学の中心にあるもの』、『隣の国の人々と出会う』、『「なむ」の来歴』などがある。
書誌情報
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書名:親切な福姫さん(斎藤真理子=個人編訳 韓国文学クラシックス)
著者:パク・ワンソ
編訳者:斎藤真理子
仕様:46変形/上装/304ページ
発売日:2026年10月15日
定価:2,970円(本体2,700円)
ISBN:978-4-309-61911-8
装丁:川名潤
装画:シバタリョウ
書誌URL:
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309619118/
※電子書籍も近日中に発売予定です。
詳細は各電子書籍ストアにてご確認ください。
プレスリリース提供:PR TIMES





記事提供:PRTimes