日本製鉄 新入社員への社長メッセージ(代表取締役社長兼COO 今井正)
日本製鉄株式会社

新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。会社を代表して、心から歓迎いたします。
私たち日本製鉄は、総合力世界No.1 の鉄鋼メーカーを目指しています。その実現に向けて、当社はこれまで、様々な経営改革を実行してきました。
全社を挙げて取り組んだ経営改革が、実を結び、いかなる環境下においても実力損益6000 億円以上という目標を実現することができました。世界的にも収益力の高い鉄鋼メーカーとしてのポジションにあります。
当社はグローバルな事業展開を成長戦略の柱としています。製鉄事業においては、グループ電炉を含めた国内生産体制の強化と、海外ではインド、アセアンでの生産拡大に加えて、米国でUS スチール社との合併を進めています。また、原料事業では、脱炭素対策も視野に高品質な鉱山への投資を、流通加工では、日鉄物産を核として鋼材のサプライチェーンを事業領域とすべく再編を進めています。
鉄鋼生産そのもののグローバル展開を通じた生産規模の拡大と、原料から流通加工に至る、サプライチェーン全体に事業領域を拡大することで、マーケットの市況変動に左右されない安定的な収益構造を実現する。こうした方針の下で、グローバルな鉄鋼メーカーとして、企業価値の最大化を目指していきます。新入社員の皆さんは、営業、製造技術、研究開発など、当社の総合力の根幹となる競争力の強化に取り組んでいる現場最前線で、仕事の基本をしっかり身につけてください。当社が国内外の鋼材マーケットにおいて圧倒的なナンバーワンとなれるよう、共に取り組んでいきましょう。
当社が、これから直面する様々な課題の中から、特に重要な3点について述べます。
第一は、社会の変革期を捉えた、新たなビジネスチャンスの獲得です。気候変動問題への対応をはじめ、産業構造が大きく変化するなかで、材料分野においても新たな需要が生まれています。世の中に、新たな付加価値を創り出すという、製造業の本分を忘れず、当社の技術力を生かした、新たな成長を目指し、積極的にチャレンジしていきましょう。
第二は、生産規模と収益の両面で、一段と強化拡大していくことになるグローバル事業と、それを支えるマネジメントの強化です。インド、アセアン、北米を中心に、成長市場での一貫製鉄事業を拡大しており、当社のグローバル展開は、新たな段階に入っています。皆さんも、グローバル企業の一員として、将来は海外でも活躍できるよう、今から研鑽を積んでください。
第三は、気候変動問題への取り組みです。
当社は、2050 年のカーボンニュートラルの実現を目指しています。
具体的な対策としては、製鉄プロセスを大きく変革する技術開発を、業界の先駆けとなって推進しつつ、2030 年を第1ステップとして電炉生産の拡大を進めています。これに加えて、環境価値としてのCO2削減が、経済価値として社会で正しく評価され、低炭素鋼材が、その国際標準化を含めて、市場経済として確立される必要もあります。当社は、カーボンニュートラルの実現に必要となる、こうした社会全体を動かす取り組みにも、自ら取り組んでいます。環境の時代に育った皆さんは、2050 年頃には、文字通り当社の経営を支える存在になっています。その時当社が、グローバル経済と地球環境の双方において、社会に欠かせない存在となれるよう、進んでいきましょう。
企業の目的は、第一義的には事業を成長させ、収益を拡大し、国や株主や従業員といったステークホルダーに利益を還元することです。一方、企業には社会的存在という側面もあります。当社は事業活動を通じて社会に貢献し、社会から必要とされる存在であることを目指しています。皆さんもこうした理念を、自分自身の業務に具体的に落とし込んで、これからの社会人生活を送ってください。皆さん自身
が、日本製鉄の社員として、関係先や社会から信頼される人であってほしいと思います。
皆さんの、今後の大いなる活躍を祈念して、私からの歓迎の挨拶といたします。
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