2025年度の鉄道事業設備投資に総額434億円
京王電鉄株式会社

~ 京王グループ中期経営計画「HIRAKU2030」に基づき、安全性やサービスの向上を着実に推進するとともに持続可能な鉄道事業を目指し、自動運転化等の取り組みを進めます ~
京王電鉄株式会社(本社:東京都多摩市、取締役社長:都村 智史)では、京王グループ理念である『信頼のトップブランド』の確立を目指し、「住んでもらえる、選んでもらえる沿線づくり」を進めています。鉄道事業においては、あらゆるお客さまや沿線にお住まいの方に信頼され、愛される鉄道になるため、「安全性の向上」や「サービスの向上」などに取り組んでいます。
当社は、2025年5月12日に公表した『京王グループ中期経営計画「HIRAKU2030(2025年度~2030年度)」』に基づき、日本一安全でサービスの良い持続可能な鉄道の実現を目指し、連続立体交差事業をはじめ、ホーム安全対策、大規模災害への備え、自動運転(ワンマン)化に向けた自動運転設備の導入・改修、バリアフリー設備の整備など、環境に配慮し、AI等のデジタル技術を活用しながら、安全性の向上やお客さまの利便性向上に向けて着実に推進します。
2025年度は総額434億円の設備投資を行います。
【主な取り組み】
1.信頼の源泉としての安全・安定性の維持・向上
(1)ホームドア全駅整備に向けたホーム安全対策
(2)踏切道における安全対策
(3)大規模災害に備えた耐震補強や豪雨対策
2.長期的な価値を創出する大規模事業の着実な推進
(1)京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業の推進
(2)駅改良および開発プロジェクト
3.持続可能な事業運営体制の構築とサービスの高度化
(1)自動運転(ワンマン)化に向けた自動運転設備の導入・改修
(2)現業職場における業務改善および業務改革の推進
(3)新型車両の導入と既存車両のリニューアル
(4)さらなるバリアフリー化の推進
4.脱炭素・循環社会への貢献
(1)さらなる消費電力削減に資する装置の新設および更新
1.信頼の源泉としての安全・安定性の維持・向上
(1)ホームドア全駅整備に向けたホーム安全対策
① ホームドア整備
お客さまのホームからの転落やホーム上での列車との接触事故を未然に防止するため、井の頭線は2020年代中頃(~2027年度)、京王線は2030年代前半にホームドアの全駅整備を行います。2025年度は永福町駅(1・3番線)や高井戸駅などの整備を進めます。
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《搬入・設置の様子》
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《2025年5月時点の整備スケジュール》
② ホームと車両の段差・隙間対策
ホームと車両の段差・隙間を縮小するため、ホームドアの整備に合わせて全駅で対策を進めます。2025年度は永福町駅(1・3番線)や高井戸駅などの整備を進めます。
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《転落防止ゴムの整備》
(2)踏切道における安全対策
踏切道内の安全性向上を図るため、井の頭線明大前2号踏切道、西永福3号踏切道、東松原4号・5号踏切道、下北沢1号踏切道において、精度の高いエリア検知式である障害物検知装置の新設工事を実施します。また、踏切道に新たにカメラを設置し、記録された映像をAI解析して不審者の踏切侵入前の監視に活用することで、踏切事故の未然防止につなげます。
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(3)大規模災害に備えた耐震補強や豪雨対策
大規模地震に備えて、鉄道施設の耐震性を向上させるため、高架橋や盛土区間、電線を支持しているコンクリート柱を地震に強い鋼管柱に更新する耐震補強工事を進めるとともに、集中豪雨・局地的大雨による土砂崩れのリスクに備えて、線路脇法面の植栽を一部撤去し、法面の防護工事を引き続き実施します。
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2.長期的な価値を創出する大規模事業の着実な推進
(1)京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業の推進
事業主体である東京都および世田谷区・渋谷区・杉並区とともに、京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業を実施しています。引き続き用地取得を進めるとともに、全工区で仮線準備工・高架橋の構築などを進めます。この事業が完了すると、笹塚駅から仙川駅間の約7.2km が高架化され、25カ所の踏切が廃止されます。これにより、道路と鉄道それぞれの安全性が向上するほか、交通渋滞の解消や、鉄道によって分断されていた地域の一体化が図られます。
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(2)駅改良および開発プロジェクト
① 京王線新宿駅改良工事
京王線新宿駅の地下2階ホームを東京メトロ丸ノ内線側へ延伸するとともに改札口を新設 することにより、地下2階のホーム階から東京メトロ丸ノ内線へ乗り換え可能な動線等を整備 します。これにより、新宿駅西口地下広場における乗り換え時間の短縮等を目指します。 2031年度の工事完了に向け、2025年度は既設躯体の解体工事等を進めます。
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② 京王多摩川駅改良工事
京王多摩川駅前周辺の開発事業に合わせ、京王多摩川駅においても、エレベーター大型化や旅客トイレ改修のほか、ホームドア整備やホームと車両床面の段差隙間の縮小など、バリアフリー機能を強化する駅改良工事を実施します。2026年度の供用開始に向けて、2025年度はホームドア整備や駅事務室の改修等を進めます。
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3.持続可能な事業運営体制の構築とサービスの高度化
(1)自動運転(ワンマン)化に向けた自動運転設備の導入・改修
将来予測される生産年齢人口減少や働き方改革がさらに進行した事業環境下においても、鉄道輸送の安全およびサービスレベルを確保しながら持続可能な鉄道事業を目指すため、自動運転設備を活用したワンマン運転を実施します(井の頭線は2020年代後半、京王線は2030年代中頃予定)。
2025年3月から開始した井の頭線での自動運転の実証試験を踏まえ、2025年度は、井の頭線の車両設備や地上設備の導入・改修を進めて参ります。
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(2)現業職場における業務改善および業務改革の推進
① 新たなご案内システムの導入
駅におけるAIアバターや遠隔によるご案内システムの導入等に向けた検討を進めます。
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② 保守業務に資する新たなシステム構築
目視による列車の点検を屋根上や床下に設置されたカメラで撮影した映像による点検に置き換え、映像から要点検箇所をAIにより抽出し、異常の有無を自動で判定することによって、作業の安全性や点検精度の向上、省力化を実現するシステムの構築を推進します。2025年度は、AIの精度の検証や撮影データの収集等を進めます。
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(3)新型車両の導入と既存車両のリニューアル
① 新型通勤車両「2000系」の営業運転を開始
新型通勤車両「2000系」では、あらゆるお客さまが安全・快適に鉄道をご利用いただけるよう、5号車に当社初となる大型フリースペース(仮称)を設置します。2025年度は2編成を導入します。
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② 通勤車両「9000系」のリニューアル
通勤車両「9000系」のリニューアルでは、お客さまの様々な移動ニーズに対応できるよう、すべての車両にフリースペースを設置するほか、全体の色調を落ち着いた色に統一することで、時代が変わっても愛される車両を目指します。2025年度は2編成をリニューアルします。
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(4)さらなるバリアフリー化の推進
渋谷駅バリアフリールート2ルート目の2026年度の整備完了を目指し、2025年度は既存設備の移設や撤去、エレベーターピットの新設等を進めます。なお、改札口からホームへのエレベーターによる段差解消や、目の不自由なお客さまの誘導や注意喚起をする点状ブロックを整備したバリアフリールートの1ルート目の整備は、全ての駅で完了しております。
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4.脱炭素・循環社会への貢献
(1)さらなる消費電力削減に資する装置の新設および更新
① 運転用電力の削減
より省エネ性能の高いVVVFインバータ制御装置への更新を行い、運転用電力を削減します。2025年度は、通勤車両「8000系」10両編成の1編成を実施するほか、新型通勤車両「2000系」では、最新の省エネ半導体(フルSiC素子)を用いた新型のVVVFインバータ制御装置を導入します。また、通勤車両「9000系」のリニューアルでは、最新の省エネ半導体(フルSiC素子)を用いた新型のVVVFインバータ制御装置やSIV装置(車両用補助電源装置)の更新により、消費電力のさらなる削減を図ります。さらに、車両機器情報データを活用し、京王線での省エネ運転を進めます。
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② 回生電力の有効活用
上り線と下り線のき電線を接続することで、回生ブレーキで発生した電気を他の電車に最短ルートで送り、電気を送る際の損失低減を図ることができる設備です。2025年度は飛田給駅~北野駅間で整備を進めます。
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③ 照明器具の省エネルギー化
駅構内の照明のLED化を推進します。2025年度は新宿駅や府中駅を含む6駅のホーム照明や、西調布駅や京王永山駅のコンコース照明のLED化工事を実施します。
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④ 環境負荷の低い機器への更新
変電所の変圧器は、絶縁用に鉱物由来の油を使用していましたが、これを環境負荷が低い植物由来の油を使用する変圧器へと更新することにより、従来に比べ約65%の二酸化炭素排出量を削減することができます。2025年度は代田変電所の機器更新に合わせて実施します。
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《環境配慮型の変圧器》
【参考】SDGsへの取り組みについて
SDGs(Sustainable Development Goals)は、持続可能な世界を実現するために、2030年に向けた開発目標です。
京王グループは、この持続可能な開発目標を取り入れ、事業活動を通じて社会の持続的な発展に貢献していくことを目指します。
本件に関するお問合わせ先
京王電鉄 広報部 TEL.042-337-3106 Mail:koho.pub@keio.co.jp

















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