「第2回中国日系企業の休廃業動向レポート」を発表
リスクモンスターグループ

法人会員向けに与信管理クラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本 太一)の連結子会社である利墨(上海)商務信息咨詢有限公司(以下、リスクモンスターチャイナ)は、利墨リスモン調べ「第2回中国日系企業の休廃業動向レポート」を発表しました。
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「第2回中国日系企業の休廃業動向レポート」を発表
「利墨リスモン調べ」は、リスクモンスターチャイナが独自に収集した中国の日系企業データベースや業界情報を基に調査・分析したレポートです。
本調査は、「中国における日系企業の休廃業動向(2025年調べ)」(2025年3月発表。以下、前回調査)を踏まえ、2025年4月時点で中国に登記されていた日本企業出資による中国企業およびグループ企業23,553社のうち、2026年2月時点で休廃業に至った日系企業1,628社(日系企業全体の6.9%)を対象としています。
■調査の背景
中国国家外貨管理局が2026年3月27日に公表した「2025年国際収支報告」によると、2025年の中国への外資直接投資は800億米ドルとなり、4年ぶりの増加となりました。一方、2021年のピーク(3,441億米ドル)と比較すると約76.8%減少しており、マクロ環境の不透明化や不動産市場の低迷、現地企業との競争激化が外資企業の投資意欲に影響しています。
■業種別の休廃業数動向:上位5業種は変わらず。自動車製造業が8位に上昇
中国日系企業の休廃業件数を業種別にみると、「卸売業」(387社)が最多で、次いで「小売業」(378社)、「ビジネスサービス業」(163社)と続いています(表1)。これらの業種は全体の約60%を占めており、特に休廃業が多い業種であることがうかがえます。
「自動車製造業」(30社)は、前回調査の13位から8位へ順位が上昇しました。2025年6月の「中国日系企業の業種分布ランキング(2025年調べ)」で発表の通り、中国のEV化や現地メーカーとの競争激化により、日系自動車の競争力が低下していることが影響していると考えられます。
一方、「ソフトウェア・情報技術サービス業」(35社)と「専門技術サービス業」(28社)は、前回調査より順位を下げ、7位と9位に位置しています。
休廃業率(業種内の休廃業企業の割合)に注目すると、上位10業種の中では、「小売業」(15.7%)および「繊維・衣料品業」(10.7%)が高い水準となりました。これらは参入障壁が比較的低い一方、国内ブランドや競合他社との競争が激しく、企業淘汰が進みやすい傾向にあります。
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表1 中国日系企業の業種別休廃業企業数ランキング
※休廃業率=休廃業企業数÷業種企業社数
■親会社別の休廃業動向:ランキング変動が顕在化
日本の親会社別では、コンビニチェーンの「株式会社ローソン」(157社)、「株式会社セブン‐イレブン・ジャパン」(41社)が上位となりました(表2)。また、「株式会社マッシュスタイルラボ」は前回調査の44位から3位に急浮上し、「株式会社ニトリホールディングス」も161位から4位に上昇しています。これらの順位変動には店舗戦略の見直しや組織再編などの進行が影響していると考えられます。
※本調査の「休廃業」は、事業撤退に限らず、法人統合や組織再編に伴う整理等も含まれる可能性があるため、ランキングは各社の事業状況を直接示すものではありません。
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表2 中国日系企業の親会社別休廃業企業数ランキング
■地域別の休廃業動向:上海市、広東省、江蘇省で約半数を占める
地域別では、上海市(434社)、広東省(211社)、江蘇省(175社)が上位となり、全体の約50%を占めています(表3)。これらの地域は、日系企業の進出しやすい沿岸部に集中しています。また、遼寧省や北京市も上位に位置し、特に四川省の休廃業率(10.9%)は高水準です。
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表3 中国日系企業の地域別休廃業企業数ランキング
■休廃業企業の親会社別従業員数動向:グローバルな人員削減や生産体制見直しにより変動
休廃業に至る前に提出されていた年度報告書に、社会保険加入人数(現地従業員数)が記載された日系企業は1,498社でした。これらの企業について、日本親会社と紐づけた従業員数を基にランキングを作成しました(表4)。
第1位は「住友電装株式会社」(休廃業企業数1社、従業員数5,267名)、次いで「アツギ株式会社」(2社、1,208名)、「日産自動車株式会社」(15社、958名)となりました。
「住友電装株式会社」はワイヤーハーネスなどの自動車部品の生産拠点であった京山拠点を閉鎖し、「アツギ株式会社」は吸収合併による工場再編により、生産機能を新工場に集約し、運営体制の再構築を進めています。また「日産自動車株式会社」は中国市場での販売低迷やEV化競争の激化を背景に、グローバルな人員削減や生産体制見直しを含む構造改革を行い、既存法人の整理を進めているとみられます。
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表4 休廃業企業の親会社別従業員数ランキング
■ブラックリスト登録状況:登記情報と組み合わせた継続モニタリングが有効
ブラックリストとは、中国の各級人民法院が義務を履行しない債務者を掲載する「信用失墜被執行人リスト」を指します。休廃業企業のうち、ブラックリストに登録されていた企業は13社(全体の0.8%)あり、日系企業全体のブラックリスト登録比率(0.2%)の約4倍にあたります。
取引先リスク管理の観点からは、企業登記情報、年次報告書およびブラックリスト情報を組み合わせた、継続的なモニタリングの体制を構築することが、信用リスク変化の早期把握に有効な手段と考えられます。
■総評
中国における日系企業の休廃業は、需要構造の変化、コスト上昇、競争環境の変化、地政学リスクなど、複合的要因により進行しています。特に小売業や自動車製造業における経営戦略の見直しや組織再編は顕著です。休廃業を単なる撤退として捉えるのではなく、事業ポートフォリオの見直しや拠点最適化の一環として考え、平時からの情報収集・モニタリングでリスク管理体制を強化することが、中長期的な経営判断において重要になると考えられます。
■本調査結果の全文
リスクモンスターチャイナの掲載サイトでご覧いただけます。
https://www2.rismon.com.cn/report2606_j/?utm_source=rm&utm_medium=press&utm_campaign=260610
■実施概要
調査名称 :中国日系企業の休廃業動向レポート(2026年調べ)
調査方法 :中国日系企業の法人登記情報に基づく調査
調査対象時期 :2025年4月及び2026年2月時点で開示されていた法人登記情報
調査対象企業 :中国全土で登記されている日本企業出資の中国企業及び
そのグループ企業
(株式保有率50%以上の会社及びその会社が支配している会社
(保有率50%以上)をグループ会社とする)の内、
2026年2月時点で休廃業となった企業
調査対象企業数:1,628社
■リスクモンスターチャイナについて
2012年9月、上海にリスモングループ初の海外拠点として設立。中国に進出する日系企業を対象に与信管理サービスを中心とした経営支援サービスを提供。また、日中両言語対応のクラウド型グループウェアや社員教育に役立つeラーニングを展開し、日系企業の経営・リスクマネジメントを管理面からサポート。2026年3月末時点で497会員の利用実績。
ホームページ:
https://www2.rismon.com.cn/jp/?utm_source=rm&utm_medium=press&utm_campaign=260610
■リスクモンスターの概要(東京証券取引所スタンダード市場上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPクラウドサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業(定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」)やビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)、BPOサービス事業、海外事業(利墨(上海)商務信息咨詢有限公司)にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開しています。
リスモングループ会員数は、2026年3月末時点で15,042(内、与信管理サービス等8,445、ビジネスポータルサイト等3,015、教育事業等3,085、その他497)となっております。
【会社概要】
会社名 : リスクモンスター株式会社(英名:Riskmonster.com)
本社所在地 : 東京都中央区日本橋2丁目16番5号 RMGビル
代表取締役社長: 藤本 太一
設立 : 2000年9月
資本金 : 1,188,168,391円(2026年3月末現在)
HP :
https://www.riskmonster.co.jp/?utm_source=rm&utm_medium=press&utm_campaign=260610
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